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NBA渡邊雄太選手 本契約を勝ち取った正しい努力

先月、スポーツ界で大きな話題になりましたのは、バスケットボール渡邊雄太選手、ついにNBAと本契約を結んだというものでした。

このニュースは、アメリカのバスケットボールをしっかりフォローしている人じゃないと、なかなかその凄さを直感的に理解するのは難しかったかもしれません。

実は私自身も「本契約?もうプロの選手だったんじゃないのか」と思ったほどです。しかし調べてみると、実はものすごいことなんですね。

渡邊選手、プロ3年目のシーズンとなってますが、ついにブレイクしたそんな印象です。というのが、過去の渡邊選手はチームに残りたいが為に、無難なプレーをしがちだった時期もあるようです。今シーズンはすっかりプレーも大胆になり大活躍を見せています。

なんとなくですが、この新年度、フレッシュな良い季節にもかかわらず、どうもブレイクできていないそんなビジネスパーソンをよく見かける気がします。

社会人生活5年目、10年目の人で、張り切る後輩たちを横目に、いまいち次のステージに進めずにいる自分自身に少々焦りを感じている、実は最近そんな人たちを見かけました。

そんな悩めるビジネスパーソンの皆様、渡邊選手大ブレイクの秘訣をつかんで、あなた自身のヒントにしていただければと思います。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。

挑戦するより「失敗しない」無難なプレーに収まっていませんか?

フレッシュな季節なのですが、どうもモヤモヤしているビジネスパーソンの方とお会いする機会がこのところありました。

お一人は30代半ば、大企業にお勤めで10年以上のビジネスキャリアを持っていながら、どうも自信がない。いらっしゃる部署は、営業系でないためか、どうも減点主義らしく、どうしても減点されないよう慎重にややビクビクしながら、仕事してきたと言います。

本当は仕事のプロセスを大きく変えられるのではと思い、外部業者からそのような提案を受けているようですが、失敗するのが怖いと、どうも社内推進ができないでいるようでした。

そこで思い出したのが、実は渡邊雄太選手も似たような状況だったことがあるようです。身長2メートル超えでダンクもスリーポイントも華麗に決めるような渡邊選手の姿から、ミスを恐れた無難なプレーをしていた時期があるなんてちょっと信じられないですが、反対にそこから抜け出すことでブレイクできたといいます。
では渡邊選手のブレイクのきっかけはどこにあったのでしょうか。

では渡邊雄太選手の簡単なご紹介から。1994年香川県出身。高校卒業後の2012渡米し留学、大学バスケリーグを経てNBA入りしたものの、先日までは2way契約という形態でプレーを続けていました。そしてついにNBA冒頭のお話トロント・ラプターズと本契約を締結しました。

この本契約と言う意味ですが、それまで2way契約と何が違うんでしょうか。NBAチームとその下位リーグの提携先チームとの間を行ったり来たりしながらプレーすると言う契約でした。

つまりフルタイムのNBAプレーヤーではなかったと言うことです。むしろ下部リーグでのプレーが多く呼ばれた時にNBAの試合でプレー出来るというものなんですね。一定の試合出場の機会が想定できる一方で、他のチームから呼ばれないという契約でもあり、ある意味チャンスを得るためリスクを取るという条件でした。これは、ドラフト指名を受けてエリート街道驀進中のウィザーズ八村選手とは対照的な印象です。

渡邊選手は数少ない試合出場の機会を生かし、チームの期待を超える活躍を見せ、今回NBAチームの本契約を勝ちとることになったんですね。

このところ渡邊選手の名前をすっかりよく耳にするようになったと思いますが、その活躍ぶりはチーム内でも注目を集めていまして、チームが手放したくないと言うことで、本契約に踏み切ったと言うのも納得です。

ただ渡邊選手の活躍をよく耳にするようになったのは、本当に最近の印象がありましたが、実際4月に入ってから好調は加速していたようで、実際スリーポイントもダンクもその数が急増していました。

その活躍が認められ、本契約ですから大ブレイクしたと言えますが、急に活躍できるようになったそのプレーの変化の背景には何があったのでしょうか。

アナタの今いるステージで求められていること、次のステージに行くために必要な挑戦

NumberWebの記事を参考にしておりますが、渡邊選手は、所属チームラプターズのヘッドコーチ、ニックナース氏の評価が高かったのですが、その理由として「ミスの少なさ」があげられていました。

特にディフェンス面でのミスの少いので重宝され、メンバーとして残っていたと言うことがありました。

ですがどうしても、ミスをしない無難なプレーにとどまっていることをジレンマとして悩んでもいたんですね。

本契約のレギュラーメンバーになるのかどうかギリギリのところにいた渡邊選手です、本契約を勝ち取るには、もっと思い切りが良くアグレッシブなプレーをして、目立ってチームに貢献する必要がありました。言葉で言うのは簡単ですが、世界的なハイレベルの選手たちの集まる場所です。それは容易ではありません。

渡邊選手はそのジレンマを乗り越えてブレイクできたんですね。今シーズン、特に4月に入ってから渡邊選手のプレーには変化が出たといいます。まずはダンクシュートの数が急増、更に3ポイントも積極的に打つようになりました。正によりアグレッシブなプレーで成長と成果をアピールしNBA正式契約に結び付けたということです。

では渡邊選手が、ミスを恐れずより大胆なプレーをできるようになった背景には何があるのでしょうか。

私がインタビューでの彼の発言等から推察するに、渡邊選手はステージ毎の目標設定がしっかりしていて、そのステージの切り替えというものが適切にできていたのでは無いでしょうか。

この自分が今どこのステージにいるのか、そろそろ次のステージに行くべき時期じゃないのかといった判断は難しいとは思いますが、これができていない人がマンネリという現象に陥ってしまうんでしょうね。

わかりますよね。

今自分のいるステージで求められていることはできるようになっている。新人社会人であれば、まずは社内の組織や文化を理解し、ビジネスマナーが身についていて、仕事のツールも使いこなせる。

そこまでできたら、お客さんに会いに行くとか社外の人とのコミュニケーションとか次のステージの仕事が待っているはずなんです。そうやってステージをクリアして、まだ経験していないこと、まだやったことのない仕事ができるようになってこないといけませんよね。できることだけやり続けていても成長はありません。

ですが、スポーツでもビジネスでもその見極めが難しいんですね。

ステージとステージの明確な境目があるわけでもなく、ましてやそのステージ毎の達成度に正解があるわけでもありません。そこを判断しステージをシフトしていく冷静な判断力も求められます。

このステージ毎にクリアしていくという考えは、現在と最終ゴールへの道のりをステージと言うフェーズに区切ってみていくというもので、これは言い換えると長期目標に対して短期目標を積み上げていくと言う考え方になります。

この長期目標と短期目標については、水曜日のパーソナリティーキリちゃんが水泳の東京オリンピック出場選手たちとライバル関係についても話していました。長期目標としては、憧れとも言える偉大な先輩例えば北島康介選手のレベルに到達することを目指すのであっても、日々の努力は例えば同期に勝つために今頑張ると言うような、より短期な目標の積み上げによって実現できると言う考え方ですね。

目標を失ってしまったり、今進むべき方向に迷いを持ってしまっているビジネスパーソンは、この長期目標と短期目標のバランスが良くないのではないかと思います。長期的になりたい姿をなんとなく描けていても、そこにたどり着くための段階がしっかりイメージできていないため行動が取れていない。

なんとなくですが、目標を登山の山に例えられるとすると長期目標が最終的に登りたい山だとした時その手前に何度も小さな山を越えていくその山というのが1つ越えれば次はより高い山が待っていると言うですね。階段のように1段1段必ず次の登るべきステップが踏むべきステップが待っていると言うよりは登ったあった後、一度下りがあるのではないでしょうか。

なんでモヤモヤしてしまっているビジネスパーソンは、いちど短期目標クリアできたんだけどもその次に次の目標までの谷間の段階にいて、そこで悩んでしまっているんではないでしょうか。

当番組137回の配信ミネさんの回ですが、サッカー元日本代表ゴールキーパーの権田選手、オーバートレーニングより体調不良をきたし、燃え尽きてしまい目標を失っていました。

そんなわかりやすい挫折ではなく、なんとなくうまくいかずモヤモヤしている。努力もしているしモチベーションも低下していない、それでも思うようにいかない。

それは最初の段階の目標を達成しつつあるのに、次の目標に向けたアクションが取れていないことが原因ではないでしょうか。

ビジネスやスポーツではステージが変わっていることの明確な境目がありませんので、自分でそこを判断していかなければいけません。

渡邊選手には、そういった問題は起こらず、下のリーグのチームに所属しながら、まずはNBAの試合に呼んでもらえると言う監督からの信頼を得ることができました。

実力を証明してみせたんですね。

ここまでが最初のステップだとして、そこからは次のステージでの目標、すなわち今度はNBAで結果を出すと言うことに向けて自分を切り替えることができたのでしょう。

実際渡邊選手は、自分への課題としてフィジカルの強化と3ポイントの精度向上をテーマに日々努力を進めていたといいます。これらの技術が向上してくると「NBAでも通用する」と自信になったといいます。

次のステージでの努力となっていたんですね。

スタートアップ営業ラジオのジェイさんがよく例えるように、スライムしか倒していない状況。これはゲームのドラゴンクエストの例えなんですが、一番最初に出てくる最も弱い敵であるスライムをまず倒せるようになったら、もっと強い敵を探すために次のステージにも移動しなければ成長にはつながりません。

自分ができることだけやり続けていては次のチャレンジをしていないと言うことになります。

渡邊選手はステージごとの目標とそれに向けた努力アクションを正しく行うことができる、努力の仕方も素晴らしかったんですね。

ブレイクのための正しい努力

BAで本契約と掴み取った渡邊雄太選手。NBAチームと最初の契約と交わしてから徐々に頭角を現してきた末の大ブレイクと言えるでしょう。

渡邊選手は今回の契約を受けてTwitterに次のように投稿したようです「今までの努力の甲斐があった」渡邊選手を知る人々は両親や地元の先生、留学時代のチームメイト等が口々に渡辺選手が努力の人であることを話しています。

一流選手であればほぼ間違いなく皆さん努力はしているのでしょうが、その努力の仕方が結果を左右するのでしょう。

今のステージで求められていることは充分にできていても、それを維持するための努力を続けているだけでは、次のステージにはいけません。

社会人1年目、2年目、3年目それぞれに求められるものは変わってきますよね。去年の自分の努力と結果により評価されたので、うまくいったので今年も同じことをやろうということでは、今年はその評価は得られないのです。

今の自分のステージを正しく理解して、今求められていることに対して努力する必要があります。

ミスをしないプレーによって認められ試合に声がかかるようになった渡邊選手、そのミスをしないという評価にだけこだわりつづけていたら今回の本契約という結果にはむすびつかなかったかもしれません。そこからフィジカルや3ポイントといった次のステージで求められるものを得るため適切なタイミングでシフトチェンジをおこなったということになります。

アナタも是非自身のステージがどの段階にあるのか意識してみてください。とっくにレベルが上がっているのに、倒しやすいスライムばかり相手にしいていませんでしょうか。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。
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