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酒井駒子展と、私のなかの子供

絵本作家の酒井駒子さん初の本格的個展に行ってきました。

絵は見たことがあったのですが、詳しくは知らなくて、絵本も見たことがありませんでした。でも何か惹かれるものがあり、見に行くことに。

土日は予約したほうがいいらしく、平日なら当日券でゆっくり見られるとのこと。先日の昭和記念公園の撮影帰りに寄ろうと思ったけど日曜日だったので、平日に行くことにしました。

場所は立川の昭和記念公園の隣に位置するGREEN SPRINGSという商業施設の中にあるPLAY!MUSEUM。
カフェやレストラン、雑貨などのお店が並び、中央には植物がいっぱい植えられている素敵な一画で、そのなかにミュージアムがありました。

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チケットを買うと、紙ファイルが渡されます(これは4種類あってランダムに渡されると後で知りました)。展示会場に置かれている、言葉が書かれた紙をこの中に入れていくのだそう。
すごくしっかりした素敵な紙ファイルなので、これだけでも嬉しい。

なかに入ると木の香りがします。

額装した絵が壁にかかっている普通の展示ではなく、木製のボードにはめ込まれていたり、森のように立ち並ぶ木の幹のようなものに展示されていたり。

絵本のなかの一部分が、原画と言葉と一緒に展示されています。

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酒井さんの絵本はまったく見たことがなく、すべてが新鮮でした。
ダンボールやボール紙に描かれたものもあり、独特の風合いがあって、白い紙に描かれたものより魅力的だったりします。

絵本の言葉を読み、絵を見ているうちに、なにかツボに入って泣けてくること数回。

絵から、とても温かいなにかがこちらに流れ込んでくるようでした。

何がそんなに泣けてくるんだろうと思っていたら、あとから気づきました。
自分の中の子ども(インナーチャイルド)とリンクしたんだ。

絵本に出てくる人間の子供や、うさぎの子やぬいぐるみの感情と、自分の中にいる子どもの自分の感情が共鳴したのでした。

嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、がっかりしたこと、ホッとしたこと、、
いろいろな感情は、自分の子供のころに感じたものでした。

絵から受ける温かさは、愛とか優しさというようなものかなと感じます。
言葉にすると陳腐で、ふだん私たちが愛と思っているものは執着で、優しさというのは実は弱さや、ときに自分を受け入れてもらうための媚びだったりすることもあるけれど。

でも目の前の絵から感じるのはそういうものではなく、愛とか、優しさってなんだろうなと考えると、ありのままの受容と、肯定かもしれない、と思いました。

君がどんな子であっても、いていいよ、という、絶対的な肯定、みたいなもの。

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好きなだけ、じっくり見て、感じて、満喫してから、ミュージアムショップへ。

ポストカードはぜんぶ欲しかったけど、今日の自分の琴線に触れるものを選び、図録でもある画集はちょっといいお値段だったので今日は見送り(書店で販売になってるそう)、雑貨も横目で見つつ、ミュージアムをあとにしました。

画集はあらためて買おう、絵本もそのうち買おう、7月頭の終了までにもう1回くらい来ようかな、と考えています。

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帰りがけに寄ったベーカリカフェ。光と緑がきれい。
自分にとって、こういう時間が栄養。


書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。サポートいただけましたなら、自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。