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夫婦別姓について考える 1

私はこれまでの人生で3回苗字が変わっている。一度目は親が離婚した時。二度目は結婚した時。三度目は離婚した時だ。その都度、不便さとなんともいえない理不尽さと、自分が何者なのかを突きつけられる気持ちを感じてきた。

だからEテレで夫婦別姓問題に向き合う事実婚夫婦のドキュメンタリー番組を発見したとき、他人事とは思えず録画しておいたものをとても興味深く拝見した。

氏の歴史

江戸時代、女性は結婚しても慣習的に実家の氏を名乗っていた。明治時代になると庶民にも性の使用が許されるようになり、明治31年(1898年)民放が制定され家制度が誕生。

家制度では、戸主に絶対的な権限があり、家族は戸主の同意がないと結婚もできなかった。そしてここで家族は全員同じ氏を名乗ると言うことも制定された。

驚くべきことは、明治に民法で制定されてから、夫婦は同じ氏でないと結婚できないというルールが120年以上経過した今も変わっていないということだ。

夫婦同性のルールは世界で日本だけ

世界では1970年以降、夫婦別姓を選べる国がどんどん増えていった。法務省の調べでは、現在夫婦同性でないと結婚ができないという国は、日本だけなのだそうだ。その後2015年に夫婦同性義務は違憲だと最高裁で争われたが、原告の訴えは退けられた。その後、2019年にも、再び争われたがこちらも原告側が敗訴した。

また2011年に大学の研究者と市民団体が行った7000人(20代〜50代)インターネット調査では以下のような結果が出た。       

他の夫婦が同性でも別姓でもかまわない   71%

この結果でもわかるように、男が外で働き、女が家庭で子供を育てるといった風習は核家族が増えたことや女性の社会進出でだいぶ変化してきたこともあり世論の価値観も大きく変化していると言える。

結婚をすると氏を変えるのは96%が女性なのだそうだ。大好きな彼の苗字に変えられることにワクワク期待してる女性も少なくない。逆に夫が妻の氏になる、つまりお婿さんになると聞いただけで、『尻に引かれている』『カッコ悪い』みたいな差別的な先入観があることも否定できない。それだけ女性の方が男性の家系に合わせることが日本には根付いている。

個人的には、国民すべてを別姓にする必要はないけれど、何かしら事情があって同性を名乗れない夫婦にも婚姻を認める社会になって欲しいと願っている

つづく



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