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日本国が「目指したもの」~『日本再興戦略』総集~(後編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座100ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻す『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。


令和5年も残りわずかとなってまいりました。
今年度で、『和だちプロジェクト』設立から2年が過ぎようとしています。
前身である活動も合わせると5年が経ちます。

令和5年は特に、
2年の月日を経て、『和の国・日本国』講座
『日本再興戦略』と関連して、
再始動する決断に至りました。

休止している間も、たくさんの方に記事を読んでいただき、
TwitterのDMなどを通じて感想や応援メッセージを送っていただき、
大変励みになりました。

ここまで活動することができているのも、
ひとえに日頃より記事をお読みいただいたり、
温かいお言葉をかけていただいたりしてくださっている皆様のおかげです。
心より感謝申し上げます。

『和だちプロジェクト』の活動としましては、


【令和元年】 『和』の学級経営   ~国体~
【令和2年】 『和の国』日本国講座 ~伝統文化~
【令和3年】 先人たちの『神語』  ~国史~
【令和4年】 『新・日本文明』   ~経済~


と進めてまいりました。


そして、

令和5年は…




【令和5年】 『日本再興戦略』   ~政治~


という主題のもと、
1年間かけて、我が国の「社会課題」に視点を当てて、
提言をさせていただいてきました。


前回の記事から、
『日本再興戦略』の総集編として、
これまでの提言を整理してお話させていただいております。

前・中・後編の3回に分けて、
1年の活動を振り返ります。


今回は後編です。

前回からの記事と併せてお読みいただければと思います。




最後までお読みいただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。







1)なぜ、今『日本再興戦略』なのか?



家庭で当たり前のように行われた道徳教育が崩壊




行き過ぎた功利主義により目先の利益追求で経済が壊滅




行き過ぎた物質主義により自然との和が壊滅





行き過ぎた個人主義により人と人との和が壊滅




日本が疲弊している。


日本人が疲弊している。

でも、日本を諦めたらいけない。

僕は諦めない。

日本人はまだまだやれる。

なぜなら、
僕たちが歩む道の後ろには先人たちが繋いでくれた
「我が国を遺したいという思い」がたしかにあったからだ。

困難に出会ったときに、いつもつぶやく。


「自ら顧みてなおくんば、千万人ともいえども我行かん。」


もうこれ以上悲しむ人を増やさない。
もう一度日本に生まれてきたい。
先の大戦で先人たちが夢見た我が国を取り戻す。

愛する人を守りたい。
愛する地域を守りたい。
愛する国を守りたい。


そのような危機感や想いから

様々な方のお知恵をお借りしながら、
我が国を立て直すための戦略について考えてきました。


僕が考える『日本再興戦略』


【睦月】
日本国が目指したもの~和の本質を探る~
【如月】
日本国が目指したもの~差別について考える~
【弥生】
日本国が目指したもの~我が国の家族のかたちを考える~
【卯月】
日本国が目指したもの~わが国をどのように守るのか?を考える~
【皐月】
日本国が目指したもの~わが国の「衛生観念」のルーツを探る~
【水無月】
日本国が目指したもの~先人に学ぶ「防災」とは?~
【文月】
日本国が目指したもの~食の安全保障について考える~
【葉月】
日本国が目指したもの~わが国の『資源活用の未来』について考える~
【長月】
日本国が目指したもの~地球環境と『エネルギー安全保障』~
【神無月】
日本国が目指したもの~超高齢社会最先進国・日本の多産化政策~
【霜月】
日本国が目指したもの~地方創生と日本復活への一手~
【師走】
日本国が目指したもの~サイバーセキュリティとインテリジェンス わが国の財産をどのように守るか?~



2)【長月】日本国が目指したもの~地球環境と『エネルギー安全保障』~(エネルギー観)




【問題提起】




令和4年2月から始まったロシアによるウクライナ戦争。

ウクライナでは、
たくさんの民間人も犠牲になっており、
激しい戦闘もいまだ終わる気配は見られません。
さらに、その影響は、ロシアとウクライナにとどまらず、
さまざまな形で世界の国々にも大きく及んでいます。


その中でも、
特に深刻な問題が「国際エネルギー市場の混乱」です。
世界屈指のエネルギー大国であるロシアは、
これまで多くの石油や天然ガス、石炭を外国に輸出していました。
ところが、
ウクライナ侵攻以降、
ロシアが天然資源の輸出制限をすることで、西欧諸国をけん制したり、
ウクライナ侵攻に対する制裁として西欧諸国がロシア産資源の禁輸措置を講じたりすることによって、国際的なエネルギー供給に大きな影響が生じているのです。
わが国においても、
エネルギー価格が高騰し、電気代やガス代の値上がり、
さらに、令和4年の冬には、電力の安定的供給ができなくなる可能性が生じ、様々な行政機関や電力会社から「省エネ・節電への協力」を呼びかけるメッセージが発信されました。


今から約80年前。

わが国が先の大戦に挑んだ理由も、「エネルギー」を確保するためでした。
エネルギーを安定的に確保することは、
私たちの生活を支えるだけではなく、
国を戦争から避けることもできるのです。


【提言】




わが国のエネルギー自給率は、
先進国の中でも異様に低く、
2021年で、12.1%とひとたび輸入が止まった場合、
たちまち国民生活も日本経済も止まってしまいます。
日本人古来の自然観では、
大自然は物質、エネルギー、生命の循環からなっており、
人間はその循環の一部をいただくことで生かされています。
そのため、
私たちが使わせていただくエネルギーも循環性を持たなければなりません。
そう考えると、
「火力」は、石油・石炭・天然ガスを掘り出して消費する
一方向の利用で再生可能ではなく、
いつかは資源を使いつくしてしまうかもしれません。
「原子力」は、核廃棄物が生み出され、原子炉の寿命が来ると、
放射能汚染された使用済みの巨大施設が残ってしまいます。
「再生可能エネルギー」として、太陽光や風力が注目されていますが、
我が国の地形や気候との適応性を考えなければなりません。
例えば、
「風力」は、強い風が一年中吹き、浅瀬の多い場所であれば適しています。
「太陽光」は、広大な面積と安定した日商が必要なのです。
わが国では、風力発電の巨大なプロペラも、薄っぺらい太陽電池パネルも、
台風や地震、津波にはひとたまりもありません。
何より、これらは、日本列島の森と海の景観を台無しにしてしまいます。

日本列島は、周囲を海に囲まれた山国で、
海からたっぷり水分を含んだ風が山にぶつかって、大量の雨を降らせます。
雨は急峻な山肌を流れ落ちて、川となって海に注ぎます。
その水の力をエネルギーとする「水力発電」も、
再生可能エネルギーとして注目されています。


「水力発電」は、災害に強く、半永久的に使うことができます。
阪神大震災に際しても、神戸の布引(ぬのひき)五本松ダムは、
建設から95年が経っていましたが、ダム全体はビクともしませんでした。
明治以降、各地で大きな地震が起こっていますが、
全国の何千というダム本体が壊れた例は一つもありません。


さらに、
小規模の「水力発電」として、幅一メートル程度の渓流や農業水路で、
水流を受けて発電機を回す『マイクロ水力発電』の技術も発達しています。
家庭用冷蔵庫の四分の一ほどの大きさの設備を渓流に設置するだけで、
民家一軒程度の電力が得られます。
こうした抽象マイクロ水力発電は、
我が国の自然に合致した『小規模分散型の循環型エネルギー』です。
近代物質文明の産物である大規模な送電電線網も不要になります。
離島や山奥などは送電線を張るのも大変なので、
このような分散型電源が適しています。


水のエネルギーは、海にもあります。
潮の満ち引きや、黒潮などの海流エネルギーで
海中にプロペラを回す「潮流発電」「海流発電」というものもあります。
発電機を海中に設置するので、
台風にも強く、景観を損なうことなく、
太陽光や風力よりも安定した電力を得ることができます。
すでに、各地で実証実験が進められていますが、
海に囲まれた日本列島に適した分散型再生可能エネルギー源です。


近代物質文明は、「鉄と石油」の文明でした。
鉄鉱石や石油を地中から掘り出し、
世界中で高層ビルや自動車や家電製品をつくり、
どこでも快適な都市生活を送れるようにしてきました。
その最先進国である我が国は、
鉄鋼用の鉄鉱石を、エネルギー源、特に石油を多く輸入しています。
グローバル化と都市化は、
「鉄と石油」という地下資源によって実現したのです。
かつての日本文明では、家屋や道具の原材料は、木材でした。
エネルギー薪や木炭など、山林から得ていました。
近代物質文明によって、
原材料もエネルギーも輸入品に代替されてしまったために、
経済の中心は臨海都市部に移り、
経済的役割を失った山村が過疎化してしまったのです。
しかし、
ようやく「鉄と石油」を卒業するための次世代技術が生まれてきました。
こうした技術革新によって、海外から輸入される石油や鉄鉱石を、
山と海の自前の資源エネルギーで代替し、
楊損や漁村をその供給基地として、
再び我が国の経済構造の中心を引き戻すことも可能です。
人口も都市部から山や海の近くに逆流し、
現在の行き過ぎた都市の過密化を是正することができます。
森林大国・海洋大国日本は、
本来の自然の恵みを活用した
「木と水の新日本文明」を築くことができるのです。




3)【神無月】日本国が目指したもの~超高齢社会最先進国・日本の多産化政策~(子育て・介護・人生観)




【問題提言】




これからの10年、日本はどうなっていくのでしょう。
2025年には総人口が1億2000万人を割り込む予測です。
団塊世代の大部分が75歳以上の後期高齢者に達し、
国民の3割が65歳以上、2割が75歳以上になると予測され、
歴史上、例をみない「超・超高齢社会」の到来しようとしています。
当然のことながら、介護・医療費など社会保障費が急増します。
認知症を患う人の数も、2025年には現在の1.5倍の700万人を超え、
65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症になるともいわれています。
そのとき、介護要員が100万人も不足する事態も心配されています。
無論、
税・社会保険料負担率の引き上げや給付水準の抜本的な見直しを
迫られます。
しかし、
こうした暗い未来予測をはね返すそうと、
さまざまな取り組みが民間や自治体などで盛んになってきました。
日本人の昨年の平均寿命は83.7歳で、
長寿世界一の座を20年間守りつづけています。
健康寿命でも男性が71.1歳、女性が75.6歳で世界のトップです。
健康増進、病気予防などさまざまな努力が実ったといってもよいでしょう。
先進国で最初に「超高齢社会」を迎える日本。
これから様々な課題を抱えることになりますが、
逆に言えば、
他に続く国々も我が国の政策から学び、
のちに迎える「高齢社会」に対応していくのです。
そのために、
我が国の取り組みが成功することは、
国民が幸せな暮らしを送ることができるだけではなく、
世界に寄与することにもつながるのです。


【提言】


西洋文明では、歴史的に女性蔑視の伝統を持っていました。

エデンの園でイブは蛇に誘惑されて、
禁断の木の実を食べ、
アダムにも勧めます。


それを知った神はイブへの罰として、


わたしはあなたの生みの苦しみに大いに増す。
あなたは苦しんで子供を産む。
それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあなたを治めるであろう。


と言います。

何を伝えようとしているかというと、
出産の苦しみは神が女性に与えた罰であり、
しかも女性は男性に治められる存在にされたのです。

この極端な女性蔑視への反発が、
今流行の?の『フェミニズム』です。


キリスト教的な女性観に反発して、
女性が結婚し、家で出産・育児をするのは、
時代遅れだという風潮が現代では広がっています。




しかし、
世界では、このような調査報告があります。

ミネソタ大学のエリクソン博士など社会学者からなる研究チームが、
アメリカに居住している2000人以上の母親を対象に
大規模な調査研究を行いました。

それらによれば、
母親としての人生に81%が「とても満足」しており、
16%が「ある程度満足している」と回答しています。
合わせて、97%もの母親が、母親であることに満足しているのです。


この研究では、次のような結果も得られています。
93%以上の回答者が、
「子供に対する愛情は、それまでに体験したどんな愛情とも異なっている」と言っています。

同じく、93%近くの母親は
「自分の子どもの世話をするということは、とてもかけがえのないことで、他人に任せられることではない」
とも言っています。

そして、81%近くの母親は、
「母親としてのつとめは、自分の生活の中で一番大切なことである。」とも言っています。

92%以上の母親は、
「母親になった後は、自分の子どもだけではなく、すべての子どもの健全な成長が気になる。」という考えに同意しています。

人間は群生生物として進化してきました。

家族は、共同体の最小単位であり、
その中で、女性も母親となって子供を産み育てることを
幸福と感じるような精神構造を持っているのです。


極端な「フェミニズム」は、
西洋文明の極端な女性蔑視への反発から来ているので、
わが国が真似をする必要はありません。


日本神話では、
もともと男女平等であり、かつ結婚と子育てこそ幸せの源である、という

『和の人生観』が語られているのです。


日本神話では、
そもそもイザナキノミコトとイザナキノミコトが結婚して大八島、
すなわち日本列島を生み、
さらに多くの神々を生むところから始まっています。

しかし、火の神を生んだことでイザナミノミコトは亡くなり、
イザナキノミコトは黄泉の国に会いに行きます。

結婚と出産が幸せであり、別離が悲しみである。

という共同体の中で生きる人間の本性に則った人生観が
ここに見られるのです。




また、
イザナキノミコトの子であるスサノオノミコトは、出雲でヤマタノオロチを退治して、
いのちを助けたクシナダヒメと結婚し、健康生活を送ります。

その時に、謳ったのが、わが国最初の「和歌」とされています。




八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
(八雲立つ出雲の地に、雲のように幾重にも垣をめぐらし、妻を置くところとして幾重にも垣を作っている。ああ、この幾重にもめぐらした垣よ。)



このように、
結婚や出産の喜び、
そして別離の悲しみが人間のドラマとなると
古代日本人は考えていたのです。


現代日本では、
そういう人間の本性に根ざす生き方から縁遠い男性が
4人に1人もいることが
希望を持てない一因でしょう。

多くの若者が結婚できないのは、
覇権やアルバイトなどで安定した収入が期待できず、
過密都市で住宅コスト、生活コストが高いことが大きな要因です。

だからこそ、労働生産性を高め、
安定した収入を得ることができるような仕組みを作り、
地方定住で住宅も安く広く、
多くの若者が結婚して子育てもできるような社会にすることが、
若者に幸せと希望を与えます。

結婚し、子どもを持つことは、人間と共同体の循環性を維持する基本です。

それによって、
いのちの永続性を感じることが、人間に安心をもたらすのです。

これが我が国が大切にするべき、『和の人生観』なのです。




4)【霜月】日本国が目指したもの~地方創生と日本復活への一手~(都市国家観)




【問題提起】



昭和25(1950)年には、
日本の総人口は、8400万人でしたが、
25年後の昭和50(1975)年には、
1億1200万人となり、
2800万人(33%)の増加となりました。
ところが、
このくらいの時期の秋田県は、
131万人から123万人へと減少してしまいます。
本来、
全国平均並みの自然増なら33%で40万人ほど増えるはずのところが、
逆に8万人減ってしまいました。
いわゆる「人口流出」が50万人近い規模で起きたのです。
その一方で
東京は、地方からの人口流入を受けて、
628万人強から1167万人とほぼ倍増しました。
行動経済成長とともにすさまじい勢いで都市への人口集中が進んだのです。


近代物質文明のもとで発達した製造業、商業、サービス業などでは、
規模の経済、密度の経済が働きます。
製造業では大量の人員を集めた大規模工場での大量生産で
生産性が飛躍的に高まります。
商業やサービス業でも、
人口密集地域で大量販売することで収益性を上げることができます。


その一方、
就業者・消費者の方も、都会に出れば働き口があり、
娯楽やサービスも享受できます。
こうして狭い国土に多くの人口を抱えたわが国で、
さらに人口の都市集中が進んだ結果、
近代物質文明のお手本のような超過密都市を抱えた経済大国が
出来上がっていきました。


ただし、人口集中が進みすぎると、
会社や住宅のコストが上昇し、
通勤のためのインフラ投資、
時間の浪費が増大していきます。

同時に、
大規模都市では地域共同体が維持しにくいという問題が生じます。
大きなアパートやマンションでは、
隣の人ともほとんど言葉を交わさない、
という光景が一般的です。
家族の中でも子供は父親の職場にはいったことがなく、
父親はまた子供が学校でどのような勉強をしているのかも
わからなくなります。
「都市化」によって家族や地域の絆が弱くなり、
やがては生きがいや希望の喪失につながってしまうのです。

では、
私たちはどのようにして、
「都市化」を乗り越え、
過密化した都市を正常化し、
地方の活力を高めることができるのしょうか?


【提言】




近代物質文明導入以前の日本では、
人々が各地方で自然との和の中での生活を営んでいました。

そこでの共同体の中で人々との和を保ち、
自分の処を得て生きがいと希望をもつことができたのです。

次世代の技術を活用して行き過ぎた都市化を見直し、
人々が日本列島各地に、分散移住して、持続可能性を確保しつつ、
それぞれの地域共同体の中で生きがいと希望をもつことができる暮らしを
実現することが大切だと思います。




太田あやさん『ネコの目で見守る子育て―学力・体力テスト日本一!福井の教育のヒミツ』には、次のようなことが書かれています。



地元産業の越前漆器を食器として使い、
地域で育てられた野菜が献立にたくさん並ぶ。

学校給食にも子どもの心を育むヒミツがありました。



とお盆にのせられた学校給食の写真が掲載されていました。

お椀やお盆は黒く艶々と輝く越前漆器です。

地元の漆器の組合から、
使ってもらいたいと提案があったのがきっかけでした。


職人さんたちは、
学校給食に使えるように熱風消毒可能な湿気を開発し、
値段も導入可能な価格に抑えました。

子供たちも職人さんの気持ちのこもった漆器を大切に扱っています。


「和食にあって、いつもよりご飯がおいしく感じる。」

「越前漆器で食べると味が違うような気がする。」


と大好評とのことです。




このほかにも、


地元の農家の方々が「サルビア会」という会をつくって、
地場の獲れたての野菜を給食用に供給いるそうです。

給食を担当している栄養教諭の先生は、


個の野菜は、
子供たちが登下校で通る畑で作られているのです。

自分が住む地域で、
どんなものが作られているのかを給食を通して知ることができます。

また、
野菜の旬はいつなのかがわかり、
旬のものはおいしいということも実感できますよね。



と語っています。


給食の途中には、
「今日のエンドウ豆はサルビア会の上田さんが作ってくれました」
というような放送が入ります。

子どもたちは下校の途中で、
「今日いただいたエンドウ豆はこの畑で作られたのか!」と
観察することができます。

このようにして、
子供たちは、
自然の中で生かされているということを体験的に感じ取ることができる
のです。


子どもたちは、
家族や地域の人々に大切にされていると感じ、
自然の中で生かされているという感謝の念を抱く。


周囲の人々は、子供たちのために尽くしていると生きがいを味わう


かつての日本文明の暮らしでは、
家族や地域の共同体の中で助け合って生きていくことが
幸せであり希望
でした。

近代物質文明が達成した豊かさを生かしながらも、
過密都市の弊害を克服し、地域共同体の和と自然の和に包まれ、
幸せと希望を回復していくこと


それが、新日本文明の目指すところなのだと感じています。




5)【師走】日本国が目指したもの~サイバーセキュリティとインテリジェンス わが国の財産をどのように守るか?~(防衛観)




【提言】




2021年5月7日に
アメリカの石油パイプライン企業がランサムウェアによる
サイバー攻撃を受け、
パイプラインによる輸送業務を停止するという事態に陥りました。
再開は6日後でしたが、
サブプライムチェーンの正常化にはさらに数日を要しました。


我が国でも、2021年5月に
富士通の情報共有ツールへの不正アクセスにより、
顧客情報が流出したことから、
富士通は同ツールの運用を停止した旨を発表されました。
このほかにも、
同時期に、政府機関や重要インフラ事業者を含む複数の期間で情報漏洩があった胸が発表されました。


さらに、2020年7月。
アメリカ政府はテキサス州ヒューストンにある中国総領事館の封鎖を命じ、
中国政府はその報復措置として、
四川省にあるアメリカの総領事館の封鎖を命じました。
お互いに勝手に情報集活動をやって、
その行動は違法に当たるということを理由に取り締まりを行い、
アメリカは中国のエージェントとおぼしき人を数名逮捕しました。


また、オーストラリアは2018年からそれまでの親中政策をやめました。
オーストラリアの独立が危うくなるということで、
それまではやりたい放題だった浸透工作にメスを入れる法律を
成立させたのです。
実際に、
オーストラリアの国会議員の2人ぐらいが中国に情報を流したり、
浸透工作に協力しているという疑いで捜査を受け、
一人は証拠が挙がったので、
議員を辞職するということになっています。


では、我が国はどうでしょう。
このような外国からの諜報活動や工作活動に対して、
現行法でも取り締まることができますが、
総合的に取り締まる法体系はありませんでした。
少なくとも今は中国が経済発展をして、
アメリカや日本がものすごくお金をかけて進めてきた
先端技術研究や基礎研究を
産業スパイ的にハッキングも含めて、抜き取っていきます。
それによって、
大幅な先端技術での前進が勝ち取られ、
それを国力の増進につなげることで、
あわよくばアメリカに代わる地位を得ようという戦略を
露骨に示しています。
このような脅威に
私たちはどのように立ち向かえばよいのでしょうか。
わたしたちの生命と財産を守るためには、
特に、
「医療」「航空」「鉄道」「自動車」「電力」「ガス」
「水道」「金融」「クレジット」などの分野への
サイバー防御態勢を樹立し、
対策を強化していくことが喫緊の課題です。


【提言】

インテリジェンスというのは、

「知恵」とも言われていますが、

情報を集めて、そこに分析を加えて、1つのものに創り上げる


ということです。




例えば、
りんごが1個目の前にあった時に、
「そのりんごが1つかありますよ」というだけの情報に加えて、
「そのりんごがどこ産のりんごで、農薬が使われているのか、そうではないのか。オーガニックなのか。値段がいくらなのか。本当に甘いのか、甘くないのか。」
ということを考えて、
自分が作りたい料理にどのりんごを選ぶのかというのが
インテリジェンスです。




そもそも、インテリジェンスとは?

を突き詰めて考えると、

何も、
技術的な電波情報とか、人に聞いたり、
スパイを使ったりといった諜報・謀略活動だけではないのです。

そこに緻密さと、そこから人間の心としての誠実さが交わることで、
国境を越えて人々の心を動かして、
時には圧倒的な鉄量、
敵の武器とか弾とかそういうものに耐えうるような知恵、

つまり、
インテリジェンスをつくることができるのです。

インテリジェンスというのは、
あらゆる物事の判断や生き残りに欠かせないものです。

災害の時も、戦争が起きたときも、
日常生活を送るうえでもインテリジェンスは必要なのです。




かつての日本は、
間違いなくインテリジェンスが高い人材が集まっていました。

有名な偉人を挙げると、
「日本軍20万人に匹敵する男」と言われた明石元二郎陸軍大佐です。

かつて、
自民党の議員がアメリカのCIAの元幹部から諜報活動の指導を受けたとき、

CIAの諜報活動は、
日露戦争時の明石元二郎大佐の諜報活動がお手本である。

日本国は自国の歴史と伝統を真に研究しなおすべきである。


というようなお話が出たということもあるくらいです。

明石大佐は、
日露戦争でロシアと日本が戦う前に、
当時の参謀本部次長であった児玉源太郎さんに、
「ロシアのペテルブルク、モスクワ、オデッサというところに、ロシア人ではない、非ロシア系外国人を情報提供者として2名ずつ配置せよ」
という命令を受けました。

そして、
ストックホルムを中心にして、
反ロシア工作を指揮したと言われていますが、

使ったのは、
当時のお金でわずか100万円と言われています。

昔からそうなのですが、
当時のロシアも周辺国と非常に大きな軋轢がありました。

そのような地域の反ロシア運動を支援することで、
日本が満州でロシア軍と戦っているときに、
はるか向こうの何千キロも離れた東欧や北欧などで反ロシア活動、
工作活動を行いました。

それによって、
モスクワに近いヨーロッパ周辺で反体制運動を起こし、
満州戦線に軍隊をすべて投入することができずに、
日露戦争における日本の勝利に大きく貢献しました。

もしも、日本が日露の戦争で負けていたら、
朝鮮半島は完全にロシアのものになり、
対馬、北海道もおそらくロシア領になっていたことでしょう。

さらに、
日本本土も戦場となり、分割統治されてしまっていた危険もあるのです。

しかし、
この明石元二郎さんが1人いたことでロシア軍10万人、20万人を引き付けたことで、
我が国は辛勝をし、
今私たち日本人が、
このように毎日を豊かで平和に暮らすことができているのです。


イギリスの歴史学者アーノルド・トインビーは、
1956年の『オブザーバー』というイギリスの新聞で
このように語っています。

第二次世界大戦において、日本人は日本のためというよりも、
むしろ戦争によって利益を得た国々のために、偉大なる歴史を残したといわねばならない。
その国々とは、日本の掲げた短命な理想であった大東亜共栄圏に含まれていた国々である。
日本人が歴史上に残した業績の意義は、西洋人以外の人類の面前において、
アジアとアフリカを支配してきた西洋人が、過去200年の間に考えられていたような、
不敗の半神ではないことを明らかに示した点にある。


と。

かつて我が国には、
我が国の国民と生命、財産を守るために
世界を駆け回り、世界の歴史を変えてきた先人がいました。

しかし、
私たちは、この事実を知りません。

まずは、
知ることから始め、一人一人が意識を高めることが必要なのです。



令和5年も大変お世話になりました。
いつも応援していただき、誠にありがとうございます。

令和6年もさらに『和だちプロジェクト』を盛り上げて、
日本人に「和の心」を取り戻し、
日本社会に「自然と人の和」「人と人との和」を取り戻し、
真の独立国として、
先人たちが命がけでつないでくださった我が国を
さらに素敵な国にしていくことができるように
これからも邁進してまいります。


引き続き、よろしくお願いいたします。


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自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。
















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