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もの文本祭に向けたワークショップ内容の壁打ち会|コンテンツ相談会

もの文で何を伝えたい?誰に伝えたい?

9月7日。
和歌山ものづくり文化祭2023まで3ヶ月を切ったこの日、出展企業の皆さんが事前に準備してきたワークシートを元に、アドバイスを受けたり、意見交換をしたりしました。

(書き手:和歌山ものづくり文化祭事務局長 吉田圭吾)

ただ「文化祭の出し物を決めよう」だけでなく、自社について深く考える

この場に集まったのは、出展企業26社のうち17社。
3分の2の企業がワークショップ内容の質を高めるために集まり、高みを目指す企業が多く出展するのがもの文の特長だなと改めて感じました。
こんなに高いモチベーションを携えた出展企業がどのようなワークショップをやろうとしているのか、事務局として関わる私自身ワクワクした気持ちで相談会が始まりました。

相談会は、中小企業の価値を高める事業であるVALUEの運営を行っている、ミテモ株式会社から杉谷氏と重田氏をアドバイザーとしてお招きし、
①アドバイザーから様々な角度・視点からの問いを投げかけられる形式
②出展企業同士が発表者と質問者に分かれてコメント・質問する形式
の2種類を行いました。

冷や冷やするほどの辛辣なアドバイス

アドバイザーからは、「なぜもの文に参加するのか?」という根本的な問いから始まり、「そのワークショップ内容で参加理由を満たせるのか?」や「老若男女を対象にすると内容は薄っぺらくならない?」など、見ている方が冷や冷やするほど出展企業の皆さんはサンドバッグ状態でした。

アドバイザーからの問いは、もの文で実現したい鮮やかな未来があって、そのために何を伝える必要があって、それは誰に対してなのか、そしてそれを実現するためのワークショップ内容になっているかということに尽きるということ。
出展企業は、「ものづくりっぽい内容の方がいいだろう」、「大勢の人に楽しんでもらいたいよね」、「昨年の来場者は子供が多かったようにおもうから子供向けかな」など会社の外の要素を踏まえて考えてしまっていました。
もちろんこれらも大事なんですが、より大事な「自分たちがどうしたいのか?」という視点を改めてインプットした機会になったと思います。
もの文は「ものづくり企業が主役」、本祭で輝くために出展企業の皆さんがしっかりと鍛えられた会となりました。

他社へのピアレビューを通じて、自社にも新しい視点を得る

今回のコンテンツ相談会の特徴として、事業者・事務局が対話するピアレビュールームがありました。緊張感のあるアドバイザールームと打って変わり、ピアレビュールームは事業者と事務局がフラットにコメントしあう場で、真剣ながら和気あいあいとした雰囲気でした。
発表者と質問者に分かれてのピアレビューでしたが、質問者は受講者視点、先生視点、顧客視点、協業者視点、支援者視点の5つの視点から質問・コメントをするというルールで行いました。

普段はメーカー視点、販売者視点にどうしても偏ってしまいますが、他社のワークショップ内容をいつもと違う視点で考えることで、異なる視点で考えるという経験をすることができたんじゃないかと思います。
顧客視点で「うちの家族で行くとしたらこのワークショップやるかな?こんな感じなら面白がりそう!」、協業者視点で「この会社ってこういう強みがあるんや。なら、うちとならこんなコラボができるかも!」など普段であれば考えないことを考え、その視点を自社に置き換えて新たな気づきが生まれたと思います。
また、事務局のメンバーは普段は支援側の立場のため、本業の取り組みに関してストレートに物を言うのは憚られるのですが、この場はピアレビューということで、普段はできないコメントができて、非常に良い経験になっています。

つらつらと真面目なことを書きましたが、ピアレビューでは出展企業間、出展企業・事務局の垣根が取り払われたことが一番の収穫です。他社に対して、意見を言う・言われることで、お互いの距離が近くなり、仲間感が強くなったと思います。
もの文は単なるイベントではなく「新たな形のコミュニティ」、もの文から様々なチャレンジが行う出展企業の皆さん・事務局のみんなの絆が強くなった会でした。

書き手
吉田圭吾 和歌山ものづくり文化祭 事務局長
和歌山県企業振興課。2013年和歌山県入庁。入庁後は、一貫して商工行政に従事し、経済産業省での勤務も経験するなど、商工行政のスペシャリスト。実行委員長に巻き込まれ、いつの間にか事務局長に。お酒を飲んでない時が一番しゃべれるタイプ。

アドバイザー

杉谷昌彦氏

重田典穂氏

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