千三つとアメリカ
■矛盾する報道
民間に流れる報道は意図的に流された可能性を考慮すべき。大半の真実の中に一部の嘘を流す、逆に大半の嘘に一部の嘘を流す。これは千三つと呼ばれる。大半の真実を嘘だと思わせるには一部の嘘を流す。すると嘘が信じられると大半の真実も嘘だと誘導する。だが嘘を見破られやすい欠点を持つ。
一番良い方法は、真実半分嘘半分にすること。真実と嘘が半分になれば、何が真実なのか混乱する。これが一番迷惑な情報操作。
「戦いたいならイランは終わり」 トランプ氏が警告 米政権内部で争いとの報道も
https://www.afpbb.com/articles/-/3225772?cx_part=top_category&cx_position=1
■意図的な操作
トランプ大統領と部下が対立する。これはニュースとして最適。ニュースの視聴率は上がるし本も売れる。人間は信じたいことしか信じないから、意図的に流されたネタを信じてしまう。つまり「人間は有り得そうな不可能を好む」生き物なのだ。
トランプ大統領はテロ攻撃に備え、イラン付近に空母打撃群と爆撃機を派遣。さらに地対空ミサイルと揚陸艦を増派。だがイランとアメリカは戦争を望まないと公言。イランはアメリカとの交渉を拒むと公言しておきながら戦争を望まない。これは矛盾する発言。
双方は戦争を望まない美しい言葉で飾り、裏では戦争に備えている。イランは正規軍を用いれば今の平和を否定する。これは直接的な戦争だから国際社会が悪と見なす。イランは国際社会の抜け穴を利用し、革命防衛隊を用いて間接的な戦争をしている。
革命防衛隊は宗教組織の私兵だから国際社会では義勇兵扱い。だからイランは、革命防衛隊を用いて間接的な戦争をしている。これならイラン政府は、嘘は言っていない。
アメリカはイランを空爆しても間接的な戦争になる。何故なら正規軍の攻撃でも、ミサイル・砲撃などの越境攻撃は間接的な戦争に該当する。だからイスラエル空軍がシリアの革命防衛隊を攻撃しても黙認される。
だからトランプ大統領も嘘は言っていない。それにトランプ大統領は革命防衛隊をテロ組織に認定。これでアメリカはイランに対し、対テロ作戦を名目に越境攻撃が可能。戦争は望まないが間接的な戦争をしている。
■誰が過激派?穏健派?
イラン攻撃の可能性が高まると、誰が開戦派なのか矛盾する報道が出始める。これだけでも意図的に流されたニュースなのは明らか。これは判っても真実には辿り着けない。真実はトランプ大統領と周囲しか知らない。
政治家の目的:新たな平和の構築
軍人の目的 :敵軍撃破の追求
政治論:全国土を守る
軍事論:防衛の優先順位を決める(防衛の最優先は重要な軍事基地)
政治家と軍人では目的が異なる。同時に政治論と軍事論も異なる。戦争は政治の延長であり戦争は政治の手段の一つ。だから政治家が戦争を公言することは正しい。報道されているニュースを見ると、政治家の目的と軍人の目的を混同している。これはホワイトハウスが、意図的に混ぜて流していると思われる。理由は簡単だ。敵に真実を知られないための情報操作。
■参考
情報と作戦に関して、故人である松村劭(陸将補)氏の知識を知って欲しい。
作戦前
情報:「何をいつ決断すべきか」 上位
作戦:「何をいつまでに決断する」下位
作戦後
情報:作戦方針の変更の必要性を教える
作戦:最適な選択ができる作戦を追求する
情報と作戦は指揮関係ではなく共同関係。この戦例は第三次中東戦争。イスラエル情報局長ゼイラ大将は、敵の開戦を予測して軍に動員の必要性を示した。軍司令部は軍に動員命令を出してイスラエルは救われた。
同時に作戦に関して次の様に教えられました。
「作戦は一つの意味ではなく、謀略と作戦の2つの意味が有る。つまり、敵を操作する謀略と作戦だよ」
「日本人は情報資料と情報を一つの意味で使い、2つの意味が有る作戦を一つで考える欠点が有る。これでは敵に操られる」
■アメリカは動いている
諜報機関でも情報は最大25%しか得られない。情報資料は嘘と真実が混在し、情報は真実のみの世界。諜報機関でも情報資料から情報にすることに苦労している。だが自国から積極的に動くことで相手を操作する。今のアメリカがそうだろう。
CIAはイランの動きから何かを察知した。さらに中国はアメリカの平和に挑戦している。アメリカはイランを用いて中国の一帯一路潰しをすることが可能。そう判断すれば、政治と軍事が混在した世界になる。これをホワイトハウスが意図的に流せば、民間が知るニュースになる。
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