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2023年5月27日 ヴァンフォーレ甲府観戦雑感 大宮アルディージャ線H

皆さんこんにちは。
いつもありがとうございます。
第18節大宮アルディージャ戦がやってまいりました。
スタッフ・選手ともに縁の深い大宮さんとの一戦です。
他チームと比して少しだけ特別な感情がこもりやすいカードですが、昨年ホームで0-3で負けていることもあり、今節は特に強い感情を込めて応援していました。

浦上選手と新里選手がスタメンで、石川選手と泉澤選手がサブからというスタート。
立ち上がりは、甲府のサイドバックとセンターバックの中間に立った柴山選手を起点にした大宮さんにヒヤリとする場面を作られました。
偶発的なこぼれ球でしたが、決定的な場面でもあったので、決まっていたら全く違うゲームになっていたでしょう。
甲府はジェトゥリオかウタカに蹴りこんで、こぼれ球を片方が狙ってプレーエリアを回復します。
早い時間に先制点も運よくこの形から生まれます。
蓮川が持ち上がってからの展開で、こぼれ球のセカンドを拾ったジェトゥリオからウタカへクロスを入れ、相手ディフェンダーの死角に入った武富がウタカからの折り返しを押し込みます。
教科書のような綺麗なフィニッシュで早い時間に先制点を取り、ゲームの流れを甲府が掴みます。
前半戦は、甲府が最終ラインで人数を余らせることなく大宮さんのプレッシャーを外していたため、ビルドアップがスムーズになっていました。
また、両サイドバックが高い位置をとり全体的に甲府が押し込んでいたので、高い位置ではめてショートカウンターも後一歩で得点というところまで迫っていました。
大宮さんのボランチが最終ラインからボールを引き出すのを上手く牽制出来ていたのが良かったと思います。
浦上選手のキック一発でシュートまで持ってかれた15分の場面はヒヤリとしましたが、昨年の天皇杯の鹿島戦を思い出して懐かしくも有りました。
また、ゴール前で体を張り続けてくれた蓮川も素晴らしかったです。
前半だけで2本は枠内シュートをブロックしてくれた筈です。どちらか決まっていたら、また違った展開になったでしょう。このゲームの2つ目のターニングポイントだったように思います。

そして、後半開始から怖いプレーヤーが入ってきました。
背番号39番が大宮さんの左サイドに放たれます。
ここからがこのゲームの本番となります。
どのように守るのか。
そして大宮さんの左サイドへ、どのように返す刀を浴びせるのか。
と、思っていたら平城京の語呂合わせを『なんと見事な須貝のミドル』に変えたいほどスーペルゴラッソヒデヒーロが決まります。
スローインからの流れで上げたクロスがエアーポットを滑る飛行機の様にゴール前のウタカに届いたかと思えば、そこからのこぼれ球が “どうぞキャプテン ”とばかりに須貝の足元に転がりました。
イレブンの日頃の行いが良いからだと神様に感謝せずにはいられない追加点となりました。
ところが喜びもつかの間、数年前まであれほど頼もしかった飛び道具がついに我々に牙をむきます。
大宮さんは後半開始からサイドに張っている泉澤選手をあまり積極的に使って来なかったのですが、一度ボールを持てば、やはり仕事人の切れ味は流石でしたね。
アタッキングサードの高さでパスを受けると、もうゼロヒャクの姿勢に入り、電光石火のクロス一振りから失点。脱帽です。
特にパスを受ける前の動きが見事でした。
一瞬裏を狙う動きを入れて関口を離し、寄せて潰されない距離を稼いでからパスを受けました。こうなるともうゼロヒャクの舞台が整ってしまいます。
恐らく、リーグ内で最もゼロヒャクの特性を知る選手の一人である関口を、風の様に置き去りにしていきました。
本当に分かっていても止められないんですね、アレ。すごすぎです。
ゴールを決められてから、ガックリと膝をついたまま立ち上がれなかった関口の背中がとても可哀そうに見えました。
きっと自信と覚悟の両方があったんでしょう。
しかし、やられてしまったものは仕方がありません。
打ち砕かれた悔しさをバネにして、もっともっと成長していく関口を楽しみにしたいと思います。
そして、甲府にとってもこのゴールが持つ意味は単なる1失点に留まりませんでした。
余りに簡単に形を作られスピーディーに仕留められてしまったので、気を抜けば10秒後には2失点目を喫するのではないか、という恐怖心が生まれているように見えました。
甲府はすぐに荒木を投入し、荒木の運動量を頼りに関口との2枚で泉澤選手の封殺に努めます。
しかし、サイドハーフとサイドバックの2枚で当たるので、ライン間をコンパクトにしてブロックを組む形になりやすく、全体が深く重くセットされやすくなってしまいました。ここで大宮さんに押し込まれ、失点スレスレの攻防が続く時間帯となります。
ここの時間帯は本当に苦しく、2失点目がもう目の前まで見えており、非常に重苦しく響くボディーブローのような1失点目になりました。
そんな苦しい状況を打開するにはどうすればよいのか、、、、。

そうです。
スーパーウタカです。

1人カウンターを2度炸裂して、ゲームの雰囲気を一気にお祭りに塗り替えてくれました。
ゴールに迫るドリブルスピードがヤバかったですね。
もう本当に頼もしいことこの上ない。
年間20ゴール期待しちゃいましょう。

完全に甲府の流れとなった終盤戦には、三平のスーペルゴラッソミツヒーラまで飛び出す大盤振る舞いで、最高の週末を過ごさせていただきました。
あのシュートは本当に凄いですよね。
ディフェンスがシュートブロックに入っていて、巻いて落とす程遠く離れていない距離からサイドネットにタイミング外して逆足コンカ決められたら、そりゃお手上げです。守りようがないです。個人的にはJ2月間ベストゴールです。おめでとう!
次節以降の対戦相手は、相当三平が怖くなっているはずなので、そうなると今度はサイドの選手が空いてきます。ジェトゥリオや長谷川や武富が面白いことになりそうで楽しみですね!
本当に今週は最高の週末でした。
ヴァンフォーレ甲府の皆さん、ありがとうございました。

次節も厳しい戦いになるでしょうが、きっと勝ちましょう。
球際での攻防がキーポイントになる気がします。
今の甲府には、最後に体を張って守ってくれる選手が何人もいます。
どちらに勝敗が転ぶか途中まで全く分からなかった今節を、圧勝まで持って行けたのは間違いなくそうした選手たちの球際のファイトと、最後のもうひと走りがあったからだと思います。
この強みは、どんなゲームでも裏切りません。
次節もきっと勝利を手繰り寄せる鍵になると思います。

頑張れ!

甲府!!


最後まで読んでいただきありがとうございました。



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