導入企業増?リファレンスチェックとは?
こんにちは、「WaCCa(ワッカ)の人」です。
中途採用の選考フェーズで実施されるリファレンスチェック。
『リファレンス』とは、和訳すると(身元・信用などの)証明とあります。
昨今、副業・兼業やフリーランスなど働き方の多様化やオンラインでの面接や面接フローの短縮化傾向などにより、採用可否を判断するために不足している情報を得ることを目的に注目されてきており、外資系企業では一般的に実施されていますが、日系企業においても導入企業が増えてきています。
1年以上前の調査になりますが、アンケート実施企業の4割以上がリファレンスチェックを実施しており、日系企業を中心に注目が高まってきていることが伺えます。
今回は、リファレンスチェックのメリット・デメリットや実施の流れ、注意点などまとめていきたいと思います。
リファレンスチェックのメリット
ミスマッチ防止
採用前に第三者情報として、候補者の能力や人柄などを把握することで、求める人物像に求職者がマッチしているのか、また採用後の早期退職につながるようなリスクを持っていないかなど事前に把握できれば入社後のミスマッチを減らすことが可能となります。
リファレンスチェックの結果、自社にマッチしていないと判断して不採用にしてしまったとしても、入社後にミスマッチが発覚してトラブルが起きるよりは十分に良いでしょう。
実際の働きぶりの把握
実際に求職者と一緒に働いた方からのヒアリングであることからも、そのパフォーマンスや実績、また社内での対人関係や人柄についても把握ができ、面接での評価とギャップがないか、または合格を後押しする情報となります。
オンボーディングでの活用
選考のみならず、入社後にもオンボーディングの情報として活用できます。
リファレンスチェック結果から見える求職者の方の強みや弱みに対して、このような点を気をつけながらマネジメントしていこうなど入社後に活躍しやすい環境を準備しておくことが可能です。
リファレンスチェックのデメリット
選考離脱のリスクがある
求職者は、複数の企業の選考を並行して受けており、志望度が高くない場合、辞退を招いてしまうリスクがあります。
また、選考リードタイムにも影響して、他社選考との足並みが揃わず、辞退につながってしまうようなケースも考えられます。
一方で、これから働く同僚のことを考えた時に、リファレンスチェックによりしっかりと見極めのされたマッチ度の高い人材が揃っているだろうと企業への信頼構築にポジティブに働く可能性もあり、一概に離脱の大きな要素とは言えず、運用でフォローしていくことも十分にできると考えます。
導入、運用コストがかかる
第三者から回収する個人情報の取扱いということもあり、導入~運用には一定のコストが見込まれ、新たに人事採用担当者のリソースを割いてまで自社でやり切ることなのか判断に困る場面があると思います。
その場合、オンラインで完結するリファレンスチェックサービスの導入を検討いただければ、大幅にコスト軽減できるかと思います。
回答結果の信憑性に懐疑的
本当にリファレンス先が信義誠実に基づいて回答してくれていて有用な情報となり得るのか気になるところかと思います。
弊社のクライアントの導入事例でいえば、求職者のキャリアの局面を左右するかもしれない依頼となることから、選考においてネガティブな要素にならないようにという想いが働く一方で、転職先へ入社後にアンマッチが発覚して、活躍できないという場合も鑑みて、ポジティブな面もネガティブな面も等身大で記載いただけるケースが非常に多く見られました。
また、面談評価とリファレンスチェック結果にギャップがあり、疑問点等があれば最終面接や面談の中で質問・確認するようにしましょう。
リファレンスチェックの実施の流れ
リファレンスチェックを実施する際の流れは以下の通りになります。
【企業】
リファレンスチェックの実施するタイミングを決定。
「書類選考」「一次面接」「二次面接」「最終面接」「内定」のそれぞれ前後のタイミングで実施します。
一般的には「最終面接前」や「内定前」に実施される企業が多いです。【企業】
質問内容の検討~決定
求職者への質問事項をまとめます。
まずはどのポジションにおいても汎用性のある、かつ面接の中で聞ききれないような質問をまとめ、テンプレートにしておくと便利です。
必要に応じて、レイヤーないし個別にカスタマイズすると効果的です。【企業】
リファレンス先を決定。
現職ないし、前職であれば直近に限るなど、あとは同僚、先輩・後輩社員、上司など何名にヒアリングするか決定します。
求職者の依頼コストもありますので、多くても3名程度が適当かと思います。
現職には転職活動をしていることを明かしていないなどの理由から現職ないし直近の前職と整理している企業が多いです。【企業】
求職者へリファレンスチェックの実施説明および同意を得る
求職者へのリファレンスチェックの実施合意を得ることは必須となります。
これは後段に記載する法令順守の観点からも抜け漏れのないよう対応しましょう。
また、求職者へネガティブな印象を与えないためにも、実施の目的や流れについても詳細伝えるようにしましょう。【求職者】
リファレンス先を探して依頼。
リファレンスチェックの注意点!!
第三者から求職者の個人情報を確認する取り組みである為、その取扱いには十分な注意が必要です。
(関係法令:個人情報の保護に関する法律)
求職者から同意を得る
第三者が求職者の同意なく、個人情報をやり取りすることは法令違反となります。
求職者本人へ実施目的やその方法、リファレンス先の指定など、証跡を残す形で詳細通知し、十分な理解および同意を取り付けるようにしましょう。
証跡を残しておくことも忘れずに!
リファレンス先にも説明が必要
求職者においても、リファレンス先に対し、回答をお願いする背景をしっかりと説明することが肝要です。
依頼された側も、選考に関わる評価に少なからず影響を受けることは理解しており、責任を感じ、中にはイヤイヤ引き受ける方もいらっしゃるかもしれません。
人と人のつながりになりますので、システマチックに依頼せずに、丁寧に対応するようにしましょう。
最後に
リファレンスチェックは、能力やスキル、実績などの懸念となり得るネガティブな要素を確認するだけではなく、レジュメや面接など内的には確認できなかったポジティブな要素の発見につながることもあり、自社の求める人物像とのマッチングの解像度をより向上させることに有用な施策であると考えます。
一方で、機微な個人情報となる為、求職者本人への同意はもちろんのこと、社内においてもその情報開示範囲や取扱いについては、十分に注意が必要です。
採用に課題を抱えている企業は、メリット・デメリットをご理解した上で、導入及び運用コストを鑑み、検討してみてはいかがでしょうか?
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それでは!
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執筆 WaCCaの人
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