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月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」

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2018年11月の記事一覧

【ぶんぶくちゃいな】「国」と「族」、中国人が恐れる二大ワード

「ネットで罵られたり、嫌われたりしませんか? 『お前は日本人じゃない、この国から出て行け』と言われるのは怖くありませんか?」

んー、と考えた。

こうした質問を聞くのはたぶん3回目だ。前回は、米「ニューヨーク・タイムズ」(NYT)記者を招いて行われた学内講演会だった。昨年アメリカで大きく注目されたセクハラ騒ぎ告発キャンペーン(いわゆる「MeToo」)をテーマにした講演で、長年フードライターとして

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【ぶんぶくちゃいな】レポート:それぞれの「香港ドリーム」 香港中国人人材はなにを思う

9月16日から11月15日までの2ヶ月間、香港バプティスト大学コミュニケーション学院傘下ジャーナリズム社会学研究所のジャーナリストフェローシップに参加した。集まったフェローは全部で9人、インド、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、中国、香港、そして日本のわたし。わたしにとってはこれまでまったく触れたことのない文化を持つ国からの人がほとんどで、しかし彼らの活動から現地のメデ

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【ぶんぶくちゃいな】作家金庸氏逝去:「武侠」の意味を振り返る

10月30日、武侠作家の金庸氏が亡くなり、中国のSNSはあっという間に、「金庸作品の思い出」で埋め尽くされた。

武侠小説とは、満州族が朝廷を握っていた清朝を背景に「武」(武術、主に剣術)と「侠」(仁義)を頼りに、いわゆる素浪人として生きる漢人たちを主人公に描かれる。日本の場合、浪人でも主君に尽くす体制の中にあるが、武侠小説の主人公には主君はいない。彼らが生きるのは武術の師弟及び兄弟関係を中心にし

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