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パラ車いすラグビー倉橋香衣選手の貢献力

本日取り上げますのは、パラ競技の中でも以前から個人的に観戦して注目しておりました「車いすラグビー」こちらを取り上げたいと思います。

今回、日本代表チームは銅メダルに輝きました。

日本は現在世界の強豪チームでして、金メダルを目指していましたが、準決勝ではイギリスに敗れてしまいます。

しかし昨日の3位決定戦では現在世界ランキング1位のオーストラリアに完勝でしたね。イギリスに負けた試合ではミスも目立ちましたがしっかり切り替えて昨日はものすごい集中力ですごいプレーの連発でしたね。

本当にかっこよかった!キャプテン島川選手気迫がすごかった、そして池崎選手と池選手の両エースコンビ!選手全員持ち味を発揮して素晴らしかった。

この日本代表チームが世界の強豪にのし上がってきたのはこの5年程でしょうか。そして最近の躍進の陰にこの選手アリ、日本代表初の女性選手の活躍があったのをご存じでしたでしょうか?

今日はパラリンピック・車いすラグビー日本代表チーム所属の初の女性選手・倉橋香衣選手に注目したいと思います。

男性選手中心の車いすラグビーの代表チームで女子選手でありながら存在感を示す倉橋選手の貢献は驚くべきものがありました。

オーストラリア戦も世界最強のプレーヤーと呼ばれるライリーパッド選手にタックルを仕掛けて止めてましたね。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。

車いす球技パラスポーツの魅力

まずはこの競技パラスポーツ・車いすラグビーについて簡単にご紹介したいと思います。
車いすラグビーの1チームの同時にプレーできるプレイヤーは4人。車いすでコート内を移動しながら、ボールを相手チームのゴールまで運び、得点を競うという競技です。

私がパラスポーツの中でもしばらく前からフォローしていたのには理由があります。

単に車いす競技の大ファンといってしまえばシンプルですかね。車いすラグビーを描いた2005年のドキュメンタリー映画「マーダーボール」や、スラムダンク井上雄彦先生の車いすバスケの漫画作品「リアル」がきっかけになっていたのかもしれません。

車いす競技全般に言えますが、特に今回取り上げる車いすラグビー、観戦していてめちゃめちゃ面白いんです。感覚的には格闘技を観ているかのような興奮を覚えます。そうなんですね~私の印象では過激で激しい競技だといえます。

車いすラグビーは車いすを使ったタックルがルール上認められている。車いすというマシンを使った格闘技、この強力なマシン同士で衝突するなんて当たり前。タックルで自分の車いすで、同じく車いすの相手チームの選手と車いすごと跳ね飛ばすなんてこともしょっちゅう見られます。

正に格闘技、荒々しさが魅力とも言えます。

私の個人の感想なのですが、障碍者のための競技という感じがしないんですね。多くのパラスポーツ競技の中にはもともと健常者の競技を障碍者でもプレーできるようにルールを調整したものも多いかと思います。

またボッチャのように障碍者向けにデザインされた競技もありますよね。なんとなくですが、車いすラグビーはどちらでもなく、健常者も障碍者もどちらが有利ということもなく、車いすというマシンに乗り込んだらゼロスタートでの勝負です。

どちらかというと普段から車いすに慣れている障碍者選手のほうがむしろ有利かのかもしれません。

ですが競技としてはパラスポーツとして多様性を重視しています。

例えば、重度障碍者と経度障碍者の選手たちが同じチームでプレーする仕組み。各選手は障害の度合いによりそれぞれ持ち点というものがあります。例えば重度障碍者の選手は天数学少なく0.5点ローポインターと呼ばれます。反対に軽度の選手は3点ハイポインターと言った具合ですが、1チームの中で同時にプレーする4人の選手の持ち点合計が8点以下にしないといけないのです。

つまりハイポインターばかりで構成されているチームにするわけにはいきません。ローポインターとハイポインターのバランスを取った選手配置が必要となります。

更に車いすラグビーは男女の別が無く、ひとつのチームは男女混合のメンバー構成にすることもできます。その場合、チームに女性を入れるとチームの合計持ち点の上限が少し増えるというルールです。
このように、障碍者の障害の程度や男女をバランスよく配置することが戦略の一部となってきます。

選手の配置を含めた戦略・ハイポインターとローポインターのそれぞれの役割が明確に求められる競技なのです。

ということで、メンバー選択のバランスが求められる中、日本代表チームの躍進のキーとなった女性選手・倉橋香衣選手の活躍をみていきましょう。

今や世界の強豪 車いすラグビー日本代表チーム

車いすラグビー日本代表チームの躍進のカギとなった倉橋香衣選手について本チャプターではみていきましょう。

倉橋選手は兵庫県出身の元トランポリン選手で、全国大会にも出場していました。
小学校の先生になるのが夢で、大学三年生の時トランポリンの試合前の練習で事故、首を痛めて車いす生活となり、選手としても先生としても夢が断たれてしまいます。

ただ倉橋選手、とにかく明るい性格なんですね。車いす生活になっても、周囲からの支えもあって、持ち前の明るさを失わなわなかったと言います。事故で車いす生活となったあと、リハビリ中車いすラグビーに出会うことになります。

明るく前向きな生活の倉橋選手は車いす生活になった当初、車いすが新鮮で楽しくて、病院内でもついついスピードを出して病院の関係者に怒られていたといいます。

ですが、車いすラグビーの競技中はどれだけスピード出しても・ぶつかっても許されるのが楽しそうということで競技を始めます。

なんと前向きな性格でしょうか。

楽しんでプレーを続けているうちに、競技開始から3年で日本代表チームからお声がかかるようになるわけです。

倉橋選手加入前の、車いすラグビー日本代表チームはパラリンピックではなかなか結果が出せない時期がありました。パラリンピック出場を実現できてもメダルには程遠い成績だったのです。

ですが徐々にハイポインターのスター選手が参加するようになってきて、試合にも結果が出始めてきます。

そしてリオパラリンピックでの銅メダルへの躍進し、次第に強豪国として知られるようになってきた日本代表チーム。現在最大のライバルは世界ナンバー1のオーストラリアとなります。オーストラリアには世界一のプレイヤーとされ荒々しい激しいタックルで有名なライリーパッド選手のようなスター選手揃いのチームでした。

そして、ハイポインター選手の活躍や相手チームの研究・対策により2018年の世界選手権でも世界ナンバー1のオーストラリア代表チームと接戦のうえ初優勝金メダルを獲得しています。

そしてその時の日本代表の躍進のカギが正に倉橋選手だったのではと思います。

次のチャプターでは日本代表チームの躍進を支えた倉橋選手について更に深く掘り下げます。

車いすラグビー日本代表チーム初の女子選手 倉橋香衣 選手の魅力

倉橋選手が加入した当時の日本代表チームは、既にハイポインターの選手たちが活躍し国際試合でも勝てるようになっている状態でした。

それでも世界ナンバー1のオーストラリアの壁が高かったんですね。世界のトップチームと競うにはハイポインターの選手たちだけではなくローポインターの選手の支えを必要としていたチームは倉橋選手に声をかけるんですね。

倉橋選手のチームへの貢献はいくつかあります。

まずは、ポジションとして求められた役割を果たしていたこと。前のチャプターでのご説明のとおり女性選手がチームに加わっただけでチームの持ち点が増えます。

活躍できる女子選手の加入はチームのメンバー選定に幅をもたらす結果につながるのです。ローポインターとして求められている仕事を少なくともこなせる存在であることがまず最初の貢献だといえます。

更に、倉橋選手はローポインターとして求められている以上の貢献を果たします。ハイポインターの男性選手たちのように高速で縦横無尽にコートを動き回るということはないものの、抜群のポジショニングセンスで、世界のトップチームの屈強な男性選手たちのタックルも女性ながら受け止める。ディデンスを中心に当初想定以上の貢献をみせてくれていたのです。

そして、3点目はその明るいキャラクターです。

女性でありよく笑いよく喋るそんな存在はそれまでの屈強な男性選手中心のチームにはなかったようで、チームの雰囲気づくりにも一躍買っているというのは他の選手たちのインタビューからもみられました。

このように当初の期待を超えて様々な面でチームに良い結果をもたらしたのが倉橋選手だったんですね。今までのチームに無かった要素としてチームに貢献した倉橋選手の活躍から我々が仕事や生活に役立てそうなヒントを考えていきましょう。

Tips チームやクライアントへの貢献手段は複数ある

本日は東京パラリンピック・車いすラグビー日本代表チームから女性アスリート・倉橋香衣(くらはし・かえ)選手を取り上げております。

屈強な男性選手を中心にチームが組まれることが多いこの競技で、躍進を続けてきたチームにかけていたとされる最後のピースとしてチームに加わり、見事その期待に応えた倉橋選手の活躍から我々の仕事や生活に役立てそうなヒントを考えてみましょう。

まずは与えられたポジションで最低限の期待に応える。

これは仕事上ある意味当たり前だと思われますが、意外と意識されていないこともあるのではないでしょうか。組織で仕事をしていると、自分から手を挙げてそのポジションを得る場合だけとは限りません。

アサインされた役割を期待通りこなせるかどうかはより重要になってくるここまではいいですよね。

倉橋選手の場合は更に期待を超える活躍をされているのでアスリートとして注目されるのですが、ここでもうひとつその持ち前の明るさでチームのムードメーカーになっているという点に注目したいと思います。

皆さんの周りにもいませんか?

仕事は出来るんだけど不愛想で周囲の気遣いもあまりやらない傍若無人なキャラの人。いや仕事が出来る人にむしろ多いかもしれません。私の知り合いにもいます。ちょっととっつきにくい雰囲気の人ですね。

恐らくそんな付き合いにくさをカバーして余りある仕事の能力なのでしょうが、そんな人が少し周りに歩み寄って気遣いができたらもう最強だと思うんですよね。あの人残念だな~と思うことありませんか。

反対に私も尊敬する先輩からは新人の頃仕事で貢献できなくても声出したり元気な姿勢を見せると場の雰囲気は変わる。

そういう貢献の仕方もできるんじゃないかと言われたことがあります。チームで仕事をしてることでは大事なことかと思います。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。
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