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観ればわかる、連続TVドラマ”Jane the virgin”がアメリカで大ヒットした理由

英語力ゼロで始めたカナダ暮らしも10年目、めでたく還暦のWakeiです。

今回是非おススメしたいのが, 最近ネットフリックスで観た”Jane the virgin”(ジェーン・ザ・バージン)です。(表紙の画像はドラマとは関係ありません)

処女出産?

この”Jane the virgin”は2014年~2019年まで放送されアメリカで大ヒットしたTV番組。題名の通り処女のジェーン(主人公)が、人工授精の依頼者と間違われて、見ず知らずの男性の精子を入れられ、妊娠してしまうという話からスタート。いかにも現代的な医療ミス。

ジェーンには結婚前提で付き合っている男性がいて、カソリック信者なので、結婚までセックスはしないと二人でがんばっています。ところが医療ミスで、バージンでセックスなしで、見知らぬ人と自分の間の突然の妊娠。医療ミスとは言え、心情的にも宗教的にもジェーンは、簡単に中絶の決断はできません。しかも精子が以前恋心を抱いた男性だったとわかり、心は複雑。

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Jane the Virgin season 1 posterウキペディアより

どうですか?

最初から、とんでもな設定ですが現代ではあるかも?って思える設定です。

そしてこのスタートはホンのプロローグ。

盛りだくさんの Non stopのエピソード

このTVドラマで視聴者は楽しみながら、多くのことを考えさせられます。

セックス、恋愛、出産、子どもを授かり、育てるということ、育児、金銭欲、地位、仕事、失業、出生、夢、自己実現、友情、愛情、家族, 移民問題、多民族国家・・・・

恋愛だけを見てもなかなかバラエティ。三角関係、離婚、中年の恋愛、シニアの恋愛、同性愛、歪んだ愛など、恋愛だけでもいろんな愛し方、愛され方があることを視聴者は改めて知ることができます。

それが、コメディ、ラブロマンス、ファミリードラマ、ミステリー、クライムサスペンスも含めてストーリー展開していくんですから、視聴者としては、もうストップできません。

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by Pinterest

変わりだす人間関係を味わう

そしてその核にあるのがジェーンの家族。このTVドラマの中で視聴者が振り返るのが、家族の大切さだと思います。家族と言っても必ずしも実の家族が自分の味方ではありません。ドラマでは、実の家族の存在に悩んだり、切り離さずを得ない、状況もでてきます。それもまた現実でしょう。

”Jane the virgin”(ジェーン・ザ・バージン)は約6年間続いた番組です。その間の登場人物の心理的な成長もいっしょに味わっていけます。映画だとどうしても凝縮・簡略化せざる得ませんが、これだけ長いと無理がなく、いろいろなことを織り込めます。

現代アメリカの憧れる家族観が見える

とは言え、飽きさせずに長い話を展開させるのは、至難な業。

この脚本のすごさは現代アメリカが抱える状況や社会のセンスを上手く織り込み、明るいノリで思いがけない展開をオンパレードしていること。本当にビックリします。

そこには現代アメリカの憧れる家族観・人間関係が映し出されているのかもしれません。

ラテン系のファミリーを中心にして、スペイン語も織り交ぜたり、移民問題だったり、人工授精出産による新しい家族の形、同性愛、子どもの発達障害、テキストのやりとり、SNS などいかにも現代らしい。

ラテン系主人公、ラテン系家族を中心に置いて、ごく自然に描いたこのTVドラマがアメリカでヒットしたことは、アメリカに住むラテン系の人たちに自信と希望をもたらしたことは言うまでもありません。ちょっと驚きますが、それがアメリカの現実です。

私は全100話約50時間6年分を約2週間で一気に観ました。展開が凄まじく、一気観だと精神的にも若干消耗しますが、本でも映画でも私は止められない性格なので仕方ありません。ゆっくり味わうのがおススメです。

全体のトーンは、コミカルなファミリーTVドラマですから、毎回楽しめます。キャストの個性も豊かで、女性ならラファエル(ジャスティン・バルドーニ)にメロメロになる人続出、ジェーンの気さくさにホッとするでしょう。


私はこの番組で家族の有難さをつくづく感じました。家族がいないのなら、大切な友人を大事にしましょう。このドラマを通じて人間関係に恵まれることが幸せのエッセンスだと痛感します。

”Jane the virgin”は、アメリカで大ヒットしたのが納得のTVドラマです。英語の勉強にも飽きずにストーリーもわかりやすく、おススメですよ。


 ※ジェーン・ザ・バージン他、映画などでも 甘く端正な顔立ち・マッチョなスタイルで王子様男性ともいえるジャスティンが、Ted talk で「 無理に男らしくすることはない」と言っているのが、また素敵!ジェーン・ザ・バージンでもラファエルが、だんだん素直に弱さを見せてくるのも魅力です。

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