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#4 今、我慢しているあなたへ3つのメッセージ・人生を語るフランス語

stand.fmでご紹介した言葉です。
https://stand.fm/channels/5fafb858c646546590cea001

Youtbeでもお聞きいただけます。


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Plus tard, c’est trop tard. Notre vie, c’est maintenant.
後で、は遅すぎます。私たちの人生は今だから

Non, on n’a pas à tout supporter.
La patience a une limite et la vie est faite pour être vécue, non supportée.
いいえ、すべてを耐える必要はありません。
忍耐には限界があり、人生は生きるためのもので、我慢するものではありません。

L'égoïsme, ce n’est pas vivre comme on veut, mais exiger que les autres vivent comme on le souhaite nous.
エゴイズムは、自分が望む通り生きることではありません。
他人に、自分の望むどおりに生きることを押し付けることです

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我慢していること、待っていること、耐えていること
今、いくつあるでしょうか。

もう少ししたらね、いつかね。
我慢してがんばるべきよね
これって、私のわがままなのでは。

無意識のうちに、自分に強いている我慢。
それは、既成概念であったり、両親に小さいころから言われてきたことであったり、周り人の意見の影響であることも多々あります。

純粋に自分の心が望んでいるものは何なのか
自分の心を見ること、聞くこと、
周りの騒音に影響されないこと、
そして動くこと

簡単ではありませんが、大切なことだと思います。

ずっと以前の話になりますが、社会人になってからフランス語を始め、その後仕事をやめて1年間の語学留学を決めるのに、決めてからもずっと葛藤がありました。途中でやっぱりあきらめて仕事をそのまま続けようかと思ったこともありました。

当時は、今ほど転職が一般的ではなかったこともありり、反対意見が大半でした。フランス語もあまり話せないのに、条件の良い仕事を辞めて、1年間留学して何になるの、帰ってきたら、仕事はどうするの、が周りの意見でしたし、私、もっともだと思っていました。

そんな私に、やはり行こうと決意させてくれたのは、ある年上の方の言葉でした。
「長い人生、キャリアとか、何かのためではなく、純粋に自分のためだけに過ごす1年間ががあってもいいのではないですか」
と言われたのです。

最終的に、フランスでの1年間は、人生の転機となり、フランス関連で仕事をする方向に大きく舵を切ることになりました。
1年間の滞在は、楽しいことだけではなく、大変だったこともありました。
また、帰国後フランス語で仕事をできるようになるには、時間がかかりました。
今振り返ってみると、自分の好きなことだと、そして自分で決めたことだと、大変なことがあっても、決断を後悔をすることもなく、純粋に前を進み続けられたと思います。

ご紹介した最初の言葉は、詩人、ジャック・プレヴェール、3つ目は作家、オスカー・ワイルドの言葉です。

ジャック・プレヴェールは、シンプルな言葉で、深いメッセージを届けてくれて、好きな詩人の一人です。

彼の詩のひとつ、Déjeuner du matin を下記にご紹介させていただきますね。

朝食のシーンの描写から、心が離れてしまった男性とそれを見つめる女性が浮かび上がってきます。
フランス語を始めて間もない頃に、辞書を使わずに読むことができた初めての詩です。
当時は、文法は過去形ぐらいまで学んでいたでしょうか。
外国人の初心者レベルにも理解できるほど、シンプルな表現と言葉で、心をうつ詩を書くこのプレヴェールという人は、なんて素敵なのだろうと感動した思い出があります。

Déjeuner du matin 

Il a mis le café
Dans la tasse
Il a mis le lait
Dans la tasse de café
Il a mis le sucre
Dans le café au lait
Avec la petite cuiller
Il a tourné
Il a bu le café au lait
Et il a reposé la tasse
Sans me parler
Il a allumé
Une cigarette
Il a fait des ronds
Avec la fumée
Il a mis les cendres
Dans le cendrier
Sans me parler
Sans me regarder
Il s’est levé
Il a mis
Son chapeau sur sa tête
Il a mis
Son manteau de pluie
Parce qu’il pleuvait
Et il est parti
Sous la pluie
Sans une parole
Sans me regarder
Et moi j’ai pris
Ma tête dans ma main
Et j’ai pleuré.

Jacques PRÉVERT (Paroles 1945)

朝食

彼はコーヒーをいれた
カップに
彼はミルクをいれた
コーヒーのカップに
彼はかきまぜた
彼はカフェオレを飲んだ
そしてカップを置いた
何も言わずに
彼は火をつけた
たばこに
彼は輪を作った
たばこの煙で
彼は灰をおとした
灰皿の中に
何も言わずに
私を見ないで
彼は立ち上がった
彼はかぶった
頭の上に帽子を
彼は身にまとった
レインコートを
雨が降っていたから
そして彼は家を出た
雨の中を
一言も言わずに
私を見ないで
そして私は頭をかかえた
そして泣いた。



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