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『先輩とあの時は辛かったよね、と笑い合えた話』



つい先日、私の1つ前の部署のOJTもしてくれていた先輩が、
私の今の職場に仕事の為に来てくださる機会がありまして。


ただ当時、私この先輩ちょっと苦手だったんです。



その方は30歳くらいの女性の方で、お互いネイルが好きだったり、化粧品が好きだったりして、女子トークでは共通点が多く、盛り上がっていたのでう、友達の関係だったら、きっと仲良かったと思います。



でも、

これが仕事となると話が変わってくる。


新卒として配属された部署だったので、
最初はバリバリ働くキャリアウーマン的存在に最初は憧れを持っていたものの、

①取引先の方や一部の上司に対し友達のように砕けた口調で話すこと

②仕事は数をこなすタイプであり、
 かつ先輩自身がやりたいことを重視していたこと


私には、こんな風にしか見えなくなっていって、

次第に先輩の仕事の仕方に疑問を抱くようになりました。



先輩から振られる仕事は、これって本当に意味のある仕事なのだろうか、
と感じてしまい、私は先輩に「これは何を目的にやるんですか」とか、
「先輩はこの企画をどうしたいんですか」とよく聞いていたのを覚えています。。

すると「それは自分で考えて」と言われて、
私は「はい?」とストレートには口には出さずとも、顔に出していました。

(互いの視点・認識のズレが原因)



また、配属から数ヶ月後、仕事でペアを組まされたパートさんがそれはそれは
気難しいおばさんで、私はすぐにシカトされるようになります。
おばさんと1mの距離まで詰めて、仕事の話をしにいっても完全シカト。
逆にそれができる根性が素晴らしい。と思うほど。

そして、先輩はそれを目の前で見ておきながらスルー。

思い詰めた私は先輩に相談をしたこともありましたが、
「〇〇(私)さんなら大丈夫よ!!」と肩をパシパシされて終わり。

先輩が悪いわけじゃないのは頭では分かっていても、助け舟も出してもらえず、当時の私は出勤前に自宅でよく泣いていたほど精神的にキツかったので、自分に落ち度があるのだろうと分かっていながら、誰も助けてもくれない、孤独なことに悲観視していました。

※ただし4年が経った今、私が悪いのではなく、
 悪いのは完全に大人気ない意地っ張りなおばさんだと胸を張って言えます。笑



そんなこんなで、この先輩と1年一緒に働いたところで、
先輩は辞令が出て異動していきます。

そして立場上偉くなった私は、
私なりのやり方で仕事を進められるようになります。
(※それはそれで苦労しますが。笑)





それから3年が経った今。

先輩から「◯日に仕事でそっちに行くからランチしない?」とLINEをもらって、
一緒にランチをすることになりました。

最近どう?なんていう軽い話から始まり、まさか3年後、お互い当時とは縁もゆかりもない部署で、東北にいるなんて思っていなかったよね、なんて笑い話をして。

そんな時にふと言われたのです。

「いやぁ、今だから思うけど前の部署は普通じゃなかったよね。上司もパートさんも変わった人ばっかりでさ。。私も大変だったけど、〇〇(私)さんにもかなり辛い思いさせてたよね、ごめんね、あの時助けてあげられなくて」




私はいやいや、何言ってるんですか!と明るく笑い飛ばしていないと、
自分を保てないほど、刺さる言葉でした。


当時、私は初めて実家を出て一人暮らしをはじめ、初めて関東に住んで、
周囲に友達は1人もいなくて、付き合いはじめて間もない彼氏とは遠距離になり、
強がって誰にも甘えることのできなかった私は、
1人で勝手に孤独になって、辛くなっても抱え込んでしまって。
私がこの会社に入社してやりたい!と思っていた仕事を、まだ2年目の私に
任せてもらえてるんだから、頑張らなきゃ!と意気込んでは空回り。
今思えば出勤する直前になって号泣したり、食事が喉を通らなくなったり、
「おかしくなる寸前だったんだ」というのは、今だから分かることです。


この部署には2年半いましたが、
2年が経過する頃には業務にも、指揮をとることも、シカトされることにも慣れ、
当時のマネージャーを味方につけたことで立ち直っているので、
多分私の人生の中で一番辛かった時期が、この先輩と働いていた時期でした。




私から話を振ったわけでもないのに、

先輩に「ごめんね」と言われ、

あの時新卒だから知り得なかった更なる裏事情を知り、

あの時もっと先輩に頼ったらよかったな、と今になり思い知りました。



そして先輩と「あの時辛かったよね」って、

美味しいパスタを食べながら笑い合える日が来るとは。

あの辛かった時の私に教えてあげたいな、と思う最高の時間でした。




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