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2022年7月の記事一覧

220729 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:中国で「住宅ローン支払い拒否宣言」続出の理由、救済が待たれる事情とは

220729 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:中国で「住宅ローン支払い拒否宣言」続出の理由、救済が待たれる事情とは

昨年から大手不動産会社のデフォルトがすでにニュースに上がっていましたが、さらに進むコロナ不況の結果、ますます事態が深刻化しています。

昨年のニュースは不動産会社と投資関連会社との関係の「デフォルト」に注目が集まっていましたが、一番の被害を受けているのが建設が途中で止まってしまったマンションにローンを払い続けてきた物件購入者たち。その彼らがとうとう立ち上がり、「ローン不払い宣言」をしたことで、やっ

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【ぶんぶくちゃいな】『憂鬱之島 Blue Island』陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー「ぼくは今、沈没しかけた香港で香港人たちの輝きを見ている」

【ぶんぶくちゃいな】『憂鬱之島 Blue Island』陳梓桓(チャン・ジーウン)監督インタビュー「ぼくは今、沈没しかけた香港で香港人たちの輝きを見ている」

最近、香港映画がじわじわと熱気を持ち始めているようだ。

但し、それはかつて日本でも大ヒットしたジャッキー・チェン作品や、あるいは「Mr.Boo」といったハチャメチャコメディや「香港ノワール」という言葉に代表される警察vsギャング映画、さらにはウォン・カーワイ(王家衛)監督の独特の美的感覚を見せつける作品でもない。

新たに台頭してきたのは、まさに香港でここ10年ほど続いてきた、「香港とはなにか」

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220724 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】ジャッキー・チェンは今や「中国政府べったりスター」、香港映画を待つ運命

220724 【ダイヤモンド・オンライン寄稿】ジャッキー・チェンは今や「中国政府べったりスター」、香港映画を待つ運命

今年の夏はいろいろ映画づいている気がする…もちろん、香港映画ですが。

日本には「香港映画ファン」というジャンルがあると聞きます。但し、20世紀に比べて日本で劇場公開される香港映画は減ってしまったので、かなりマニアックなファンの集まりになっているんじゃないでしょうか? もちろん、20世紀に比べてネットや配信サービスで見たいものを見ることができるようになってはいますが、その分以前ほどファングループが

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【ぶんぶくちゃいな】混乱続く中国不動産業界 痛し痒しの当局がまたも…

【ぶんぶくちゃいな】混乱続く中国不動産業界 痛し痒しの当局がまたも…

中国の不動産業界がまた揺れている。

昨年、大手開発業者の恒大集団のデフォルト騒ぎが伝えられ、大きな注目を浴びたが、当局はそれが社会に、さらには世界中の中国経済の評価に影響すると判断したのであろう、その後はずっと情報が抑えられている。

今週に入って、あるメディアが「恒大が国内で初めてデフォルト」というタイトルのニュースを流したが、わたしが気がついた時にはすでにサイトから削除されていた。このメディ

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220709 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の水上レストラン沈没が示唆?「縁起が悪すぎる」香港新政府の船出

220709 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港の水上レストラン沈没が示唆?「縁起が悪すぎる」香港新政府の船出

一体、水上レストラン「ジャンボ」は沈没したのか、していないのか?

香港の主権返還25周年を前に、「古き良き香港」のイメージとともに歴史舞台を退場した、派手派手水上レストラン「ジャンボ」。そのまま歴史の一幕に埋もれていくかと思いきや、水深1000メートルの海に「沈没した」という知らせが届き、再び香港は大騒ぎに。

習近平も香港に来るのに嫌な予感、と思ったら、今度は香港政府の海事処が「ジャンボは沈没

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【ぶんぶくちゃいな】黄耀明(アンソニー・ウォン)インタビュー:「こんなときだからこそ、クリエイティブさが必要なんだ」

【ぶんぶくちゃいな】黄耀明(アンソニー・ウォン)インタビュー:「こんなときだからこそ、クリエイティブさが必要なんだ」

7月1日の香港返還25周年記念式典に合わせて展開された報道合戦もすでに一通り落ち着いた。だが、報道が終わったからといって、「香港が終わった」わけではない。中国の直接統治が進む中、毎日のように市民のアイデンティティを巡って社会を揺るがす出来事が続いている。

まず、中国でも人気の香港人歌手、張学友(ジャッキー・チュン)さんが中国中央電視台に出演して述べた返還祝賀メッセージで、「中国香港」と呼ばずに「

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【ぶんぶくちゃいな・全文無料公開】延伸する香港人ジャーナリストの芽「負けはしないと信じ続ける」

【ぶんぶくちゃいな・全文無料公開】延伸する香港人ジャーナリストの芽「負けはしないと信じ続ける」

香港は7月1日にどうにか習近平を迎えて、主権返還25周年式典と新政府高官就任式が行われた。すでに日本のメディアの多くが伝えているように、今回の香港訪問は2020年1月に新型コロナの感染が拡大し始めてから2年余り、初めて習近平が一般に「中国大陸」と呼ばれる「内地」から足を踏み出したことになる。そういう意味では、香港の主権回復25周年という節目は、中国政府にとって大きな意味を持つものだったといえるし、

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