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『私が最も嫌いな仕事』


私は社会人5年目に突入したところなのですが、
営業系からコンサルティング、バックオフィスまで、
それはまぁ手広く色々な仕事をして参りまして。

もはや自他共に認めるオールラウンダー。



そんな私が最も嫌いな仕事は、

『上司のお伺いを立てて回ること』









・・・つい先日、私の部署にも新卒の女性社員が着任してきたのですが、
それはもうガチガチに緊張しきってて、たどたどしくて。

自己紹介で自分の名前を噛んだり、思いっきり敬語間違ったりしてるんですけど、そんな姿を見て「あぁ、かわいい・・・」と不覚にも思った自分がいて。。

あれ、わたしいつの間にこんなにずうずうし


オールラウンダーになったんだろうか、と。笑



4年も経つとそんな新卒の時のような可愛らしさは無くなり、

業界のこと、会社のこと、仕事の進め方、ビジネスマナー、世の中をうまく渡り歩く為の技術なんかが身についてきて、管理職一歩手前、みたいなポジションになってきていて。

会社の利益に直結する業務に携わることも多く、1人で完結できる業務は逆に少ないのが実情です。そこで発生してくるのが、私が最も嫌いなあの仕事です。





自部署の隣のセクションで1人産休で抜けることが決まり、
私は新たにパートの方の採用業務を担うことになりました。

自部署にて採用活動を行うのは何年振り、というレベル、深く採用に携わった経験のある人はおらず、全くと言っていいほど知見がありませんでした。

所属長に「近くの職安に行けば済むんじゃないの」と言われたほどです。

それから私は色々調べ、”職安”はハローワークを指していること、今は直接行かなくてもネットで掲載できること、でも今は他の求人媒体利用した方が求職者の目に触れる機会を増やすことができる可能性が高く、効率的であること、募集にあたり使ってはいけない文言があること、社会保険や雇用保険について、それはもう1から調べまくりました。

そしてどういう人を採用したいのか上司にお伺いを立てたところ「きちんとシフトに入ってもらえれば特に希望はない」と衝撃的な一言を言い放たれたので、開いた口を塞ぎ、仕方ないと切り替え、隣部署へヒアリングして回り、密かに行っている転職活動の経験を活かして募集要項を作成し、上司に了承を取り、indeed等のネット媒体で求人を出したところ、1人採用予定のところ、掲載から3日で応募者多数。

所属長に報告すると「なんでそんなに応募があるのかねぇ・・・」と不思議そうに私に聞くので、いや、私のおかげでしょ、と思わず膝蹴りしたくなる気持ちを抑え「季節的なものですかねぇ」と笑顔で答えた私を、ぜひ讃えてほしいです。笑

(※私の務める企業は国民の95%は知っているであろう超大手企業です。)


そして、管理職3人に私が組んだ選考フローを提案して回り、異なる意見が出れば「管理職Aは〇〇って言ってますけど、どうしますか」とお伺いをたて「管理職Bは〇〇はやめた方がいい、って言ってますけど、どうしますか」とお伺いを立て、お伺いにお伺いを重ねた挙げ句、結果所属長がそういうなら、それでいい、と所属長の意見が尊重されたフローが採択され、応募者の皆さんにお返事をし、さぁ、いよいよ、という時に聞かれたこと。

「どうやって採用する人決めたらいい?」


・・・え?

何それも私が決めてあげないといけないの?

いやいや、誰を採用するかは、管理職のあなたたちが面接するんだから、
あなた達が相談して決めたらいんじゃないの?
私はまたお伺いして歩かなきゃいけないの?誰がどうやって決めますか、って?

(※私の務める企業は国民の95%は知っているであろう超大手企業です。)









上司や関係各所のお伺いを立てて回る仕事、

私はこれほど馬鹿な業務はないと思っています。


だって、本当であれば、

みんな1箇所に集結して話をすれば済む話ですよね。

それに、誰かを介して伝えるよりも、
齟齬や微妙なニュアンスの違いが発生せずに済む。

仮に誰かが言った言葉を録音して一語一句同じ言葉で相手に伝えたとしても、その人の表情やその時の環境によって受け取られ方って異なるじゃないですか。

人の言った話を100%で伝えるというのは無理なのです。


しかも、コロナがもたらしてくれた恩恵としてリモートという手もあります。

便利なご時世です。

そんなご時世に、なぜお伺いを立てて回る存在が必要なのでしょうか?

お伺いを立てて回る人にとって、果たしてメリットはあるのでしょうか?






私は上司達がお伺いを立てる存在を必要とする理由は、

「自分の意見を相手に直接伝えるのはちょっと気が引けるから」

だと思っています。


意見を伝えやすい部下に言葉を選ばずストレートに伝え、上司はスッキリする。

そして部下がうまく相手にお伺いを立てられたなら、それで良しとする。

もし部下がうまく相手に伺いを立てられなかったら、その時は部下を適当にフォローしておきながらも、自分の意見が相手に受け入れられなかったことが判明したので、それを踏まえて次の一手を考えることができる。


上司にとってはワンクッション、
部下にとっては板挟み。


上司にお伺いを立てること全てを否定しているわけではないんです。

部下として、自身の直属の上司に自身の業務の進捗を共有して、今後の進め方がこれで問題ないか、お伺いを立てる、ということは社会人として必要だと思います。

また、上司たちの見解が違う状況でお伺いを立てて回るとして「わたしは〇〇だと思うのですが」と言える内容であるなら、私がお伺いを立てて回る意味があると思います。


しかも、別にそんなことどっちでもいいよ、とか、
それ明らかに私に決定権ないよね
という内容の場合も多々あったりして。

社内の誰を顔を立てるか、とか。
本社の専門部署同士の見解が分かれたり、とか。
いや、そんなのあなた達の好きにして!ってなる。



当人同士でお話をしてくれれば3分で済みそうな話を、
部下は下から丁重に、相手の顔を見ながらお伺いを立てて回る。

この時間って無駄じゃないですか?なんて当人達に言える訳もなく。






こんなことに労力を使う社会人。
本当にばかですよね。

「でも、それが社会人だから。」という回答を
私は部下にするような人間になりたくないなぁ、と思っています。




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