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【レポート】阿曾琴美さんとお母さまに聞く「理想の教育」とは

こちらのnoteを読んでいただき、
ありがとうございます。

私たちは、和歌山での小・中学校設立活動を行っている
一般社団法人ワカヤマスコラボです。

このnoteは、2022年2月25日に
オンラインで行ったトークイベント
「モンテッソーリ幼稚園」「シュタイナー教育」他を
受けた阿曾琴美さんとお母さまに聞く「理想の教育」とは

についての開催レポートです。
オンラインでのイベントでしたが、
8名の方にご参加いただきました。

阿曾親子のプロフィール

<阿曾琴美さんプロフィール>

日本女子大学で人間社会学部社会福祉学科 3 年、地域福祉ゼミを専攻中。
民間学童や子どもスポーツ教室でアルバイトをしながら「子ども、自
然、まち」を自身のキーワードにオルタナティブ教育と自然教育団体へ行きフィールド調査をしながら学ぶ。
歳の離れた弟妹がいる影響で幼い頃から子どもと遊びを作ることが好き!小さい頃から自然と触れ合うことが多く自然の中で体を動かすことも大好き!という琴美さん。なんと去年和歌山県有田市に半年間住みながら無人島開拓していた経験を活かしてキャンプインストラクターとしても活動中。

<阿曾弘美さんプロフィール>

3人の子どもを持つ母で、出産をきっかけに「自然に生きること」について考えながら子育てに奮闘。出産前はモンテッソーリ教育を通じて0〜3歳までの教育について学んでいた。また、教育分野を再度学び直すために復学し、教員免許を取得。現在は横須賀にあるシュタイナー学園の職員として活動中。

普通になりたかった

琴美さんは2歳半からモンテソーリの
幼稚園に通っていました。
そして、家庭の事情により
中華学校の小学校に通いました。
しかし、
地元の友達は地域にある
公立学校に通っていました。
異なる言語を学ぶ環境にストレスを感じ、
半年で中華学校を辞めて公立の小学校に転校

その後の中学時代はシュタイナー学校で過ごしました。
シュタイナー学校はドイツの学校のため、
日本でいう中学2年生の段階で
区切られることになります。

ここで、高校進学について
考えることになりました。

”普通”と言われることが多い”公立の学校”
通っていない。人とは異なることを学習していた
琴美さんは、
「普通になりたい、自分らしく生きたい」
と考えて進路を考えるようになります。

しかし、
シュタイナー学校では公立学校で使われている
教科書を使った学習をしていません。
自分で学習したことをまとめる
オリジナルのノートを作りながら、
学習を進めます。

その後、静岡県にある不二聖心女子学院に進学。
しかし、周りの人とは違う形で
今まで学習をしていたこともあり、
学校の授業についていくことが難しい状況でした。

多くの先生がサポートしてくれる環境で
がむしゃらに勉強を続けた結果、
成績をグンと伸ばしました。

この成功体験が、今の自信に
つながっていると琴美さんは振り返ります。

また、不二聖心女子学院は大学の
附属高校ということもあり、
大学にもつながっています。
しかし大学進学では別の選択をして
琴美さんは日本女子大学に進学する
ことになりました。

点数化されない世界

日本は受験のシステムが今でも強く残っており、
テストの点数で評価されることが
当たり前になっています。
しかし、弘美さんは試験などの点数で
決まる
ことに疑問を持っていました。
たしかに、中華学校ではテストが行われ、
点数で評価されています。
しかし、中華学校では、中国語や英語といった
言語教育に力を入れているため、
琴美さんの学校を中華学校にしました。

一方で、シュタイナー学校は通知表の
5段階評価のように点数で評価されません。
教師の言葉によって、文章で評価が書かれています。
このようなことが、シュタイナー学校の良さと
言えるのではないでしょうか。

また、弘美さんは子育てをしていく中で、
「自分でやる できることをする」
「太陽と同じリズムの生活」
ということを大切にしています。

このような生活環境を作ることで、
健康で元気な生活に繋がりました。

Q&A

イベント参加者からの質問と
答えを一部紹介します。

Q.シュタイナーのよかったことや今に生きていることは?

A.芸術科目を大事にしているところ
 木工や園芸、手仕事(手芸)の授業があり、
 自分の好きなものを好きなように作る経験。
 やらされているのではなく、「自分でやる」
 感覚があることで記憶に残っている。
 その結果、和歌山での無人島の活動に
 怖さや不安を感じずに、一度経験したこと
 として取り組むことができた。

Q.不二聖心女子学院を選んだ決め手は?

A.校門から校舎までにお茶畑が広がっていて
 そこから富士山が見える景色にやられた。
 みんなと一緒に暮らし、制服を着て、
 寮での集団生活に憧れた。
 また幼稚園のときに一度行ったことがあり、
 知り合いも通っていた。

Q.弘美さんはこれから教員になる?

A.幼稚園と小学校の教員免許はあるが、
 マスクを外せない今の状況では
 教員にはならない。
 現在は「自分でやる」経験を大切にしている
 10人程度の小さな幼稚園で働いている。  

参加者からのコメント(一部抜粋)

ご参加くださった皆様、
ありがとうございました!

参加者の皆様からは、
下記のようなコメントをいただきました。


・「モンテッソーリ」とか「シュタイナー」とか聞くと何か別物のように感じたりしていたのですが、そうではないのだなというのが一番の感想です。琴美さんとお母さまが自分の言葉で生き生きと話されているのがとても印象的でした。

・親の考えと子供の考えを同時に聞けて良かった。当時は普通でありたいと考えていたが今となれば感謝をしていると話していたこと。

・シュタイナーの教育を受けた2年間が、夢を実現するための大きな力になっている、そして今ある環境を素晴らしいと思える力になっている。
人は何かを求めて進もうとしている時「これじゃない。こんなはずではない」と思いがちだが、琴美さんの今を良しと捉えて今を一生懸命に生きている姿に触れ、感動しました。

イベント後のアンケートより

イベント前のメッセージ

最後に、イベント前に阿曾琴美さんが
Facebookに投稿したメッセージを
共有します。

<教育に興味のある方、子育て中の方、これから子育てする方へ>
実は、25日に母とトークライブに出演させて頂きます🌸😳

先に言っておくと私は
「モンテッソーリ、シュタイナー通い、
 今はその経験を活かして○○で活躍しています!!!」
みたいな何か結果出している人ではありません。

何者でもありません。
何者にもなりたくないなあとも思ってます。
絶賛、もがきながら日々
奮闘中って感じの21歳です。笑

ただ、どの学校、どの環境に行っても
自分で楽しみを見つけて自分ごとにする
のは得意かなって思ってます。

親が与えてくれた環境も、
自分がやる意味が分からなかったり
嫌だったらそっちのけできました。
特に母親には最近までずっと反抗期でしたし、
長女なので相当苦労かけていると思います。

だけど、どこに行っても何を自分で選択しても全部
「楽しかった!!!!」
です。

今もワクワクする事ばっかり想像して
自分の感じた方向へ進んで行っています。

それは、究極
「両親がいつもなんか楽しそう」
に生きてるから。

パパとママの言っている事もやってる事も
社会の動きと共にどんどん変わっていくので、
「え?この前こう言ってたじゃん?やってたじゃん?」
みたいな事日常茶飯事です。

逆に、親が言ってる事を正解だと思うと、
勝手に裏切られた気持ちになって
腹が立ってしまうので、
一情報として頭に置いておく
ぐらいにしています。笑

私も両親が今何をしているのか
しっかり把握はできていませんし、
「親何してる人〜?」って友達に聞かれても、
「なんかよく分からないけど色々やってる〜」
って答えるしかありません。笑

最近、社会に目を向け始めたからこそ
「生きる事をとにかく楽しんでる」
そんな両親への尊敬と憧れの気持ちが
より強くなりました。

今回トークライブでお話しするのは、
あくまでも2/25現在の”私”と”母”です。

皆さんの貴重な時間を少しばかり
共にできたら、嬉しいです🥰
お待ちしております!

ワカヤマスコラボについて

ワカヤマスコラボは、和歌山に新たに
「人とまちの未来Bを作る探究
 &
 バイリンガル地方型小・中学校」

の設立活動を行っている
般社団法人ワカヤマスコラボが運営者です。

継続的にイベントやワークショップを
開催していきますので、
今後ともワカヤマスコラボを
よろしくお願いいたします!

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執筆者:ワカヤマスコラボメンバー 大久剛司

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