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大嫌いな会社「電通」に、転職してみることにした。

こんちには、ビバです。

私はこれまで何度も転職を繰り返していますが、「大嫌い!」と豪語していた会社に転職してみたことがあります。

それは、あの大手広告代理店の電通。

入社できたことも含め、予想外の出来事でした。今日はそのお話をしてみます。
人生って何が起きるかわからないな。

大嫌いになったキッカケ


私は、名古屋の小さなイベント会社で働いていました。子供向けのキャラショーやイベントの営業・企画・運営をしていました。

ある日、とある大型イベントの運営を請け負うことになり、その発注元が電通だったことが全ての始まりです。

このイベントがキッカケで、電通がとーっても嫌いになりました笑。

おお……こいつ嫌い……


イベント前日、私たちは会場設営をしていました。Tシャツにパンツ姿、首にタオルを巻いて、軍手をつけて、汗だくで重い荷物を運んで、まさに力仕事。

その空間に圧倒的な違和感を放つ、スーツの男がひとりいました。電通の人でした。

20代半ばくらい。とにかく態度が偉そう。
ふんぞり返って椅子に座って、顔すら上げず挨拶もせず、ずーっとスマホとにらめっこ。

座っている場所も絶妙に邪魔で、彼のためにあきらかに台車を避けなければいけない状況だったのに、動く素振りはゼロ。まるで王様のように鎮座なさっていました。

あー、とてつもなく邪魔。

運営スタッフさんや私達が挨拶しても、見事にガン無視。それなのに偉そうな人が来たら、気持ち悪いくらい超ニコニコ&超ペコペコ。(え、笑えるんだ……)

あー、典型的な嫌な大人。

台車や重い荷物で両手がふさがってる我々を横目に、さらーっと1番最初にエレベーターに入るし、ボタンすら押さず声もかけず傍観。そして、堂々と1番最初に出る。

気遣いの精神、ゼロ!

印象が悪すぎて「あの人誰?」と怒りながら上司に聞いたところ、電通の方だとそのとき初めて知りました。

それ以来、電通が大嫌いになりました。

まあ、彼しか見ていませんが、地方の若手レベルがこんなイキり態度なんだから、本社はもっとクソだろと私が勝手に思い、そのまま会社ごと嫌いになってしまったのです。

面接受けてやろーじゃんか


その数年後、転職活動をしようと思って、気軽な気持ちで転職サイトに登録したところ、転職エージェントから電通の中途採用面接を受けてみないか? と突然オファーがきました。

地方の小さな会社にいる私が、受かるはずもないっしょ!でも、大嫌いな会社に潜入してみるのも面白そうだし、よし!面接受けてやろーじゃんか!

そんな気持ちで、面接を受けることにしたのです。

いざ! 電通に初潜入!


はるばる名古屋から東京到着!
いざ、電通に来てみると、デカいオフィスビル……なんか仕事デキる風&金持ってる風なビジネスマン……綺麗な受付嬢……イキっていたくせにビビりました笑。

東京の広告代理店、すげー!!

そして入館パスを受け取り、ついに大嫌いな電通へ初潜入!!

でもさ、エレベーターに乗ろうとした時点でもう違和感。だって、エレベーターって、最初に乗りこんだ人が、後から乗る人のために開けるボタン押しておくのが、一般的なマナーじゃない?

でも、電通の人ってそれを全くやらない。
特におじさんとイキってる男。
驚いたのは、私がそれをやったということ。

だって、入館パスつけてるから、明らかに外部の人間ですよね?クライアントかもしれないよね?それなのに、「変わります」とか「ありがとうございます」とか会釈すらもなく、当たり前にやらせてる。

どこまで偉そうな人間なんだ。

電通って大企業だから、一般常識とか教養とか備えた優秀な方々がいると思っていましたが、そんなことはないんだなと潜入して数分で実感しました。

落ちてもいいや、と思うほど


絶対に電通で働きたい!なんて思ってなかったので、面接では全然緊張しませんでした。

それどころか、「変なこと言って、お固い面接の雰囲気を壊してみようかな」とか「電通の人を何回笑わせられるかな」とか、そんなことばかり考えてました。

そんな風に落ちてもいいやーと思いながら面接を受けていると、なぜかどんどん選考を突破する矛盾。気付いたらなんと最終面接。

「もしかして、このまま本当に入社してしまうのか……?」と段々怖くなっていたんです。

で、内定貰ってしまった。

なんと内定をいただいてしまいました。
未経験だけど、なんか面白そうだったからみたいです。能力やキャリアで評価されたわけではありません。

しかし、問題はここからです。

実は、友達にも親にも誰にも言わず、こっそり東京に行っては面接を受けていたので、もし入社するなら、東京に引っ越さなければいけない。

色々一人で考えた結果、敢えて大嫌いな電通に入社して内部を見てみるのって面白いかも……という気持ちが勝ってしまい、入社を決意しました。

その後、「退職して、電通に転職する」と上司に伝えたときは、それはもう唖然としていました。

そりゃそうだろう。あんなに大嫌いと周りにも言いふらしていた会社に転職するんかーい。ですよね笑。

ここ入社して大丈夫……?


東京への引っ越しも済ませて、入社まであと数週間!というタイミングで、とんでもないニュースが飛び込んできました。

それは、電通社員の自殺事件でした。

知らない方もいるかもしれませんが、高橋まつりさんという新卒の電通社員が、パワハラと過労で、クリスマスに自殺するというセンセーショナルな事件が過去に起きていたのです。

その事件に対して、電通への大規模強制捜査がついに始まり、このタイミングで電通は再度世間の注目の的。報道は過熱し、会社の周りにはマスコミが待機、連日連夜猛バッシングを受けていました。

これから入社する会社なのに、「あー、やっぱクズ会社だな」と改めて思うと同時に、だからこそ内部を見てみたいとも思いました。

そして迎えた入社日!
「こんな時期によく入社してきたねー! 親も心配じゃない? はははっ!」と、おじさん部長から言われた言葉は、今でも忘れません。
週刊誌やニュースでは、電通はお通夜状態と報じられていましたが、そんな姿は私の部署まわりでは微塵もなかったです。

でも、本当になんちゅうタイミングだ。

歓迎会はもちろんありませんでした。
会社としてそういう類のことはやるなと注意が出ていたので。

まあ、日本中から批判されて大炎上中なのに、宴会なんてしたら、マスコミのいい餌にもなってしまうしね。

いきなり前途多難な感じが。
さあ、入社した私はどうなるのか?

それはまた色々思い出しながら、書いてみます!ここからが辛くて涙の日々だったので!
それでは、アディオス!

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