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マラドーナ氏追悼 天才的な異端児との付き合いかた

本日は、先日に亡くなられたサッカーの王様ディエゴ・マラドーナ氏を取り上げようと思います。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。

マラドーナ氏死去に世界中から惜しむ声 今回は生前のサッカー元日本代表監督岡田氏と作家で芸人の又吉直樹氏の対談記事を紹介

まずはディエゴ・マラドーナ氏を改めてご紹介いたしますと、アルゼンチン・ブエノスアイレス出身の元サッカー選手。

現役時代の所属チームとしてはイタリアのナポリ、そこでの活躍が知られるようです。

そしてアルゼンチン代表選手としては、1977年に歴代最年少で代表デビューを果たし、ワールドカップには1982年から4大会連続で出場し、86年は見事チームを優勝に導いています。この大会の、準々決勝のイングランド戦で見せたいわゆる「神の手」ゴールとその直後の「5人抜き」ドリブルは彼を象徴するプレーとして後世に語り継がれているそうです。

また引退後、2008年にはアルゼンチン代表監督に就任し、2010 FIFAワールドカップ出場も果たしています。

サッカーの王様と呼ばれ、20世紀のサッカー史に名を遺すスター選手のひとりではありますが、一方で薬物依存や反社会的な人たちとの付き合いなどが取りざたさせることもおおく、メディアに対する言動も含めてかなり破天荒な印象をお持ちの方も多いと思います。

そんなマラドーナ氏、先日11月25日ブエノスアイレスのご自宅で亡くなってからは、世界中の方から哀悼の意が表されているなど、広く愛された人物であったことが改めて確認されましたね。

本当に多くの方がコメントしていますが、印象的だったのは小野伸二選手。

「あなたが居たから僕のサッカー人生が始まり、周りをワクワクさせたいという願望が芽生えました。いつまでもサッカーの楽しさを伝えられるように努力していきます」

とコメントされていました。
確かにマラドーナ氏のプレーは見ていて楽しい、そのキャラクターも相まってサッカーの楽しさを伝えてくれた人だということは言えると思います。

さてそんなマラドーナ氏のニュースがみられるなか、ちょっと面白いコメントを目にしました。ネットメディア「サッカーキング」の記事で、元サッカー日本代表の岡田武史氏と、芸人で作家の又吉直樹氏がマラドーナについて対談しているものでした。

お二人はマラドーナ氏の凄さや魅力について語り合うのですが、そのなかで、岡田監督がマラドーナを選手として指導するなら、又吉さんが漫才の相方としてマラドーナと組むならという質問がインタビュアーからされていたんです。お二人の意見は一致していて、それは「指示なんて出せない」「自由にやってもらうしかない」つまり彼なら何でも許されるだろうという意見でした。

それは無理もないですよね。神様ですから。

そしてお二人の印象としては、もしマラドーナ氏がチームメイトだったり仕事の同僚だったりしたらやりにくそうだとなんとなく感じてらいっしゃるということなのでしょうか。

確かに、自由で破天荒で異端児キャラの彼ですので仕事仲間としてはついあいにくいのかもしれません。

ですが、実際にマラドーナ氏と過去にチームメイトだった方の中には彼のその人柄を絶賛する人もいるようです。元ブラジル代表でナポリでチームメイトだったカレッカ選手は、マラドーナ氏は最高のチームメイトであり、サッカーの技術だけでなく、実は素朴な一面を持っていたそのキャラクターも含めて絶賛しているそうです。

たしかに実際の会社でも、仕事はすごくできるんだけども、自由で破天荒な異端児キャラの人と一緒に仕事をすることになることがあるかもしれませんよね。

ちょっと大胆な切り口ですが、マラドーナ氏のような異端児キャラの人と一緒に仕事をすることになったらという、当番組らしい本当に独自の切り口からお話していきたいと思います。

マラドーナ氏のような破天荒で天才的な異端児が同僚だったらアナタはどう付き合いますか?

特に日本の社会では「異端児」をよしとしないところがあるのでは無いでしょうか。ともすれば、協調性のある人のほうが重宝され、空気が読めない自由な行動を取りがちな人はともすれば煙たがられるようなところがありますよね。そしてそんな人が仕事ができるとなりますと、いわゆる「出る杭を叩く」という行動になりがちではないでしょうかね。

長らく日本の社会の価値観や教育の場では、出る杭になるなという空気それを読まなければいけなかったようなところがあります。そうでなければ異端児というネガティブなイメージで捉えられるということになります。

もちろん今も昔も突出する人、マラドーナ氏のように出過ぎた杭になることができれば反対に打たれないということもありますので、とにかく自身を追求するには出過ぎた杭を目指すことも大事なのかもしれません。少しそういう空気感も反対に出てきていますよね。

工学者で、MITマサチューセッツ工科大学教授、MITではメディアラボの副所長も務めていらっしゃる石井裕(いしいひろし)氏が提唱されているビジネスパーソンに求められる3つの力のうち、最初に提唱されるのが、出る杭の力と書いて「しゅっくいりょく」と読むのかと思いきや、そのまま「でるくいりょく」だそうです。

すなわち、「”現状を打破して成長するために、打たれても打たれても、突出し続ける力が必要だ”」とおっしゃっています。
前のチャプターでご紹介した元サッカー日本代表岡田監督も、先ほどのマラドーナ氏についての対談記事では、マラドーナ氏のような破天荒で突出した選手は日本からは生まれないだろうとおっしゃっており、異端を認めないという日本の社会の問題点を指摘されていました。

確かにビジネスパーソンとしては何かの強みを生かして出る杭を目指していかないといけない、それを認める組織や社会であるうべきだというのはわかりますね。

自分自身としては突出したものを得て自分自身を伸ばしていく、組織としては多様性を認めるべきだという考えは今やわからななくもないですよね。自分自身としてはそうですが、仮に自分の組織の中にそのような異端の人がやってきた場合どのようにつきあうべきでしょうか。

岡田監督や又吉さんが受けた質問、マラドーナ氏のような人が同僚になった場合の考え方ですよね。

多様性がキーワードになってきており、今後は様々なバックグラウンドや考え方を持つ人たちと一緒に仕事をしいていくことが考えられるこの世の中で一度考えてみてもいいテーマかもしれませんね。具体的には次のチャプター今日のティップスに続きます。

キーワードは「異文化理解力」Voicyジェイさんも薦める相手の理解を深めるマインド

前のチャプターでお話しましたように、今後は日本の社会において”多様性を認めていくべきというある種のトレンド”が見られます。
特にビジネスシーンにおいては組織で一緒に働くメンバーの多様性があるほうが、ビジネスの成果につながりやすいという考え方が海外で言われるようになってきており、この流れは今後も進んでいくものと思われます。

そんなか、今までの自分の考え方や、組織の中の価値観と異なる人がメンバーに加わった時あなたはどうしますか?

そんな異端の存在の人が目立ってきた場合、出る杭として打ち付けるのでしょうか。

今後そのような新たな価値観を持った人が同僚となるケースは増えてくることを考えますと、我々社会人が意識しなくてはいけないのが「異文化理解力」ではないでしょうか?

まさにこのタイトルの本「異文化理解力」をご紹介させて頂きます。
エリンメイヤーさんというヨーロッパで指折りのビジネススクール「インシアード」で研究されている方が書かれた一冊です。

数年前確か2015年あたりに読んですごく興味をひかれたのを覚えています。この本は私のように仕事上、海外の様々国とのやりとりが必要な人には大変参考になります。その人の文化的背景の違いにより、自然に考え方に差が出るというある意味当たり前のことをカルチャーマップという複数項目で分析しているのです。

例えば、コンテクストという考え方。


日本はハイコンテクストな文化すなわち全部説明しなくても察してよというコミュニケーション、アメリカは真逆でしっかり説明しないと言わないとわからないという文化だそうです。納得ですね。アメリカは多民族国家ですので同じ国に住んでいる人同士でも背景が異なるのがむしろ当たり前。その人の考え方の前提条件をお互いに確認するところからはじめないと同じ目線で話せない、お互いが理解できないということになります。

私が以前読んだこの本を思い出させてくれたものVoicyです。
人気番組「スタートアップ営業ラジオ」のジェイさんが数ヵ月前にこの本を紹介していました。

そして面白いのが、私はこの本を外国人とのコミュニケーションに役立てようとして読んだんです。

ところがジェイさんは、「日本人同士でのコミュニケーションでも意識しないといけない重要な点だ」とおっしゃていました。

すなわち日本人同士であっても、世代が違ったり、業界が違うと考え方や話す言葉すら違ってくる。これは異文化なんだと考え、相手の立場や前提条件を確認するところからはじめないと正しいコミュニケーションができないということなんですね。

深く納得です。世代が違えば同じ言葉でも意味する言葉が逆になりますよね。

例えば、ヤバいが否定なのか肯定なのか。
また違う業界の人同士の会話に入ると何言っているのかわからないこともあります。違うことを前提にして相手と向き合えば、共通点を探すようになります。

なので異端児的な人と対峙した時、先入観で評価判断する前に相手の前提となる立場や考え方を先ず確認するということで理解が深まるのではないでしょうか。付き合い方も変わってくると思います。

終わりに

さていかがでしたでしょうか?

マラドーナ氏のような天才は滅多に表れるものではないかもしれませんが、少し今までと異なる価値観を持った人と一緒に仕事をするということは、海外とではなくても、日本において日本人同士でもあり得るということですよね。

今後は正にそんな考え方が大事になってくると思いました。

このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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