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傑作選 日記篇

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2023年2月の記事一覧

第11話【花も嵐も】 感動の車窓の娘さん<六十里越街道> @1994

『花も嵐も』から 11話  @2006

第11話【花も嵐も】 感動の車窓の娘さん<六十里越街道>

忘れもしない。1994年の夏に東北ツーリングをしたときの話です。
六十里越えの街道を会津に向かって私は走っていました。山深く寂しい峠越えです。

汽車の線路がそばを走っていました。しばらく行くと、私と並ぶようにディーゼルカーが追いついてきました。バイクの方が速いときもあれば、列車が私を追い抜いて行

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『鬼』を検索してみた ー 秘伝ブログ

「鬼」の検索結果思い出は自分だけのもの - 裏窓から 立春篇ゆうべ珍しい夢を見たオートバイで旅をしていたころの夢だったどこかを旅していた ただそれだけの夢である今の時代の旅ではなく昔のスタイルの旅だった 今の旅のスタイルが十分すぎる点に寂しさを感じているから考えることがあって脳裏 … “思い出は自分だけのもの - 裏窓から 立春篇”の続きを読む

投稿者 わはく投稿日: 2021年2月3日フォーマ

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胸に手をあてる 立春篇 (裏窓から)

@2016
▼ 鬼さんも泣きたい夜がたまにある

胸に手をあてる 立春篇 (裏窓から)

節分が迫ったころにふっとそんな落書きをして
ほんの言葉の遊びなんだと自分で自分に語りかけて
あるような無いような心当たりを手さぐりしている

世の中の鬼さんのなかには
さぞや寂しがっている鬼も多かろう
と思ったひとときだった。

泣いた赤鬼という童話を
子どものころに読んでもらい
人の(鬼の)優しさや友情、社

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ジンクスが風上へ誘う沈丁花

ジンクスが風上へ誘う沈丁花 @2008

成人式にも出る暇もなく日夜机に向かい臨んだ試験であったが、残念ながら満足な感触は無いまま三月を迎えていたと思う。

駅までの歩き慣れた道路のどこかで、沈丁花の花がぷんといい匂いを放っているところがあった。進級発表の日に匂いを嗅ぐと期待が叶わないというジンクスがあるのだという話を聞いて、些か気に掛けていたものの、住宅街を歩いてこの花に遭遇しないで過ぎることは

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