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できたものは有効活用しなければもったいない

2030年をメドに、神戸空港に国際線が就航することが決まった。

と唐突に書きはじめたが、そもそも神戸に空港があること自体、全国的にはあまり知られていないかもしれない。
小さな空港だし、近くの関西空港、大阪空港(伊丹)の陰の存在。

関西3空港(神戸、大阪、関西)

神戸空港は2006年に地方空港として開港した。
関西空港や大阪空港にほど近いこの地に、なぜ空港ができたのか。
そして150万人もいる神戸なのに、なぜこんなに小さい空港なのか。

その歴史を振り返るとそこに自治体のエゴがあらわになる。
1946年からの76年間の流れを会話にしてみた。

✈✈✈ 神戸空港劇場 ✈✈✈

神戸=神戸市/国=国交省/泉州=関西空港のお膝元

神戸「港湾都市やし、戦後復興に空港ほしいなぁ」(1946年)
***騒音問題で全国で空港反対運動が吹き荒れる
国「大阪空港に代わる新空港を海上に作ります」(1969年)
泉州「いらんいらん、そんなもんいらん!」(1970年)
神戸「騒音公害ないんやったらえぇで!」(1970年)
国「では神戸に決まりですね」(1970年)
神戸「…ごめん、騒音訴訟になりそう」(1973年)
国「では泉州沖で検討します」(1974年)
***航空機の低騒音化が進み、住民の反対運動が下火になる
泉州「えぇで!」(1979年)
神戸「待って! 神戸もいける!」(1982年)
国「もう遅いです。泉州沖に決めました」(1982年)
神戸「やっぱり神戸沖に空港いるかと…」(1984年)
国「地方空港として勝手に作ってください」(1984年)
泉州「関西空港できたー!」(1994年)
神戸「神戸空港できたー!」(2006年)
泉州「神戸空港の国際線は認めへんで」(2006年)
***16年間の押し問答が始まる
神戸「もうそろそろ国際線えぇ?」
泉州「アカンアカン!」
神戸「なぁ、まだ?」
泉州「ずっとアカンわ」
神戸「なぁ…」
泉州「まぁえっか」(2022年)

大阪空港の移転問題は、自治体・国のエゴに翻弄された。
結果、ヨチヨチ歩きの関西空港を守るため、神戸空港は便利な立地なのに国際線を禁じられ、海上なのに24時間運用も許されなかった。

それでも神戸空港は、全国100ほどの空港の中で利用者数は10番目に多い。
関西空港も大きく成長した今、神戸空港にも国際線の就航を認めていいのでは? との議論が起き、ついに念願かなったのだ。

僕は、開港までの経緯はなんだかなぁと思うが、できたものは有効活用しなければもったいないという立場だ。
国際線就航を機に、神戸がますます発展することを願うばかり。

神戸空港からの就航地

神戸の国内線就航地は、新千歳、青森、花巻、仙台、新潟、茨城、羽田、松本、高知、長崎、鹿児島、那覇、下地島の全国13空港。
ぜひビュンとひとっ飛び、神戸に遊びに来ていただけたら。

神戸空港アクセスマップ(©関西エアポート神戸)

(2022/9/20記)

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へんいち
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