見出し画像

音楽ここだけのお話 第二話 「私」の価値判断基準は、本当に私のうちにある?

さて、私の音楽の旅はまだまだ続いているのだけれど、
学びが地平線の彼方まで広がっていて、
そしてあちこちで小さな実が成り始めてて、
なかなかまとまったものにならないんだけど、
その広がりがどこまでも行けそうでドキドキしつつワクワクする日々です。

学ぶ時大体一度聞いたり読んだだけでは
一割くらいしか残らないのが普通なのだけど、
それを繰り返すことで少しずつ身に付いていくのは
ピアノのだけじゃなくどんな楽器を学んでいる人でも
どんな専門の人でも感じてると思う。

そこに大きな助けになるのはそれをディベート出来る場があること、
そしてそれを教える場があること。

politically correctが非常に重要視される移民の国カナダであっても、
自分の意見をきちんと持ってそれを「プレゼンテーション」できる能力は
とても重要視されます。

違う意見がぶつかり合う時それを個人的な攻撃と受け取らないこと
そして違う意見を言う時の姿勢と言い回し、
(これがまた私には難しかったりもするんだけどね)

これさえ体感できればディベートは最高のbrain stormingになると思う。

話がちょっと脱線したけれど
これが学ぶと言う事ね。


今私が学んでいるのはアレクサンダー・テクニーク(以後AT)の資格も持っているピアニストの方からなので、
ATの教えも沢山入っていて、
自分と向き合いながら自分の体と心の接点に知らず知らずのうちに積み重なった澱のようなものを
薄皮を剥がす様に一枚一枚優しく丁寧に取り除いている最中です。

自分と向き合うと言う事は演奏する人なら、
あるいは何かを創り出していく人なら、
体験することがよくあると思うけれど、
そこに無意識のうちに加算されている外からの影響力って

実は強大で

それは重石みたいにどこかにどっかり潜んでいて
なんとなく感じていても向き合うのはなかなか勇気のいる事

それを取り除くのは覚悟のいる行動で

私は長い間その周りをぐるっと回ってみたり

よこらしょと乗っかってみたり

えいや!と押してみたり

してたと思う。

誰かの助けが必要だったって事ね。

やっと第一歩を踏み出して
そして直ぐに分かったのは

その助け、「教え」は厳しくある必要は全くないと言う事。

これは多分子育てにも通じると思うのだけど、
よく「厳しく躾ける」とか言うけれど、
日本の外に住んで違う文化の中で生活して
いろいろなバックグラウンドの人達の人生を見ていると、
きちんとしていても全く厳しくなく育つ子供って沢山いてね、
みんなちゃんと素敵な若者に成長したのをみてると

一番大事なことって多分厳しさじゃないんだって
体感できるのね。

それはきっと他のことにも共通すると思う。


学び始めて私が最初に目指した

「出来ない事ができる様になる」
姿勢はすぐに

「知らなかった事を吸収していく」

に変わっていった。

それでもそれを実践するのはなかなかに大変で、
ヒントをもらい励ましてもらいながら

ゆっくり亀のペースで一歩一歩。

最近ねようやく
「分かった事」と「実行する事」の
時間差が縮まって来たと思う。

それは何かっていうと
判断を自分ベースに持っていく事。

これ、聞いたらすぐにできそうだけど、
実はすごく難しいってはっきりしたのね。

「どうでしたか?」
「どう思いますか?」

って日常生活で割とよく使う言い回しだと思うけど、
これをレッスンで言われたことって

あまりなかった

教える立場であっても
教えを乞う立場であっても。

よく考えるとね、そう言われたこともあったけれど
それが当たり前なことだとは
あまり考えてなかった。

教える方なら、
何か感想言わなきゃいけない気がするし、

教えを乞うている立場なら尚のこと
何かの意見をもらうことが

当たり前だと思ってた。

だからどう思うか聞かれた時のと惑いったら!

でね、どうなるかといえば

何か言わなきゃと考え始めると、
出てくるのは自分の出来なかったことばかり

何かできたところ、良かったところは?
と聞かれてさらにパニクって、

フリーズ!

大分かかったんだけどね、
何故こうなるかって臓腑に落ちるまで。

自分のしたことの判断基準を

外に求めている

自分のできなかったことばかりに

焦点が当たっている

こと。

この二つって表裏一体の関係。

判断基準を外に設定していると言うことは、

できてもできなくても、
それを誰かに言ってもらわないと

安心できない!ってこと

これ重症

でもね現代社会で生きてる私たちの大半が
多分そう。

このロックを外すのは
かなり大変だった。

今でもまだ完全には外れてないと思う。

これが抜けたらね、
「緊張」が消えると思う。

緊張を前進のエネルギーに反転させる
個体のエネルギーも一緒になったら、

どうなるんだろう?って
興味津々。

こうやって裾野がどんどん広がっていく。
本気で充実してるよ。

It’s so thrilling!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?