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社会保険のおさらい

こんにちは、「WaCCa(ワッカ)の人」です。

今年の3月に「雇用保険法等の一部を改正する法律案」国会で可決され、こちらの施行に伴い、2022年4月から10月にかけて雇用保険料率が段階的に改定をされています。
今回の10月の改定は被保険者(従業員)の負担料率と、事業主の負担料率の何れもが改定されますので、注意が必要です。

厚労省:令和4年度雇用保険料率のご案内

雇用保険については、先日記載した「もう済んだ??労働保険の年度更新について」の記事でも簡単にご案内させて頂きましたが、一般的に言われる「社会保険」とは何なのか?雇用保険も社会保険なのか?といったところについて、改めてまとめてみたいと思います。

社会保険の種類

社会保険という言葉の総称を捉えてしまうと幅広になってしまうので、ここでは一般論として会社が雇用する従業員に対して適用する社会保険の種類について記載します。
大きくわけると、以下の4つが社会保険と言われるものです。

・健康保険
・厚生年金保険
・雇用保険
・労災保険

雇用保険についても、総じて社会保険の一部ということになるわけです。ここからは、それぞれの保険の内容について簡単に解説します。

健康保険
健康保険は、一言で表すのであれば公的な医療保険のことです。日本は「国民皆保険制度」のもとに、全ての国民が公的な医療保険に加入することになっており、健康保険はこちらに当たります。
会社勤めの方は、会社から(正確には加入している健康保険組合から)健康保険証が発行されていると思います。こちらを医療機関に持っていけば、実質医療費が3割負担で済むというものです。
健康保険に加入するにあたって、保険料の負担が発生するわけですが、こちらは会社と従業員とがそれぞれ負担をし、合計した保険料を会社が立替をして納付しています。そのため、給与から「健康保険料」という名目で天引きをされているわけですね。
一方で、会社員や公務員などではなく、個人事業主の方、パート・アルバイトの方は「国民健康保険」に加入します。こちらは個人で加入をすることになるため、保険料の負担が全額ご自身の負担となり、またご自身で納付をする必要があります。基本的には国民健康保険よりも健康保険組合の方が手厚い保険となっています。
ちなみに、こちらの健康保険の中には介護保険も含まれています。介護保険は、介護が必要な高齢者を支えるための保険で、40歳から64歳までの健康保険の加入者は、介護保険の対象となり、保険料が発生します。

厚生年金保険
厚生年金保険は、公的な年金制度の総称です。こちらも健康保険と同様に、日本では20歳以上であれば誰もが公的年金に加入することになりますが、厚生年金はそのうちの会社員の方が加入する年金制度です。
一方で、個人事業主が加入するのが国民年金となりますが、日本の年金制度は3階建てになっており、厚生年金は国民年金に上乗せする形で保険料を納付するため、将来的に受け取ることができる年金額もその分多くなるという仕組みです。

厚労省:[年金制度の仕組みと考え方]

国民年金の保険料は一律ですが、厚生年金は収入に応じて保険料が変わります。また健康保険と同様に、会社も保険料を負担するため、こちらも一般的に厚生年金の方が手厚い保険と言えるでしょう。
また、会社によっては3階建ての3階にあたる、独自の企業年金制度を導入しているケースもあります。会社の福利厚生の一環でもあると思うので、制度の内容にもよりますが前向きに一度検討をしてみることはオススメします。

雇用保険
雇用保険は、言葉の通り労働者の雇用を守るための保険のことです。
会社が所定の条件を満たす従業員を雇用した際に、雇用保険は必ず適用されることになり、保険料の負担も従業員、会社がそれぞれの料率に応じて負担することになります。
雇用保険は失業した際に受給する失業保険が代表的なものになりますが、育児や介護による休業中に給付を受けることができる育児・介護休業給付金も雇用保険の給付となります。
また、60歳以上の高年齢者が継続勤務をする場合であって、60歳以降の給与が従前と比べて一定以上減少した場合に、その費用を一部補填する高年齢雇用継続給付や、厚生労働大臣が指定する教育訓練に係る受講費用の一部を負担する教育訓練給付金なども雇用保険となります。

労災保険
労災保険は、業務上の事由や通勤途中に発生した負傷や疾病、障害、あるいは死亡に対して給付を行うための保険制度となります。
そのため会社が従業員を雇用した場合に必ず適用されます。
労災保険料の負担は、会社が全額負担をするため従業員が負担する保険料は発生しません。労災が発生した際の主な給付としては、医療機関で発生した治療や薬の処方にかかる費用を補償する療養補償給付、仕事を休まざるを得ない場合にその期間の収入を補填するための休業補償給付、治療しても治らない場合や障害が残ってしまった場合などに支給される傷病(障害)補償給付、亡くなってしまった場合に遺族に支給される遺族補償給付などがあります。
雇用保険と労災保険を総称して、労働保険とも言われます。

最後に

社会保険の概要について、ご参考になりましたでしょうか?
今回は一般的な目線で、そもそも社会保険って何なのか?ということをまとめてみましたがこちらを踏まえ、企業人事の目線に立ってそれぞれの加入要件の詳細についても別の記事でまとめてみたいと思いますので、そちらも是非ご覧頂ければと思います。

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それでは!

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執筆 WaCCaの人
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