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イラストレーターだけど「画力を上げることだけ」を辞めた話

どうも、ギャルが好きでいつも描いている。
黒ギャルイラストレーターこと木村コッコです。

同人活動を機にイラストを本格的に描き出してからは、がむしゃらに画力向上を目指していました。

しかし趣味としてならともかく、絵で仕事をしたいならそれだけでは足りないことにある時気づきました。

競合はどんどん増えているという現実

上手くなりたいというのは、当たり前の心理ですし、向上心は必要です。
画力はあるに越したことはないです。

ですが、今はYouTubeやSNSなどで技術的な情報が昔より遥かに取りやすくなっています。そのため10代の学生でもめちゃくちゃ上手い人がゴロゴロ出てきているのをヒシヒシと感じます。

「えっ、これ描いたの高校生!?めちゃくちゃ上手いやん・・」ってなることもよくあります。

技術的な観点で言えば、特に若い人の方が吸収力があるので成長スピードが早い。これは技術職に全般に言えると思います。

イラストレーターのハウツーとして有名な、さいとうなおき氏の「3ヶ月上達法」などの実践方法でメキメキ画力を上げている人も客観的に見ても増加していることがわかります。

また社会人だと時間確保の問題もあります。
学生など、実家住みであれば特に時間の余裕もあるので、アドバンテージは若い人にあります。

そのため、競合ライバルは加速的に増えています

今後もさらに加速していくことは間違いないですし、
画力を上げる努力だけでは上に追いつくことは難しです。

それどころか下からも追い抜かれることもあります。
単純な画力勝負なら絵に時間をほぼ全て割くぐらいでないととても厳しいでしょう。


ここで好きな漫画のひとつ、ワールドトリガーから抜粋。

「当たり前のことをやっていては 先を行く人間には追い付けない」

ワールドトリガー13巻第115話「三雲修⑬」

主人公の修は訓練や戦いを通じて成長していくけれど、それは周りも同じことをしている事に気づかせられるセリフです。

ざっくり言って、ジャンプ漫画では珍しく主人公が元々強いわけでもなく、スーパーサイヤ人みたいに土壇場で爆発的に強くなったりすることもありません。
仲間と一緒に努力や試行錯誤をしながら、布石を積み重ねて勝利していくのが基本な流れです。

画力向上の努力はみんな同じくやっているので、それだけでは足りません。

絵が描けるという括りではとても広く、画力の水準も上がっているため、絵が上手いだけではどうしても埋もれてしまいます。

誰もが唸るレベルの圧倒な的画力があれば別ですが、それはとてつもなく果てしない道です。

闇雲に画力向上を目指していても、先が見えない上に現実的ではありません。

レッドオーシャンの中で生き抜くために

見るべきは他者ではなく自分

絵が描ける人は沢山います。それも昔以上に。
じゃあその中で選ばれるにはどうすればいいのか?

まずやってはいけないことがあります。
それは、他者と比較しないこと。

比較したところで意味がないですし、言い訳も出やすい。
ネガティブになれば満足に創作もできません。

良くも悪くもメンタルの状態は影響するので、自分の創作に集中して極力ストレスを抱えないことが健全な創作に励めます。

自分の強みを理解し売りにする

実際に何をするかと言うと、自分の「得意分野」や「強み」を売りにする。

つまり、自分の持ち味を特化させ、周りとの差別化を図ることです。

好きなこと、得意なこと、できること、これらを絵と組み合わせると新しい可能性が見えてくることもあります。

イラストレーター、漫画家の高田ゲンキ氏「得意なことの掛け合わせ」

先ほども言いましたが、見るべきところは他者ではなく自分です。
人によって得意不得意が違うのでそもそも比較すること自体意味が無いのです。

しっかり自分に向き合い、理解することです。
自分ができる表現にこそ個性が出ます。

これまで見たり聞いたりなどの経験から表現力が培われてるからなので、それを踏まえると、最近は画力はそこまで必須でもないように感じます。

漫画で言うとストーリーが面白い、共感できればバズったり、注目されたりしているということもあるので画力が絶対ということでもないという見解です。

変化する世の中で自身も変化し続ける

どんどん新しいプラットフォームが生まれ続け、
既存のものでもアップデートが度々あったりとにかくコンテンツの発展が早いです。

そのぐらい世の中も便利になっており、同時に環境の変化も早くなっています。
イラストレーターも、そのたびに順応していかなければなりません。

クリエイターとして生き残るためにも常に自身をアップデートしていかないと、取り残されてしまいます。

スマホで例えるなら、カメラ機能だけ向上させても、競合他社も同じようにカメラの機能を向上させてくるのは当たり前なのです。お客様に選ばれるにはさらに独自の強み、ターゲットに刺さるメリットや機能が必要になります。

変化は誰しも怖いです。人間として当たり前にある心理です。

ですがその変化に立ち向かい1歩を踏み出さなければ、成長も変化もありません。

現状維持は衰退です。
しかし変化を恐れず、変化を楽しめることができれば創作もしやすくなります。

画力も向上させつつ、自分が得意なジャンルなどの武器も磨く。
そして新しいものも取り入れアップデートを繰り返す。
そうやって頭と手を動かしてPDCAを回し続けることが大事なのです。

ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指すことで初めて自分の強みを活かすことができます。
これは企業でも個人でも変わりません。

強みを武器にする

結論として変化に対応しつつ自分の強みを伸ばすということに行きつきました。
ポイントとして、画力は筋トレのように鍛え、情報にはアンテナを張り続けることです。

つまり、TTP(徹底的にパクる)です。
前述しましたが、もちろん既存作品のトレースなどの丸パクリはダメです。
丸パクリはほぼ身につかないのでメリットが無いからです。

つまり何が言いたいかというと
取り入れたい要素だけを自分に落とし込むという事です。

いわゆる職人さんも、修行時代に弟子が師匠の技を見て盗んで自分のスキルに取り入れます。師匠も自分の仕事があるので全てを教えてはもらえません。
だから弟子は、師匠の技を近くで見て、感じて、真似て少しずつ自分に馴染ませていきます。

取り入れた要素が経験値となり、最終的に自分のスキルになっていきます。
自分から考えて動かなければ何も変わらないのです。

以上から画力を上げることだけを辞めた話でした。
経験則や調べた情報も踏まえて備忘録として記事を書いてみました。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
それではまた。


かわいい・かっこいい女性のイラストをメインに、明るいポップなのイラストを得意としています。
広告代理店の業務経験もあり、デザインも手掛けます。

Instagramやってます。作品を見たい方はこちら。


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