家を持つということ
昨年、生まれて初めて家を持った。
場所は長野県南佐久郡佐久穂町。娘の進学のため、急速に過疎化が進む集落へ移住することになり、そのタイミングで古民家を購入した。
瓦屋根と白い漆喰壁の四角い素朴な古民家は、大正か昭和初期頃に建てられた農家で、100年弱もの間その土地に存在し人々の生活をずっと支え続けてきたということになる。その状態の良さに、伝統的木造建築の強さと職人の技術に改めて感銘を受けるとともに前オーナーのこの建物に対する愛情を感じ、購入を決意した。
家を持つということは、住居が消費から時間を掛け育んでいく対象に変わるということ。それを育んでいく充足感は何物にも代え難く、それは子供を持つ感覚にも似ていて、人々のウェルネスに直に繋がっていくものだと考えます。
生活の基本的な3要件『衣食住』に含まれる住まい。このコロナ渦においては、住まいとそこで過ごす時間の重要性を再認識した人は多いと思います。ここで綴っていくことは、家を持つ様々な手段のうちの一つでしかありませんが、家を持つ可能性を広げ、家を持つということの参考になればと思っています。
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