みなさん、私たちの話す言語ってかなり特殊みたいですよ。
私の夫は現在日本語学校に行っています。
なんでかって?日本語が話せないからです。
いや、その巷でよく聞く、「ちょっと何言ってるか分かんないから日本語で話してw」ってイヤミで言う、話せないではなく、ガチで話せないからです。
夫は外国人だからです。
毎日学校から帰ってくると、今日はどんなのことを先生やクラスメイトと話したか、勉強したか、などを教えてくれます。
聞けば聞くほど、日本語って結構少数派の言語っていうか、他の言語と比べて違うところがたくさんあるんだなーって新しい発見をくれます。
ここではそんな外国人から見た、ここがヘンだよ、日本語!をご紹介したいと思います。
文の構成の仕方が全部逆
これ、英語とフランス語とその他ヨーロッパ言語(ラテン語類のみ)との比較のみになりますが、このいずれの言語でも、日本語の文の構成と正反対の作り方をします。
たとえば、
「明日は家で友達とランチします。」
っていう文があるとしますよね。
この文の構成は、
いつ(明日は)
どこで(家で)
誰が(省略されているけど、私が)
誰と(友達と)
何をする(ランチする)
の順番で作られていますよね。
これを上記の外国語で言うと、
英語なら、
I’ll have a lunch with my friend in my house tomorrow.
となります。
この文の構成は、
誰が(I)
何を(will have a lunch)
誰と(with my friend)
どこで(in my house)
いつ(tomorrow)
ですよね。
フランス語も基本的に同じ構成です。
実際の会話では、特に日本語は多少前後して並べ替えて言うことがあっても、大体上記の構成が自然だと思います。
ということで、いつとどこが常に先頭に来る日本語に対して、西洋の言語は1番後ろに持って来ますね。
学校で英語の勉強するときにもなんとなく教わったとは思いますが。
それで動詞、つまり何をするか、は日本語は常に最後にくるのに対し、西洋言語は主語のすぐ後にきます。
つまり文頭にきます。
なので、文の作り方がほぼ真逆なんですよね。
これ、私はもう英語を話して随分長いのと日常的に使っているので、意識していなかったのですが、とても大きな違いであり、初めてお互いの言語を学ぶ際にはすごくすごくハードルが高いことだな、と改めて思いました。
よく思い出してみれば、私も英語を初めて中学で勉強したとき、この語順になかなか慣れなかったと思います。
ただでさえ、日本語はSOV構造で、英語やフランス語、中国語はSVO構造なのに、加えていつどこでなどの付帯条件の置き場所も正反対なのですから、それはそれはややこしい。
夫曰く、日本語は会話を聞いている時、最後の最後に動詞の何をするかの部分が来るからそこまで待ってから、また先に言われたことを遡って思い出して理解しなければいけないから、すごく時間がかかる、そうです。
英語脳、フランス語脳ならたしかに、で何をするの?の部分にフォーカスされているので、前半に言われる諸条件を覚えておきながら、最後に言われる動詞を待たないと文が理解できないので、辛いかもなぁ、と思いました。
ちなみに日本語と同じSOV言語は大体全言語の4割くらいあるようですが、どこかの島の言語だったり特定の民族の言語だったり、マイナー言語が多いです。
世界で使われているメジャー言語の英語、フランス語、中国語などはみなSVO言語なので、やっぱり日本語って結構特殊な言語なんだなぁ、と思ったのでした。
更に展開すると、
「明日は雨だから、家で友達とランチします。」
という文があるとします。
これを英語で言うなら、
I’ll have a lunch with my friend in my house since its gonna be rainy tomorrow.
ですかね。
はい、理由にあたる、〜だから、の部分が日本語だと基本的には、先に来ますよね。
英語やフランス語は後に来ます。
ここまで真逆なんです。
だから、まだひとつひとつの単語の理解に時間がかかる外国人にとっては、〜だから、から文を始められると、〜する、の部分に来る頃には、〜だからが抜けてしまって、え?なんで?ってなってしまう笑
うー、これは想像しただけでも、しんどい!
でも日本人の私が難なく英語も自然な流れで聞き取り、話せるようになったのと同じく、逆も然り、いつかは慣れてくるものだといいなと思います。
省略できるものはとにかく省略
日本語はとにかく言わなくても分かることは言わないですよね。
いちいち英語やフランス語のように私が、私は、私の、を言っていたら、なにやらやたら自己主張の強い人だなぁ、なんて思われてしまいそうです。
それにちょっと不自然な感じでなんか文を棒読みしているみたいな感じにも聞こえてしまいそうです。
「明日家で友達とランチするんだよね〜」
じゃなくて、
「明日私の家で私は私の友達とランチするんだよね〜」
って言われたら、私私うるせえな!ってなりますよね?笑
日本人からしたら、全然前者で通じるじゃないですか。
でも夫曰く、確実じゃないから分からないそうです。
私の家で、って言わないと、え?誰んち?まさか俺の実家?って思考になるんですかね?そっちの方がおったまげるけど…笑
私の友達と、って言わないと、え?誰の友達?俺の友達?俺の親の友達?それとも飼い猫の友達?無限の可能性?ってなっちゃうのかな…んなわけあるかい。
私たち日本人からしたら本当に、このそんなん言わなくてもこうとしかあり得ないじゃん、っていうのが、西洋人には通用しない。
状況とか条件とか考えたら、どう考えても絞られてそうとしか捉えられようがない、とかそんなことは関係ない。
彼らはそもそも、相手の立場に立って物を考えたりしないから、なんでしょうね。常に自分が思考の中心なので、言ってくれないと知ったこっちゃないよ!ってスタンス笑
ちなみにこの主語や主格を省くの、中国語でもナシです。
日本語以外にあるのかなぁ、こんなに省きまくりの言語。
特に日本人は察しの文化、ですからね。つまりそれは相手の立場に立って考える、ということでもあるわけで。
やっぱり、そういうところから、言わなくても分かるよね、ってことなんですかね。
あとは日本人は「便利さ」や「早さ」が大好きですよね。
何でもすぐそこにあるのが好き、何でもすぐ手に入るのが重要。
だから余計なものはどんどん省略、も大好きだと思う。
短縮して文を短く、つまり早く言い終えられる、も国民的志向なのかな。
ということで、とりあえず最近感じた日本語って結構特殊な言語なんだな〜と思ったことを書いてみました。
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