歳は必ずとっていく、そして老ける
身体的な老け(シワ、節々の痛み、体力の衰えなど)、精神的な老け(好奇心が湧かない、愚痴ばかり増えるなど)何かしらで衰えを感じることがある。幸いまだどちらの衰えも感じないが、たぶんそのうち来るだろう。体力的な衰えは仕方ない。運動なりで対策するなどで抗える老け。
問題は、精神的な老けだ。
「自分は〇〇だから」
「今度でいいや」
「それをしたところで」
年齢を重ねれば経験も増え、ある程度のことがわかってくると思う。自分事であればとくに。これはやったことがあるからこういう気持ちになるだろう、これは未経験だけどおそらく心が動かないだろう、とか。
でもそれは寂しいことでもある。
知っていくというのは、知らないことが減ることでもあるからだ。そこにプラスして好奇心がなくなっていくと“現状維持”をするようになる。得をしなくてもいいから損をしたくない。だからあまり派手に動かなくなる。これまでしてきたことの数を増やしたり、やってきたことを繰り返すことに時間を充てる。
体の具合や抱えているものは人によって違うので一概に“老け”せいではないが、好奇心や何かを好きである気持ちは衰えさせたくない。そしてそれに対する行動も。
行動する前には感情がある。その感情が錆び始めてしまうと動かなくなる。別にやってもやらなくてもどちらでもいいからだ。そうなってしまうと再起はなかなか難しい。
ところで27歳症候群というのはご存知だろうか。
ざっくり説明すると、ある程度経験を重ねて中堅になってくる歳に「このまま続けてていいのかな」と人生のターニングポイントを考える時期のことを言う。
今年28歳。まさに27歳症候群の真っ最中。去年の誕生日(27歳になったとき)に肩書きから“声優”を外した。
理由は、声優から活動をスタートしたのはいいもののナレーションのお仕事が増え、声優業よりも収入が増えたこと、そして“ぼくにとっての声優は職業ではなく、役割なんだ”と認識したから。
27歳、この時期の課題は「親密性」(以下記事の引用)
「孤独」
実際、リアルタイムに抱えている問題である。独りなのを紛らわせるように人と接して行っても“その場しのぎの繰り返し”になってしまい、長期的な親密な関係は作れない。詳しくは述べないが何度かミスをしている。
それに誠実ではない。
真面目や誠実と言われることもあるが、それは良くもあり悪くもあるところ。いいと思ったら周りから何を言われても良いと言ってしまうので「それは(いい人ぶってて)ずるいよね」と言われてしまったこともある。しょうがないじゃないか。ぼくにとって素敵な人に見えているんだから。
誠実でなくなるくらいなので有れば孤独でいい。孤独でなく誠実でいられればそれに越したことはないが、この二つの両立はなかなか難しい。
真正面からぶつかり、誠実でいる。
ぼくが何かを言われるぶんにはいい。(言われないに越したことはないが、こちらが何もしていなくても言われてしまう場合もあるので)
でも誠実にいたい相手には真摯に向き合う。言葉だけではどうしても軽くなってしまうが、それはこれからのぼく次第。やさしさとか誠実さとか真面目さは他人が評価することだから。
これがぼくにとっての老け対策。まっ、いつまでも若いコミュニケーションばかりでは相手も困ってしまいますけどね。
ナレーター
有野優樹(ありのひろき)
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