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梅雨の不調の原因「湿邪(しつじゃ)」


鎌倉の紫陽花。スポットライトのように
陽が差し込んで神秘的!

6月は最も体力が低下する季節

こんにちは。和漢薬膳師のem.です。
今年も各所で梅雨入りし始めましたね☔
むしむしして気も滅入りそうですが、
この不快感の原因は「湿気」。

扇風機&(あれば)除湿器を使うと体もなんとなく楽になり、さっぱりした気持ちになれるので、ぜひ無理せず取り入れてみてください。
冷房は体を冷やし過ぎてしまうので、扇風機がおすすめです。(扇風機も当たりすぎは注意)


さて、東洋医学やアーユルヴェーダ医学においても、6月(夏至辺り)は1年で最も体力が低下する季節だと言われています。
また、梅雨は気温や天候が変化しやすいので、春と同様に自律神経が乱れやすい時期。

〈梅雨時期の不調例〉
・疲労感、だるさ
・湿度による嫌悪感、不調
・低気圧による頭痛、腰痛
・体の節々が痛む(関節痛や神経痛)
・気分の落ち込み、やる気が出ない

今回はこれらの不調に対する薬膳的アプローチをお伝えしたいと思います🌿

梅雨の不調対策「湿邪(しつじゃ)」を追い出そう!

梅雨は、「水毒」の気がある方は影響を受けやすい季節です(筆者もこのタイプなので、この時期はとてもしんどいです💦)。

〈水毒タイプ例〉
□雨や台風の日に体調を崩しやすい
(頭痛、神経痛など)
□むくみがち、靴下などのゴム跡が残る
□お腹を触ると冷たい、ぽちゃぽちゃ音がする
□胃が重たい感じがしたり、食欲があまりない
□夕方になると体が熱っぽくなる
など

これに加え、梅雨の不調を加速してしまうのが
「湿邪(しつじゃ)」。

湿邪とは、体に湿気が入り込んだ「気」の状態を指し、重くてネバネバとした性質を持っています。これが梅雨時期などに湿気が体内に入ることで体がだるくなったり、さまざまに健康を害する原因になってしまうのです。

「湿邪」対策のカギは「胃腸に負担をかけないこと」

編集のお供に。山形県産・佐藤錦さくらんぼ。甘くて瑞々しくて癒されるぅ~。
さくらんぼは体を冷やさずに体内の「湿」を排出してくれる梅雨~初夏が旬の果物。

湿邪が最も影響を及ぼすのは「胃腸」です。
梅雨から夏にかけては、胃腸の働きを活発にし、体内の余分な水分を排出してくれる食材を使いながら、胃腸に負担をかけない、消化に優しい食事を心がけましょう。

特に、香味・芳香性のある食材は気の巡りや食欲を改善するほか、体内の湿気を取り払い、水はけをよくしてくれる働きがあるので積極的に取り入れたい食材です。

おすすめの食材はこちら ↓↓
〈①胃腸の働きを活発にしてくれる香味野菜〉
・生姜
・ネギ
・紫蘇
・にんにく
・ニラ
・パクチー
など

〈②体を冷やさずに必要な潤いを与えてくれるフルーツ〉
みかんなどの柑橘
・さくらんぼ
・メロン
など

逆に、胃腸を弱らせる「冷え」の原因となる
●冷たいもの=アイス、ジュース、ビール
●甘いもの=ケーキなど白砂糖たっぷりのもの(白砂糖は体を冷やすほか、体内に湿を溜めやすくなります。砂糖を使う場合は、平性のきび砂糖や、温性の黒糖や麦芽糖が体を冷やさないのでおすすめです)
●生もの=刺身、サラダを大量に摂る
などはほどほどにするか、極力控えるとよいでしょう。


梅雨の憂鬱な気持ちを吹き飛ばすかのように
私達の目を楽しませてくれるビビットな6月の花々。
神さまからのギフトのようですね。


以上、梅雨の不調の原因と、「湿邪」を追い出す食事対策をお伝えしました。蒸し暑く体や心も重く感じる時期ですが、この季節にしか見れない爽やかなブルーや紫、ピンクのグラデーションに心奪われる紫陽花や、繊細で可憐なドレスのような芍薬・トルコキキョウなど、今しか見られない花々が街を彩る季節でもあります。
そういった梅雨の美しい側面も眺めながら、ともに梅雨を乗り切りましょう♪

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
またここでお会いしましょう。


em.プロフィール

アラサー主婦。和漢薬膳師、アロマテラピー検定1級、アーユルヴェーダ勉強中。大学在学中タイに渡り、タイ古式マッサージ(チェンマイ式)スクール受講終了。幼少期より、母の影響でハーブやアロマに囲まれた生活を送る。趣味:フランスアンティーク食器集め、おうちカフェ。


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