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膨張する世界、ときには休息の泉で

RayArc(レイアーク)の皆さま、おつかれさまです。新規事業ユニットです!

今回は、オープン社内報として定番にしたい変化球です。日経COMEMO編集部さまのお題に挑戦します。お題は『#休んで仕事が捗った経験です。

株式会社RayArcのオープン社内報として、取り組み・思いを社内外に発信!

はたらき方は、これからも変わるようだ

まさに今。私たち否応なしに、新しいはたらき方を模索しちゃってます。数年前、これほど世界が急激に変わるとも、変われるとも思ってなかった。

現在進行形で、やはり大変です。でも、未来人の視点にスイッチして考えると、かなりカッコいい生き方してるのかも? 工夫して、対話して、力を合わせて乗り越えたいのです。RayArcでもね!

アンラーニングとリスキリング

すでにじゅうぶん「変化すげぇ!」…な時代ですのに。世の中はさらに前に進んで、待ってはくれないようです。

企業が「自ら学ぶ」人材の育成を持続的成長の原動力と位置づけ、学びの機会を増やす副業や週休3日制の導入を進めている。資格取得を支援したり社内研修を充実させたりする企業も増えてきた。

副業や休暇増、学び後押し 企業価値高める工夫広がる
Biz Frontier|日本経済新聞

こちらの記事では、アンラーニング(学びほぐし)リスキリングの視点から、副業や週休3日制の話題が取り上げられています。

アンラーニングとリスキリングは、普遍的なテーマです。手段は、必ずしも副業や週休3日制でなくてもよいと思いますが…。

とはいえ、せっかく考える機会をいただいたのです。もう少し進んでみましょう。まずはアンラーニングとリスキリングを、もう少し身近なことに引きつけて考えてみます。

「ステータスふりなおし」の出番です

RayArcは、ゲーム好きさん多いですよね! 統計とったわけじゃないけど。自己紹介があると、ゲームという単語をよく聞きます。

ゲームといえば、やはり魅力的なキャラクターは大事でしょう。自分の分身のように、強化・育成するゲーム多いですよね。まさにRPGとか。

最近のゲームでは、たいてい「ステータスふりなおし」の機能が実装されているようです。これも、統計とったわけじゃないですけど。

「ステータスふりなおし」とは、たとえば、

  1. たいりょくを重点的に育成してきた

  2. けど、それでは進めなくなってきたなぁ…

  3. なら、すばやさに比重を置いて、配分を変えよう!

ということができる機能。昔のゲームでも、この機能自体はあったかもしれませんが、より標準装備になってきた感じかな?

どうしてこの機能が必要になるのか。ゲーム開始後は、右も左もわからないので、たいてい『とりあえず必要そう?』なステータスを強化します。しかし、進めていくうちにゲーム世界の全体像が見えてくる。そうすると、

「あれ?
 育成やりなおした方がよいかも?」

と初めて気づくのです。少なくともその時点の状況にマッチしてないとわかったり。キャラクターに愛着が湧いて「もっとこういう活躍をさせたい!」と、+αの思いが生まれることもあるでしょう。

2021年のワークショップでつくった
ワクワク魔人Sのステータス!

しかし現代のゲームは、そこで「はじめから」やり直すには、複雑で、広くて、長すぎる! そこで「ステータスふりなおし」の出番です。いやはや、ゲームの中すらVUCAの時代なんですねぇ。

膨張する世界には、新たな泉が必要だ

アンラーニングとリスキリングを、ほんの少しわかった(ようなキブンになった)ところで、週休3日制の話題に戻ります。

制度として一足飛びに考えると、ピンと来ないかもしれません。正直、私自身もそうです。「週休3日制かぁー…、ふ、ふーん???」という感じ。しかし、休むことの一般的な価値は、もう少し実感を持ってわかります。

仕事は、入れ物を満たすまで膨張する

スケジュールを立てるとき、仕事を隙間なくみっちり詰め込んでしまったことはありますか? その結果、どうなりましたか? 予想よりも、はるかにうまく行かなかったのではないでしょうか?

まず、余白がない計画は危険です。『想定外』ひとつ起きたらアッサリ致命傷です。まぁ、これは、そりゃそうだろうというお話ですね。

しかし。それなら…と、一つひとつのタスクを長めに計画しても、結局、仕事で使い潰してしまうことがあります。不思議ですね。あったはずの余力はどこかに消し飛び、アンラーニングどころではなくなってしまいます。

つまり、仕事が遅い人は、さっさと片づければよい仕事を、引きのばしているのにすぎないのです。そんなことをしていたら、遅くなるのは当然です。
なぜそうなるかと言えば、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則が働くからです。

人手増やすと仕事も増え続ける 働き方改革を阻む原理
キャリア|NIKKEI STYLE

そう、意識しないと、世界が膨張した分だけ、仕事で埋まります。

この膨張する世界を、旅してゆく

だから「休み」を置き石する。目先の緊急性のみにとらわれず、未来への投資時間を確保する。余白を持ち、休むべきならしっかり休む。プロジェクトを進める上で大切な姿勢です。

週休3日制とは、この「休み」の置き石を各自に任せるのではなく、組織や社会で実現する取り組みのひとつ。そんな風に考えることもできます。『制度ありき』でもなく、かといってアリエナイ『絵空事』でもない。

「私たちにとって価値あるはたらき方は、
 そもそも、どういうものか?」

イチから考え直したときに、浮かび上がる選択肢のひとつなのでしょう。これを、たしかに『いまの最適解』だな、と判断する日が来るかもしれない。あるいは、(私たちは)すぐにはそうならないかもしれない。

あの場所で、力を取り戻してゆこう

私たちは、学びほぐしが必須の膨張する世界にいます。週休2日制だろうと3日制だろうと、本質は変わりません。休みが必要なら、休むことです。

休息の泉、もうひとつの秘められた力

そうはいっても。目の前にやることが山積みなときがあります。そこでは、よくこんな声が聴こえてきます。

  • 手を動かしているほうが、まだ安心

  • 身体は休まらなくても、気持ちが楽

  • だから、休むのはむずかしい…

そんなときこそ思い出しましょう。休息の泉の持つ見過ごせない力を。

休息は、エンジニアをサイヤ人にする

「休んだことで、
 仕事が捗った経験ありますか?」

これは、おそらくRayArcでも「あります!」と手を挙げる人が多い質問だと思います。休息の力を、日常的に実感しているエンジニアは多そう。

たとえば、こういうの。

最適なプログラム思い浮かばん
 ↓  ↓  ↓
休憩時間、青空の下を散策
 ↓  ↓  ↓
とつぜん閃いた!

休憩前

原因がサッパリで途方に暮れるバグ
 ↓  ↓  ↓
とりあえず、一晩眠る
 ↓  ↓  ↓
目覚めた瞬間、なにもかもわかった

いずれも、エンジニアあるあるです。休息、すごいぜ!

この瞬間は…仕事が『捗る』とか、そういう理性的な表現だと、なんだか控えめすぎてハマらなくて。なんならスーパーサイヤ人にでもなったような、ちょっとしたリミッター解除感? まぁ、一瞬ですけどもね。

休憩後

しかし、これで終わりではありません。休息の泉にはもうひとつ、秘められた力があるのです。

その力の名は、セレンディピティ

「休み」時間のなにげない積み重ね。そこに不思議な力が眠っています。

  • 必ずしも、すぐに発動しない

  • もしかしたら最後まで、姿を見せない

  • でも、あるとき、とつぜん花を咲かせる

その力の名こそ、セレンディピティ。思いがけないものを偶然に発見する、不思議な幸運のことです。

『セレンディップの三人の王子たち ペルシアのおとぎ話』は、科学だけでなく経済学でも注目されるセレンディピティ(思いがけないものを偶然に発見すること)という言葉のルーツとなった本。「ストーリーを通じて、同じものを見た場合も洞察力によって捉え方が変わると気付き、セレンディピティという言葉の奥行きを感じた」(今井氏)。

人気ブランド「ボタニスト」 ヒット支える教科書経営
日経ビジネス|日本経済新聞

たとえば、私にとってシュミか実益か、自分でもわからない書店巡りの習慣。そこでたまたま目の端をかすめたものが、すてきな時限爆弾のように、思わぬ仕事の場面で助けてくれることがあります。

結果的に、それで仕事が『捗る』こともあります。しかし、セレンディピティ発動の場面に『捗る』という言葉が最適かは、少し疑問です。仕事に『生きる』と言ったほうが、ダイナミズムがふさわしいかも?

中心的関心よりも、むしろ、周辺的関心の方が活発に働くのではないかと考えさせるのが、セレンディピティ現象である。視野の中央部にあることは、もっともよく見えるはずである。ところが皮肉にも、見えているはずなのに見えていないことが少なくない。

思考の整理学
外山 滋比古|ちくま文庫
 

仕事としての関心を寄せた状況では、かえって対象がよく見えなくなる。休息の泉には、そんな当てすぎたフォーカスを一旦外す力がある。見えづらくなっていた本質や全体像を、あらためて浮かび上がらせてくれるのです。

休息の泉で、蝶は羽ばたく(まとめ)

  • 休むことは、学びほぐしのための置き石

  • 休むことは、セレンディピティの種まき

  • 膨張する世界には、新たな休息の泉が必要になるかもしれない

今回も、思ったより長い旅路でした。
ときには旅人(ワタシ)の肩で、羽を休めてゆこう!

(新規事業ユニット・ワクワク魔人S)


さあ、ワクワクしようぜ!

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