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行き詰まって動けなくなってしまった思考に注油する #16 フィードバック

ビジネスにおいて、目標を達成させるために必要な機能がマネジメントです。

例えば、それが企業であれば、経営資源とされるヒト、モノ、カネ、情報などを有効活用することになります。
人材であれば、それぞれの能力も均一ではありませんし、それぞれに、長所もあれば、欠点もあります。
それ故に、それぞれのメリットを活かし、それぞれのリスクを補い合いながら、効率的に成果に結びつける必要があります。
ある意味、異なる形のたくさんのピースをハメ合わせて、大きなパズルを完成させるようなものなのかと考えます。

マネジメントの代表的な手法が、マネジメントサイクルとも呼ばれるPDCAです。
PDCAとは、[Plan(計画)]→[Do(行動)]→[Check(検証)]→[Act(改善)]の頭文字とったものです。
このPDCAを回す度に、行動の質は高まり、目標達成へと近づくこととなる訳です。
逆を言えば、PDCAが回らず滞るようだと、なかなか目標達成には近づかないことになります。

その意味でも、同じくマネジメント手法の一つにフィードバックがあります。
フィードバックとは、元々、制御工学で使われている用語らしく、出力結果を入力側に戻し、出力値が目標値に一致するように調整することなのだそうです。

このことから、ビジネスでは、相手の行動結果対する評価や必要なら改善点を伝え、軌道修正を促すことなどとされています。
但し、既に一般用語的に使われているだけに、その定義は様々です。

例えば、数字を用いた緻密なフィードバックもあれば、感想レベルのフィードバックもあります。
更には、感情優位のラジカルフィードバックなどといわれる厄介なものもあります。

PDCAが回らないまま滞る際に、真っ先に疑うべきは、当事者の思い込みではないかと考えます。
人間は、簡単に自分を見失います。
故に自分自身を見つめ直すことが大切です。
しかし、それも限界があります。

その場合、第三者の客観的なフィードバックが新しい気づきを生み出す場合があります。
重要なのは、当事者にインサイド・アウト的な受け入れる姿勢が出来ているかです。

しかし、どんなに素晴らしいフィードバックも、受け入れられなければ、意味のないものになってしまいます。
そのための場づくりも重要になってきます。

例えば、敢えて多数が参加する場で、多くの人たちからフィードバックを求めるオープン形式の場があります。
また、1on1ミーティングの様な、上長と部下の1対1面談の様なクローズ形式の場もあると思います。

フィードバックですが、企業であれば、マネジャーなどの上司が行うべき職務です。
しかしながら、個人であると、第三者が存在しません。
その場合にお勧めなのが、セルフフィードバックです。
これは、本来、第三者が行うフィードバックを自分自身で行うことです。
振り返りや復習と捉えたら良いかと思います。
そのために、事前にチェックすべき要点を数値などの客観的なもので設定しておく必要があります。

フィードバックですが、錆び付きかけたものの自力で回ろうとする歯車への注油的な役割になろうかと思います。
そして、優れたフィードバックとは、受け取った側が、高い次元に発展させるて応える対話であるとも取れるかと考えます。

また、フィードフォワードというマネジメント手法もあります。
これは、結果に対する振り返りであるフィードバックに対して、将来に向けた対応策となります。

それぞれのマネジメント手法の定義に拘るつもりはありませんが、目的を明確にさせた上で、様々な手法を取り入れてマネジメントの機能を高めて行きたいと考えます。


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