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<2020年度版>カスタマーサクセスに関する調査(第2弾/全3回)

こんにちは、バーチャレクス・コンサルティングのnkです。
前回から、カスタマーサクセスに関する調査結果について書かせて頂いてます。
この調査結果をご紹介したいなと思ったのは、そもそもこのような経緯からでした。
”カスタマーサクセスという言葉はよく目にするようになり、取り組み事例や担当者の対談なども目にする機会が増えてきたと感じる方も多いと思います。

※まずは、カスタマーサクセスって何?などを知りたい!という方は、"カスタマーサクセスの「いろは」がわかるサイト"で解説をしていますので、ぜひこちらもご覧ください!

▼CSのいろはがわかるサイト【カスタマーサクセス for Succession】▼
「カスタマーサクセスとは?」

https://customer-success.virtualex.co.jp/about.html


バズワード的で一部だけの盛り上がりでしかないのか、それとも、顧客接点に関する仕事を担当されている方全体に関する今後のトレンドになっていくのか、その動向に注目されている方も多いことと思います。
この記事を読んでお読みになった方々にとって、意識の変化や取り組みにプラスになるお役に立てればと思います。”

今回は、全国の就業年齢に該当する20~60代の有識者の方約2万人の方から、更にカスタマーサクセスに関与する方500名を対象とした調査結果を共有させていただきます。

いまのご自身の状況や想定などと本調査を比べていただき、今後のお役に立てば幸いです。

カスタマーサクセスに関する調査2020年度版 第1弾 振り返り

まずは、第1弾の内容の振り返りからはじめさせていただきます。

・「カスタマーサクセスをよく知っている人」は全体の3.5%で、2019年調査時からほぼ変わらず
・「カスタマーサクセスに取り組んでいる部署/担当者がある/いる」割合は昨年より倍増
・外資系企業では取り組み企業が8割、日系企業では「必要性を感じていない人」の割合が増加
・従業員規模別では企業の大小問わず全体的に取り組み企業が昨年より増加
・カスタマーサクセス認知経路の多くはWEBよりも新聞、雑誌、本など能動的に取りに行く必要がある媒体

※第1弾の調査結果はこちらから。

では今回は第2弾ということで、カスタマーサクセスに関与する方を対象として、カスタマーサクセスに関する取り組みについての調査について結果を共有させていただきたいと思います。

カスタマーサクセスに関する調査結果(第2弾)

調査実施概要
前回の調査対象である21,526人の中で、「自身が担当している/社内に取り組んでいる部署、または担当者がおり、自身もかかわっている」と答えた500人に対し、カスタマーサクセスに関する取り組みについての調査を行いました。

・調査方法  :インターネットアンケート
・調査実施期間:2020年3月25日~2020年3月30日
・対象地域  :全国
・対象者   :前回の調査対象である20代から 60代の有職者(パート・アルバイト、専業主婦・主夫、学生を除く)21,526人のうち、「自身が担当している/社内に取り組んでいる部署、または担当者がおり、自身もかかわっている」と答えた500人

■ 勤務先のカスタマーサクセス取り組みにあたっての体制

勤務先のカスタマーサクセス取り組みにあたっての体制について尋ねると、昨年より増加して半数以上の人が「(回答者自身含め)カスタマーサクセス専業の担当者がいる」と回答し、逆に専任ではなく他の職務と兼任している人の割合が減っています。

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■ 今は解決しているカスタマーサクセス取り組みへの障壁

カスタマーサクセスを「取り組むにあたっての障壁であったが今は解決している」ことは何かを尋ねたところ、「何から手をつけたらいいのかわからない」が36.4%と昨年より大幅に増加していることがわかりました。
 どう始めたらよいかわからなかった人たちが、少しずつやるべきことを見出して運用を軌道に乗せていくことができたのではないかと推測されます。

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 次に、「取り組みを進めていくにあたっての障壁となっている」ものとしては、「人材・組織体制が不十分」、「経営層/上層部の理解が得られない」が一番多く、組織内の体制に関する課題解決のために取り組んでいる状態の人が多いということがわかりました。また。「やっていることが正解なのかわからない」(6.8%)、「社内現場の理解が得られない」(6.8%)など、担当者の孤独が垣間見える結果となりました。
 
 進め方や取り組み内容そのものの方法がわからず悩んでいる人が多かった昨年と比較して、今年はそれらの項目が大幅に減少している中で、人材・組織や社内理解についての課題を抱えている人の割合が一番多いことがわかりました。

 カスタマーサクセスの取り組みをすでに進めている人にとって、実務の面においては個人の取り組み次第で理解を含めることは可能であっても、社内の人材問題や組織編成、上層部や他部署など社内からの理解を得ることが大きな壁であり、課題となっていることが浮き彫りとなったと言えるでしょう。
 
 個人・業務としてのプラクティカルなカスタマーサクセス(=小さなカスタマーサクセス)は進んでいますが、組織全体で大きく取り組む会社の方針としてのカスタマーサクセス(=大きなカスタマーサクセス)までの道のりはまだ遠いのかもしれません

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■ 悩みや課題を解決するために取り組んだこと/現在も取り組んでいること

さらに、同対象者が「悩みや課題を解決するために取り組んだこと/現在も取り組んでいること」については、3割の人が「外部専門家に依頼/相談している」と答えました

自身だけ/社内だけで取り組みを進めていくことが難しくなり、専門家のサポートを求めている人が増えつつあることが推察されます。書籍やネットの記事などを参考にしたり、セミナーに参加したりしている人も一定いる中で、イベントやコミュニティへの参加、他企業担当者との情報交換や他社の事例を参考にする、といった人が昨年より減少しているのは、カスタマーサクセスの取り組みが進んでいる人にとって、実務内容についてというより自社組織についての課題を抱えている人が多いということであれば、なかなかそれらの手法では解決できない、ということの表れなのかもしれません。
 同時に「特にない」と答えた人が昨年より大幅に減っているので、課題解決に向けて既に動いている担当者も増えたことが考えられます。

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■ カスタマーサクセスに取り組んでいる期間別の効果の感じ方


また、カスタマーサクセスに取り組んでいる期間別で効果の感じ方を聞いてみたところ、各層でほぼ半数以上の人が「カスタマーサクセスの効果を感じている」ことがわかりました

取り組み始めて1年経っていない人でも、6割近くの人が、効果を感じると回答しています。タスクレベルの体系化を進めるだけでも、短い期間で一定の効果を生みだすことが可能であると言えるでしょう。

 カスタマーサクセスの必要性・重要性を認識している企業では専任の担当者を置き、初期に抱えていた障壁も乗り越え、その取り組みを継続的に深化させることでしっかりと効果を感じている人も多いようです。しかしそれと同時に、カスタマーサクセス領域の人材・組織体制については継続的に課題として残っているのが現状です。効果を体感している人がこれだけいながらも、経営陣の旗振りのもと会社一丸となって進めて行く「真のカスタマーサクセス」、つまり経営哲学としてのカスタマーサクセスという意味では、取り組み企業の中でもまだまだ浸透しきっていないと言えるのではないでしょうか。

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カスタマーサクセスに関する調査結果パート2 まとめ

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、新たな投資を抑える企業の動きが予想されるため、業種によっては新規顧客の獲得が以前よりも難しくなることが考えられます

 そんな時代だからこそ既存顧客に改めて向き合い、更なる顧客満足度の向上を目指す。そうすることで自社の成功/成長にも繋がっていく。既存顧客をいかにつなぎとめるか、顧客満足度を上げていけるかが事業成長のために重要となり、カスタマーサクセスがそれを実現させるカギとなるのです。

 事業の成長をドライブさせる「真のカスタマーサクセス」とは、現場担当者がオンボーディングを完璧に行ったり、顧客をセグメント化してヘルススコアを管理したりすることだけが全てではなく、経営陣がトップダウンで号令をかけ、企業ぐるみでコミットメントを果たして初めて実践できることなのです。そのためには、いわゆる「チェンジマネジメント」が必要な場合もあるかもしれません。そんな場合は外部有識者の活用も一つの有効な手段であると考えられるでしょう。

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