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祭りもどんどん姿を変えていく

自然とともに生きてきた日本人にとって、四季おりおりの祭りは大きな意味合いを持つ。
とくに豊穣を祝う秋祭りは、さまざまな祭りの中でも別格だ。

しかし、最近少子高齢で御輿や山車などの担ぎ手、曳き手がなく、集落間の移動はトラックに積んで運ぶところもある。
さらには、御輿が集落を練り歩いて各家や会社から「お花代」をもらい、お礼に舞や曲をひとつ披露する、という古くからの習慣も廃れ気味で、最近は支払わない、あるいは居留守を使う家も多いらしい。

神威失墜も甚だしいが、共同体としての感覚が失われたからだろう。
そうなると当然、祭りは成り立たなくなる。
なにしろ祭りにはそれ相応の費用がかかるのだ。

これではダメだということか、最近は留守宅に「一曲舞いましたので、後日お花代をいただきに上がります」という書き置き、いや請求書が残されていたりするとか。
祭りもどんどん姿を変えていくことだろう。

そのうちカードや電子マネーでお花代が払えるようになったり、留守宅の玄関に振込用紙が挟まれたりするようになるのだろうか。

(2015/11/6記)

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