ゼロからサービスをデザインしました
こんにちは。Yuiです。
UIとUXのデザインコミュニティBONOで学習しています。
今回は、ゼロからサービス制作に挑戦したので、制作したものとプロセス、学びについてまとめたいと思います。
制作したサービスの概要
赤ちゃんの予防接種と健診を忘れないためのサービスを制作しました。
プロトタイプはこちら。
子育てのご経験がない方にも続きを読んでいただきたいのでごく簡単に予防接種と健診についてご説明します。なお、私には医療知識も経験もなく、間違った説明である可能性もあるので、正確な情報は医療機関にお問い合わせください。
予防接種(定期予防接種)
赤ちゃんが生後2ヶ月以降から予防接種法に基づいて接種するワクチンです。生後2ヶ月から始まり、その後は病院の方針にもよりますが、おおよそ画像のスケジュールに沿って病院(小児科・内科)で接種をしていきます。月齢ごとに接種できるワクチンは決まっており、接種間隔など複雑な条件を満たすスケジュールを漏れなくこなすのは、初めてのお子さまを持つパパ・ママにとっては特に難しいものとなっています。
乳幼児健診(正確には乳幼児健康診査)
赤ちゃんが健やかに育っているかどうかを確認するために自治体ごとに行われる健診のことです。生後何ヶ月に受けるかや、実施場所が病院なのか保健センターなのかは、自治体によって異なるようです。(ただし1歳6ヶ月児健診と3歳児健診は法定健診で全員受けるよう)自治体によっては月齢ごとに会場が異なるため、会場の確認と病院予約が必要になることもあります。以下「健診」と省略します。
制作プロセス
きっかけ
ゼロからサービスを作ることにチャレンジしようと思った時に「せっかくなので自分自身が困っていることよりも友人が困っていることを解決したい」と考え、友人に聞いてみました。
すると、2歳の子どもがいる友人がLINEで、
とくれたので、このあたりを掘っていくことにしました。
事前ヒアリング
友人から案をもらってからしばらくの間大苦戦しておりまして。赤ちゃん子育てママ・パパのニーズを特定しようとBONOメンバーにもヒアリングさせていただきました。
ヒアリングしたところ、大半のママが大なり小なり「予防接種を忘れかけたこと・忘れた経験がある」と話していたため、忘れないことを目的として使用するサービスにしようと考えました。
健診は病院によっては予防接種と一緒に済ませると分かったため健診もサービスの対象とし、「赤ちゃんの予防接種と健診を忘れないアプリ」を制作することに決めました。
ペルソナ
インタビューした中で特に課題感の大きかった方をモデルに、ペルソナを設定しました。
課題の深掘り
「予防接種と健診を忘れない」では曖昧なため、「なぜ忘れたくないのか」「なぜ忘れてしまうのか」を深掘りしました。
なぜ忘れたくないのか=なりたい姿
ヒアリングで聞いた気持ちをもとに深掘りし、「大切な子どもには健康でいて欲しいから」だと考えました。
なぜ忘れてしまうのか=達成を阻む要因
ヒアリングをもとに現状の行動フローを整理し、予防接種・健診を忘れそうになってしまう原因を考えました。
その結果、達成を阻む3つの要因が見えたので、これらを解消するサービスにしようと考えました。
上記をまとめたものがこちらです。
競合調査
競合サービスを調査しました。その結果、リマインド通知は他サービスでも提供があるものの、それ以外の提供価値と重なるサービスはなかったため、この方向性で進めることにしました。
ユースケースの洗い出し
サービス導入後の行動フロー
洗い出したユースケースを元に、サービス導入後の行動フローを整理しました。
また、どうすればスケジュール調整から予約までのフローの手間を削減できるかを検討しました。現状のフロー(想定)を書き出し、解決アイデアを出しました。
ワイヤーフレーム
ver.1を制作し、それを叩くことで精度を上げていきました。
ユーザーヒアリング
ある程度形にしたところで、自身の制作した解決アイデアに対するフィードバックを求めて、2名の方にプロトタイプを用いてヒアリングをしました。
大きな方向性としては合っていそうと判断し、ヒアリングでいただいた改善ポイントを検討・反映してプロトタイプの完成度を高めていきました。
ビジュアル
最後にビジュアルを整えました。アプリを見ることで、大切なわが子の健康を守れている安心感が持てるようなビジュアルを目指しました。
ビジュアルの方向性
健やかさ、優しさ、安心感、落ち着き
ゼロからサービス制作で学んだこと
1) あれもこれも解決しようとしない
ヒアリングすればするほどあれもこれも課題であるように見えて、色々な課題を一度に解決できるサービスを作ろうしてしまっていました。
例えば予防接種一つをとっても、そもそもよく分からない、予約も面倒だしパパとママの共有も面倒、問診票に記載するのもだるいし副反応も不安、と聞けば聞くほど課題があるように思えてきました。
あれこれ解決しようとするてんこ盛りサービスはとっても作りづらく(そして使いたいとも思われず)、課題を「忘れてしまう」に絞ると驚くほど作りやすくなりました。
2) このサービスがあってよかったなと思う体験を具体的に描く
制作の過程でオンボーディングがどうしても長くなってしまい、カイさんに相談しました。その際に、「アプリを開いた時に、このアプリがあってよかったなと思うUIとは。顧客がなりたい状態とは。」とアドバイスいただき、ママパパがどのようなシーンでどんな気持ちでアプリをインストールし、開いたものがどんなものであれば嬉しいのかをひたすら考えて作りました。そのあとで再びオンボーディングを作ってみると不思議なことにとても短くなり、全体的にもとても作りやすくなりました。
終わりに
今回はいったん完成としましたが、もっとこうすればよかったと思うことは山ほどあります。ヒアリング一つとっても誘導尋問してしまっていなかっただろうかとか、赤ちゃんといっても0歳と1歳と3歳で状況が全然違うのに一緒くたにしてしまっていたよなとか、挙げるとキリがありません。
今回の経験での学びと反省を糧にして、引き続き精進していきたいと思います。
ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
では!
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