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サッカー久保建英選手に学ぶ"環境に適応するチカラ"

さて、本日ですが、東京オリンピックでもサッカー日本代表として活躍。今シーズンはヨーロッパトップのスペインリーグマジョルカに移籍した久保建英選手を取り上げたいと思います。

久保選手といえば、
・子供の頃はスペインの名門 バルセロナのユースに所属
・一時日本に戻りFC東京でも活躍
・2019年にスペインの強豪レアル・マドリードに移籍を果たしたことで有名ですね。

今年20歳と若手ではありますが、オリンピックでも得点を重ねるなど活躍して、ベスト4進出に貢献。
3位決定戦に敗れたあと、悔しさのあまり涙を流したことを覚えているリスナーの方も多いのではないでしょうか?

このオリンピックの活躍はもちろんですが、本日注目したいのは、
・オリンピック終了後、わずか8日間で、
・マジョルカへの移籍を決断し
・さらには、チーム合流して3日間しかない中で
・スペインリーグの開幕戦に途中出場を果たした
この切り替えと環境適応能力についてです。

この短期間でここまでやれると言うのは正直いって凄いです。

この能力は、抽象度を上げて考えると、部署移動や転職や復業などにも活用できると思います。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。

久保建英選手の経歴とオリンピックでの活躍、その後のマジョルカ移籍まで

まず、簡単に久保建英選手の経歴について。

2001年6月生まれの20歳。サッカーを始めたのは、3歳の時から。
当時から、才能の片鱗を見せつけ、海外チームとの親善試合でもMVPを獲得するなどの活躍。
2011年、FCバルセロナの下部組織カンテラの入団テストに合格して、スペインに渡ります。

異国の地ではありますが、順応をしていきそ、各ユースカテゴリでも中心選手として活躍。
しかし、2015年、外国人選手獲得での登録違反に触れてしまい、帰国を余儀なくされました。

日本に戻ってからはFC東京に在籍、当時は下部カテゴリでの出場が多く、J1での出場を求めて、横浜Fマリノスにレンタル移籍。

当初は、なかなか出場機会が得られなかったのですが、少しずつチームにフィットしていきます。当時をこのように振り返っていました。こちらはwikipediaからの引用です。

「チームで求められるコンセプトを実践できないと試合に使われないのは当たり前であって、そのうえで自分の特徴を出して攻撃での貢献が必要だということを10代の早い時点で知ることができたのが大きな収穫だった」と語り、それまで「なぜ試合で使ってくれないのか」という外向きだった意識が「自分に足りないものは何か」とメンタル面で変化できたことを挙げている。

FC東京に戻ってからは、運動量や守備意識の改善も見られて、チームの中心選手として活躍します。

その活躍がスペインの強豪レアル・マドリードの目に留まり、2019年6月18歳の若さで、移籍が叶いました。
ただ、ヨーロッパでもトップレベルのチームであることもあって、2019-2020シーズンはマジョルカにレンタル移籍します。
そこでは欧州4大リーグのアジア出身選手の最年少得点記録を塗り替えるなど、チームの中心として活躍、リーグ戦4ゴール、4アシストを記録しました。

ただ、チームは下位に苦しみ、2部に降格をしました。

そして、翌シーズンも武者修行ということで、スペインリーグの上位グループであるビジャレアルに移籍。
ただ、外国人枠などとの兼ね合いで、なかなか、出場機会が得られません。リーグ後半戦から、出場機会を求めて、ヘタフェに移籍します。
ただ、レギュラーを完全に確保はできない苦しいシーズンと言えました。

さて、このシーズン後に、オリンピックの日本代表のチームに合流します。
そこでは水を得た魚のように活躍、一定期間チャンスを与えられたら活躍できることを証明しました。

予選リーグの初戦と第2戦では連続得点を記録、チームの中心選手として、予選突破に貢献。準々決勝も勝ち進みますが、準決勝のスペイン戦では敗北、そして、3位決定戦にまわります。

相手は、予選リーグ第2戦で戦い、勝利をしたメキシコ。
久保選手をはじめチームは連戦の疲労がありましたが、メキシコになら勝てるという意識を持っていました。
ただ、メキシコもサッカー強豪ということでしっかり対策をとっており、3対1で敗北。あと一歩のところで、銅メダルを逃してしまいました。

普段は、涙を流す姿を見せない、久保選手も、試合後に人目を憚らず大粒の涙を流していたのが印象的でした。
このように、インタビューに答えていました。

こちらは記事の引用です。

試合後、フル出場した久保建英はこう振り返った。
「チームとしてどこかでメキシコならいけるだろうと思っていたのかもしれないです。今日は自分たちがだめだった」

久保は試合終了と同時にピッチに倒れ込み、大粒の涙を流していた。涙の理由を訊かれると、「あんまり泣かないので、分かんないですけど」と前置きしたうえでこう説明してくれた。
「終わっちゃったなという感じで、最後にせめてメダルを獲って帰ると言っていたのに、虚しさというか……。自分が決めていれば、自分がPKを取っていたら、っていろんなことを考えましたね」
東京五輪は4位という悔しい結果に終わったが、久保はまだ20歳。これからもサッカー人生は続いていく。
「個人的にはもっともっとやれると思うので、これからも試合に出て、ワールドカップにも出て、代表で圧倒的な存在にならないといけない。別にすぐに切り替えなくてもいいと思いますけど、常にこの悔しさを感じながらやっていく」

以上です。

このインタビューでは後悔の念は残していますが、目線は未来に向いているなと思いました。

ただ、悔しさは忘れてはいけない、これを励みにするという強い意志を感じます。

さて、このオリンピック後、久保選手の新たなシーズンがスタートしました。

驚くべきは、8月6日の3位決定戦終了後、8日後にはスペインリーグが開幕。
さらに久保選手の場合は、その間にマジョルカに移籍を決断。
開幕の3日前にチームに合流、そしてリーグ開幕戦に出場しているということです。

この限られた中でも、大粒の涙を流すほどのショックから立ち直り、チームを変えて、限られた時間内で練習をして、リーグ戦の初戦に途中出場している。

この環境適応能力の高さはなんなのか、次のチャプターで掘り下げていきます。

久保建英選手の凄さは環境適応能力と切り替えの早さか?

さて、このチャプターでは、久保選手が、オリンピックで活躍後、
わずか8日間で、
・スペインに戻り
・移籍先を決めて
・リーグ開幕戦の出場チームにフィットできる
環境適応能力
について、記事を中心に掘り下げます。

まず、こちらは、2019年レアル・マドリードへの移籍が決まった時の記事、サッカーダイジェストウェブの「決断力、万能性、適応力──。久保建英の恩師が語った3つの“傑出能力”」からの抜粋です。

久保選手のバルサユース時代の恩師であるエルナンデス氏は、すごさについて大きく3つ語っています。
・1つ目は、突出した能力、スピードと動きの質を上げていました。
・2つ目としてはカメレオンのような万能性、フォワードもウィングもプレーでき、局面で優位性を保つ術(すべ)を持っていることも挙げています。

・そして、最後の3つ目は今回のテーマにしたい環境適応能力について。

エルナンデス氏もこのように称賛していました。

「そして、どんな異なるスタイルにも適応できる能力がある。
彼はバルサのラ・マシアでボールポゼッションを重視するフットボールを叩き込まれた。どこでボールを回し、いかにしてスペースを支配すべきかを、多種多様なパスを会得しながらね。
一方で彼は、迅速な切り替えがすごく得意だった。とても素早く、的確なボールコントロールができる。
いかにもレアル・マドリーが好みそうな特性だろう。つまり、インテリジェンスに溢れたプレーヤーなんだ」

このように、ベースとなる能力や武器がありながらも、それだけに止まらず、相手が何を求めているかを正しく理解をして、それに応えようとしてきた、これが、どんな環境でも順応できる秘訣なのかなと思います。

それを象徴する記事もありましたので引用します。

こちらは、少し遡りますがバルエセロナから日本に戻ってFC東京に在籍した時の2017年。当時16歳だった、久保選手はユース年代の日本代表に呼ばれます。

当時の久保選手のタレント性は、同年代と比べて抜きん出てはいましたが、森山監督は欧州の実績を評価しない、課題をクリアしないとポジションは与えないというスタンスでした。苦手な守備のタスクも厳しく化して、本人にも甘い言葉は言わなかったようです。

久保選手も、「バルセロナから来ました」といった態度ではなく、真摯(しんし)に前向きに取り組み続けます。
そうして、チームメートとの信頼関係も着実に構築される中で、森山監督も久保選手の扱いを少しずつ変化。

この経験は、久保選手も「一番成長を感じられた」と振り返っています。

またさらには、当時所属していたFC東京ユースも日本代表でもバルセロナと全く違うベクトルの違う戦術を採用していました。

しかし、異なる環境に対しても前向きに取り組み、着実に信頼を勝ち取っています。

これまでの環境と異なると、言葉に出さないまでも、ついつい他責にしてしまいがちです。例えば、「この戦術では自分の良さが出せない」とか「この監督は自分の良さを理解してくれていない」などです。

しかし、久保選手は「監督のせいにしないで、どこでやっても100パーセント自分の力を引き出せる選手になりたい」と発言しているように、どこの場所でも何が求められているのかを把握しつつ、その条件下で、100%力を出し切るように努めています。

さて、久保選手といえば、当チャンネルでも昨年7月13日、パーソナリティであるえーすけさんが、その言語化能力に注目していました。

他責や環境のせいにしない、求められているのは何なのという姿勢があり、それを自分の中で消化するために自分の課題を正確に言語化することができる、だからこそ課題に向き合える、それが、結果として適応能力につながっているんだろうなと思います。

また、今回のオリンピックの敗戦から、すぐにスペインに戻り、移籍先を決めて、合流して3日間の練習を経て、リーグ開幕戦に出場できる。
それは、環境適応能力に加えて、ひきづらないこと・切り替えられること、回復力の高さも久保選手のすごさとも言えるのではないでしょうか?

さて、この20歳とは思えない、経験と考え方を持っている、久保選手ですが、次のチャプターでは仕事や日常生活に活かせるTipsについて考えていきたいと思います。

Tips 自分の置かれている環境をポジティブに受け入れよう!

さて、ここからはTipsについてです。
今回まとめてみて、久保選手の環境に適応しようとする姿勢は、部署異動、新しいプロジェクトがスタートしたり、転職や復業への挑戦など、環境が変化したり、これまでと違うことが求められるシーンで活かせると思いました。

ですので、今回のTipsはこちらです。

自分の置かれている環境をポジティブに受け入れよう。

こちらのtipsですが、ちょっと補足させて下さい。
・まず、環境が変化した時は、他責にしないこと、過去の成功体験や失敗をひきづらない
・そして、自分がいま求められることは何か、身につけないといけないことは何か、そして提供できる価値は何かを考えることが大事です。

久保選手ですが、スペインの強豪FCバルセロナから、日本に戻ってスタイルが全く異なるチームに戻った時も、実績に自惚れることなく、その新しいチームで求められることは何か、そして足りないことは何かを把握して、そこから課題を見出し、真摯に練習に取り組んできました。

そして、苦手な守備のタスクもこなしながら、壁を乗り越えています。

それが出場機会の確保につながり、もともと持っていた高いスキルや武器を活かしてきた、結果として今の活躍に繋がっています。

であるので、今回のオリンピックでも中心選手として輝ける、さらに終了後は、すぐにスペインに戻り、その後移籍をしたとしても、すんなりフィットできるんだろうなと思いました。

さて、話を転職とか部署異動や復業などに目を移してみます。
私も、IT、Web業界でディレクターやプランナーとして働いていますが、この業界は転職者が比較的多いと言えます。

そんな時によく聞く話で、
「前の会社はこうだったとか、こう進めていたとか、なんでこうやらないんだろう」とか環境をマイナスに捉えてしまうと広がりはありません。

もちろん、違いに気づいて、理解して言語化するのは大切です。

ただ、まずはそんな環境下でも、自分の求められることは何かを理解して、まずはパフォーマンスをはっきする。そうしていくことで、改善しないといけないとか前の環境でよかったことを還元する。
そういった姿勢が必要なんだろうなと、今回、久保選手をまとめてみて思いました。

このnoteはVoicyの過去の放送の一部を文字に起こしたものです。
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今回の放送で、例に出した過去の放送回のnoteはこちらです。


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