~カテゴリー理解が勝敗を分ける~②理性的商品と情緒的商品の違い~
はじめに
私たちは、製品を買うときに「理性的」もしくは「情緒、感覚的」に判断しています。(左脳と右脳を使ってるともいえます)
そして合理的な判断がされやすい商品。感情的に意思決定されやすい商品が存在します。
理性的製品と情緒的製品の違いを理解することで機能的便益or情緒的便益のどちらを優先的に訴求すべきなのかが変わっていきます。
そしてそれは商売の肝である「消費者理解」にもつながっていくのです!
理性的商品と情緒的商品の違い
①「理性的商品(Think)」
商品が持っている「機能的価値」が購入の決め手になりやすい商品のこと
理性的な判断が下されやすく、下記のようなものが該当します。
(例)
①「食品」
カロリー、栄養、使いやすいか、美味しいかどうか、好みの味かどうか
②「食器用洗剤」
洗浄力、泡切れの良さ、除菌
③「風邪薬」
効果効能、持続性、即効性、体との相性
②「情緒的商品」(Feel)
商品が持つ「情緒的価値」購入の決め手になりやすい商品のこと
その商品を飲んだり、食べたりしたときに「どんな気分になれるか」「どんな感情を味わえるか」ということが大きな選択要因となります。ポイントは事実以上に、消費者に「感情的な価値を感じさせる」訴求をすることです。
感覚的な判断が下されやすく、下記のようなものが該当します。
(例)
「お酒」「アイスクリーム」「スナック菓子」「ジュース」「炭酸飲料」
高級感、贅沢感、食感が楽しい(シズル感)、解放感、爽快感、リラックス感、安心感、充実感、 など
◆ポイント
消費者は商品が持つ機能的価値は重視をします。
しかし、さほどの便益や効果の差がないと判断した場合には機能的選択より情緒的選択に重きを置きます。
(例)
①エナジードリンク
飲料は本来は理性的選択優位の商材です。
しかし、エナジードリンクでは情緒的な選択が占める幅が大きくなります。
レッドブルは「覚醒しそう」「空も飛べそうな気分になりそう」と思わせる情緒的訴求を徹底しています。イベントもスポーツ系に絞り主催や協賛をするなど、作り上げた情緒的価値の浸透終始しています。
②自動車
本来はその価格帯からも理性的に性能などを検討する商品です。
もちろん燃費や主に使用する用途、家族構成に合わせた車選びなども大事なのですが、大体どの車もちゃんと走ってくれます。
となれば当然、「走り心地(のイメ-ジ)」「カッコいいフォルム」「洗練された内装」「車、メーカーのイメージ」など所有すると抱かれそうな印象の様な情緒的な価値が差別化要素になってきます。
ちなみに「高級車」「輸入車」などになるほど、エンゲージメントがあがり、情緒的な選択に重きが置かれやすくなります。
その商品所有することで得られる「感情」「意味」というものを把握して訴求できればマーケティング施策の勝率は高まるでしょう。
価値の種類(デイビット・アーカーのベネフィット3分類)
モダンブランディングの父といわれる「デイビッド・アーカー」は、
価値には以下の3つの種類があると定義しています。
➀機能的価値 ②情緒的価値 ③自己実現価値
ちなみに③の自己実現価値について補足すると、
例えばフェラーリを持つ意味は、「お金持ちの象徴」といった意味合いが含まれてきます。「私はこういう人です」と周りにアピールし、表現する一つのツールとなっているわけです。
フェラーリを持つ価値以上にフェラーリを持っている人だけが交流をできる「フェラーリの会」に参加できることに価値を感じる人も中にはいるわけです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
理性的判断か情緒的判断のどちからを優先して製品選択をしているかがわかれば、あなたのマーケティング施策の打ち手は変わり、勝率はグッと上がります。
ぜひ商品特性+どのような価値に重きを置いて訴求するのかというところまで意識して製品設計やプロモーションを行ってください!
~ご一読ありがとうございました~
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