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その会議は本当に必要なのか #37 脱・無駄な会議

費用対効果のコスパ(コストパフォーマンス)、時間対効果のタイパ(タイムパフォーマンス)が流行語となるくらい、やたらと生産性を求める風潮が強い時代です。
その求める主旨が目的を逸脱しているか云々は置いておいて企業における無駄は何かです。

その象徴的なものが会議かと思います。
もちろん、全ての会議を無駄というつもりはありません。

例えば、昔だと絶対君主的な社長が参加する会議だと、その逆鱗に触れないために、事前に会議の予行会議をするなんて笑い話の様な実話が少なくありませんでした。
流石に現在は、そこまで酷い会議はないかとは思います。

マネジメントを機能させる上で、組織内の情報共有は重要です。
情報共有には、様々な手段がありますが、代表的なのが会議です。
会議のあるべき姿とは、「会して議する。議して決する。決して実行する。」が分かり易いと捉えています。

会議は、出席者を拘束することになりますので、その時間を有益に活用することが重要です。
例えば、会議の冒頭で、その開催主旨を説明する様だと、非常に不効率な会議となってしまいます。

ポイントとしては、事前に、参加者で議題を共有して、考えをまとめさせた上で、出席を求めることが大切かと思います。

場合によっては、ミーティング、電話、Eメール、グループウェアなどで可能な範囲の情報共有や意見交換を事前に行っておくのも有効です。
そうすることで、会議では、最低限の拘束時間で結論を出せるはずです。
それどころか、会議自体を開催する必要がなくなる可能性もあります。
また、会せずとも、資料を読めば分かるような一方的な報告などは会議の場では避けるべきです。
実際、報告ばかりの会議なのであれば、開催しない方が得策です。

そして、最も重要なのは、会議は、マネジメントを機能させる場であるということです。
「会して議する。議して決する。決して実行する。」ですが、俗に言うマネジメントサイクル、つまりPDCAサイクルそのものであるとも言えます。

会議では仮説を含めた具体的な結論(5W1Hなど)を行動に移すためのものでなければなりません。
結論の出せない会議は、会議ではありません。
また、前回の会議を受けての行動結果を検証し、次の行動に移すためのものである必要もあると考えます。

二元論者にかかれば、会議は、必要なもの。
あるいは必要のないものと白か黒で決めつけられてしまいかねません。

会議は、情報を共有して、より高い価値を生み出す上で、有効な場であると考えます。
しかし、それは、あくまでも、あるべき姿である「会して議する。議して決する。決して実行する。」が守られてのことです。
逆に「議することのない会議」、「結論を出せない会議」、「決めても実行を伴わない会議」は、百害あって一利なしの必要のないものです。

脱 会議(横山信弘 著)

「脱 会議(発行:日経BP社)」の著者である横山信弘氏は、その中で、「脱 会議とは、会議の数と会議の時間と会議の参加者のそれぞれを2分の1に削減し会議総コストを90%削減させること」と提唱されています。

また、会議総コスト(費用)対効果、つまり、コストパフォーマンスだけではありません。
先述の通り、会議とは、参加者の貴重な時間を拘束することでもあります。
よって、投じた時間に見合った価値を生み出す時間対効果、つまり、タイムパフォーマンスも重要です。

その意味でも時間制限のないダラダラ会議はやめるべきです。

私事で恐縮ですが、社内の会議は、条件を明確にして参加者を最小限に絞り、1時間以内の開催を基本としています。(超過が必要な会議は事前申告)

また、30分以内の会議は、ミーティングとしています。
ミーティングは、15分以内で終了することを目標とします。
大人数で時間を拘束する会議の開催頻度は最低限に絞りますが、少人数で短時間のミーティングは、頻繁に開催することを勧めています。

その他、ミーティングでは、ブレストやワイガヤ的に積極的に意見を出し合うことを求めます。
また、意見を出しやすくする雰囲気づくりのために、形式ばったものばかりではなく、立ったままであったり、床に座ったり、屋外でやったりと雰囲気を変えるのも認めています。
議論は会議室だけでは出来ません。

会議のあり方を理解し、脱 無駄な会議が進むことで、その分の経費や時間を、本来、やるべきことに活かすべきかと思います。

実は、私は、月に2回の会議を主催していました。
しかし、2024年からは、1つの会議は資料のみの提出に止め廃止としました。
さらに、もう一つの会議は、部下である役員たちに主催と運営を委ねました。
今後、この判断がどうなるか分かりませんが状況を見守って行きたいと思います。

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