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【掌編小説】正月のしあわせ

【掌編小説】正月のしあわせ

 いつも通り携帯をみる。時刻は一月一日八時半。みずのとうさぎ年の幕開けだ。布団から体を出さないように部屋のカーテンをあける。窓の奥には冬の透き通った空と輝く朝日が見える。まぶしく光る朝日はボクの横で眠る母さんと姉ちゃんのことも照らしていたが、二人は一向に起きる気配がない。

 ボクは今年の年越しも寝てすごした。たしか、昨日、寅年最後の日に、寝たのは夜の二十一時頃だったきがする。大晦日のテレビを見て

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