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春場所まとめ

【相撲エッセイ】

照ノ富士(テルノフジ)の休場。私が横綱だったら横綱のプライドというより「まわりから何か(批判など)言われたくないから」という理由で無理して出場して、結局、途中休場とかになりそうです。日常生活でもあるとおもいます。

「やりたいから、やる」ではなくて
「言われたくないから、やる」

これだとやっぱりキツイし、いつか心身共に限界がきそうです。照ノ富士の休場は、ケガだから仕方ないとはいえ、ある意味、勇気のいることだと思いました。

十両力士が幕内に昇進するのを見ると嬉しいです。幕内土俵入りのとき、ぎゅうぎゅうに力士が詰まっていて賑やかになります。

解説に出てくる、断髪式まえの元力士。マゲにスーツ。あれは、とても不思議な絵に見えます。まるで江戸末期のカオスのようです。

宇良(ウラ)は表情豊かです。
「ほよ・・・? 俺、今、勝っちゃったの・・?いいの? やった!ラッキー!」
こういう素直な気持ちが表情に出るところが人間らしくて、ファンから人気の理由なのかなと思いました。

国会中継がある日と、北の富士(キタノフジ)さんの解説がない日は、ちょっと残念に感じます。

武将山(ブショウザン)
「弱いから負けました。それだけです」
負けた後の談話で、そう語った日がありました。なんとも潔い。私だったら「膝の調子がちょっと・・・」などと言い訳をしてしまいそうです。

この力士は、この色の締め込み、という印象が強いので色が変わると「おや?」不思議な感じがします。色が変わるだけでパッと見、誰だか分からないときもあります。ちなみに私は琴ノ若(コトノワカ)の、あのエメラルドグリーンのような締込みの色がキレイだなと思います。

高安(タカヤス)は、前半戦、落ち着いていたように見えました。
「オレ、高安、相撲、取る」
以上。精神的に焦ってないけど、やることやる、みたいな印象でした。

正代(ショウダイ)やるじゃーん!
元大関に対して、すみません。調子が良いときの正代を知らなかったのでちょっと見直しました。しょんぼりと背中の寂しい正代から一転、キリッとした自信溢れる姿に見えました。優しい、くまのプーさんが吹っ切れて本気出したような印象です。精神状態で、こんなにも別人に見えるものかと感心しました。

若元春(ワカモトハル)は土俵際の技が光ります。あ、もうダメかも、からの大逆転。ちなみに若元春は勝ってもよく反省を口にします。穏やかで、一見ぽわ~んとしてそうですが、芯が強いというか、自分に厳しいタイプなのでしょうか。

11日目、翠富士(ミドリフジ)が敗れました。10日間連続で勝ちっぱなしは勢いがありました。勝ちっぱなしが途切れてしまいましたが、相撲的には残りの日数でどんな展開になるのか楽しみです。

豊昇龍(ホウショウリュウ)は体が柔らかい。土俵際で押されても体を、ぐにゃんとのけ反らして土俵に残る姿に驚きます。相手の脚をかけて倒そうとしたり、いろいろなことをやる力士だなと思いました。

ビミョーな判定での取り直し。これは、盛り上がります。対戦同士の力士の心境は分かりませんが、私たちはもう一度相撲が見られるし、今度こそ勝敗がハッキリする。人類みな、スッキリしたいんだと思います。

今日の千秋楽では最後、霧馬山(キリバヤマ)と大栄翔(ダイエイショウ)が、いい相撲を見せてくれました。そのまま大栄翔が勝つのかと思ったら霧馬山が勝って、もういちどふたりで勝負することに。二度目の勝負で物言いがついたので「もう一回!?」と思いましたが霧馬山が勝ちました。

相手が大栄翔だったからこそ、こんなに盛り上がる、いい相撲だったのだと思います。

まゆみ山の相撲は、どちらかといえば、組む相撲です。でも、対戦相手によっては押します。得意技は、はたき込み、うっちゃり、うっかりです。

横綱・大関不在で残念ながらケガで途中休場の力士も何人かいましたが、平幕力士が活躍したり、今後の活躍が楽しみな力士が増えてきて、今場所もおもしろかったです。

霧馬山、霧馬山ファンのみなさま
優勝おめでとうございます!

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