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遺伝子組み換えの光るメダカを育成・販売した男らが逮捕された件について

@ニュース分析

遺伝子組み換えメダカを無承認で育成・販売したとして、カルタヘナ法違反の疑いで5人を逮捕、4人を書類送検にしました。

今回のニュースで話題になっている「遺伝子組み換えメダカ」は、日本在来種の「ミナミメダカ」の遺伝子に、サンゴとして知られる「イソギンチャクモドキ」の赤い色素を含む遺伝子を結合させて作られたメダカです。遺伝子組み換えメダカは紫外線を照らすと赤く光る性質を持っており、メダカのひれや骨の再生状況を観察できるため、研究用に育成されていたようです。

2009年〜2010年に、当時東京工業大学の大学院生だった男が、研究目的の遺伝子組み換えメダカの卵を持ち出し、知人に譲渡した疑いがあり、その後、愛好家らに譲渡・販売される中で繁殖したとみられています。

そして今回の事件で初の逮捕者を出した「カルタヘナ法」というのは、2004年にし施行された法律で、国内で遺伝子組み換えの生物の飼育や販売をする際、生態系に悪影響を及ぼさないと証明し、国の承認を得ることを義務付けています。

つまり、遺伝子組み換え自体が悪いのではなく、環境大臣の承認を受けずに、遺伝子が組み換えられたミナミメダカを販売・育成したことが問題になっているのです。

なぜカルタヘナ法によって遺伝子組み換え生物の育成・販売を規制しているのかというと、遺伝子組み換え生物が自然界に流出した場合に、深刻な「遺伝子汚染」が生じる可能性があるからです。遺伝子汚染は、ブラックバスのような肉食生物が引き起こす「食害」などと比べるとその被害がぱっと見は分かりづらく、一般的にはあまり意識されていません。しかし、実際は食害と同等か、あるいはそれ以上の被害をもたらすこともあります。

一般的に、同じ地域に生息する近縁の在来種同士は、容易に雑種を形成しないよう、生殖行為に至るまでの行動(配偶行動)が種ごとに異なっていたり、交接器の形状が大きく異なっていることが多いです。しかし全く別の場所で生育した外来種(遺伝子組み換え生物など)はそのようなことがないので、同じところに移入されると容易に交雑してしまいかねません。

そしてこのような外来種と在来種が交雑して生まれた個体は、しばしば繁殖力、分散能力、競争力といった形質において、両親いずれをも凌ぐことがあります(例えばラバとかがそうですね)。このような個体はその地域において「突然現れた最強の存在」となってしまい、当該在来種だけでなく、近縁種たちをもその地域から駆逐してしまうことがあるのです。

さらに、外来種個体と在来種個体の交雑によって生まれた雑種個体がもし不妊性であれば、もともとの在来種にとっては配偶子(卵子もしくは精子)の無駄遣いになってしまい、種の勢力が減ってしまうことになります。逆に妊性を持っていても、そのような雑種個体と在来種個体が交配することが繰り返され、それによって外来種の遺伝子が在来種の個体群内に広がってしまいます。

最終的に、遺伝子汚染は在来種の個体群のほぼ全体に及び、その地域は「雑種しかいない状態」=「在来種が絶滅」という結果を招くかもしれません。

このように、外来種を自然界に流出させることは、その地域に「在来種の絶滅」という最悪の影響をもたらしてしまうリスクがあるために、カルタヘナ法のような法律があるのです。

@わんこふの日記

今日の午前中は、引越しに伴い、クレカや銀行の登録住所を変更しました。前から思っているんですが、楽天系のサービス(楽天銀行、楽天カード、楽天証券、楽天市場 etc..)の住所を一括で変更できないのは本当に不便なので、早く改善して欲しいです

お昼は鍋焼きうどんを食べました。冬は具沢山の鍋焼きうどんに限りますね。食後の蕎麦湯も美味しかったです。

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