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英語専科兼、町の英語を推進するポジション。最近の興味は思考力を高める言語活動です。評価にも力を入れ、日々の授業改善に奮闘中です。最近は学会でも発表し、全国の先生からの実践や理論的な意見も取り入れるよう努力しています。英検1級、TOEIC900とりたい。

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ルーブリックを活用した実践

 今日は自分のルーブリックを使った実践を紹介させていただきます。もしなにかご助言・ご指摘がありましたらコメントをお願いします。来年度からの使用に向けてじっくり準備を進めてきたので、最新版はこちらの写真とは違う感じですが、今年度のスタートじはこのような感じでした。今見ると、突っ込みどころが満載です。反省。。。  まず、自分はルーブリックをただの評価基準としてではなく、児童がゴールとして利用することと、指導者が単元のイメージを明確にすることを目的に使っています。これが大前提とし

    • テキストマイニング

       テキストマイニングをご存じでしょうか。文章の中で繰り返して使われる単語を見つける分析手法です。繰り返し使われるということは、それだけ文章内において重要となる言葉、つまりキーワードになると思われます。例えば、先日出された「『令和の日本型学校教育』の 構築を目指して 中間まとめ 【 概要 】~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~」をテキストマイニングを使って分析してみます。 この図は出現頻度順に並べたものです。指導や教育などの言葉が繰り返さ

      • 教師と児童の共同によるルーブリック作成の意味ー第4学年児童のイメージマップ分析からー

         三宅貴久子・久保田賢一・黒上晴夫・岸磨貴子(2017).「教師と児童の共同によるルーブリック作成の意味-第4 学年児童のイメージマップ分析から-」『日本教育工学会論文誌』41 巻Supple.号,221-224  この論文ではルーブリックを活用した研究の中でも、児童とルーブリックを共同で作るという点において非常に興味深い研究です。以前紹介したルーブリックの記事では、パフォーマンステストについて触れたと思います。一般的には、パフォーマンテストで使われる例が多いです。また、テ

        • 防災教育とカリキュラム・マネジメント

           昨晩の東北での地震を受けて、防災教育について朝から考えています。もし地震が日中起きたらどうしようかと。学校が開いてるときに起きる可能性は高くないかもしれませんが、もし起きた時を考えると怖くなります。また、起きた後にどうするかとか、大人がいないときに起きたらとか、考え出すときりがありません。昨年末にもそんなことを考え、今年度から学校として防災教育について力を入れてみました。5年生を例にしてみます。  まず、カリキュラム・マネジメントの視点に立ち、防災教育として関連させられる

        ルーブリックを活用した実践

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          主体的に学習に取り組む態度の評価は工夫の数で見取る?

           外国語の評価方法の一つに、ルーブリックを用いた評価を取り入れる方が多いと思います。初めはルーブリックをテスト時に活用することで、評価者同士でのばらつきがなくなるなどの効果を狙っていたと思います。しかし、最近では学びに向かう力・人間性の資質・能力を伸ばすことを目的として、さらに注目が集まっているように思います。今日はルーブリックの評価基準のうち、主体的に取り組む態度について考えてみたいと思います。  ルーブリックの代表的な使われ方としてこのようなものがあります。 こういう

          主体的に学習に取り組む態度の評価は工夫の数で見取る?

          ルーブリックの提示による評価基準・評価目的の教示が学習者に及ぼす影響ーテスト観・動機づけ・学習方略に着目してー

           鈴木雅之(2011).「ルーブリックの提示による評価基準・評価目的の教示が学習者に及ぼす影響ーテスト観・動機づけ・学習方略に着目してー」『教育心理学研究』59 巻2号,131-143 「学びに向かう力・人間性」という資質・能力の育成が求められるようになり、今まで以上に児童の動機づけや児童が主体的に学習に取り組むように指導する流れが強まっています。これはとても好ましい流れではないかと考えています。  さて、この論文において、著者の鈴木先生はインフォームド・アセスメントの重

          ルーブリックの提示による評価基準・評価目的の教示が学習者に及ぼす影響ーテスト観・動機づけ・学習方略に着目してー

          文部科学省から外国語の振り返り教材が出ていたんですね。 教育委員会に送ってるって言ってたけど、うちの町では学校にそんな話は来てないです。 どうなっているんだろう。 https://youtu.be/ynBEzYTGBQE

          文部科学省から外国語の振り返り教材が出ていたんですね。 教育委員会に送ってるって言ってたけど、うちの町では学校にそんな話は来てないです。 どうなっているんだろう。 https://youtu.be/ynBEzYTGBQE

          学習指導要領の目標から考えるTOEICの解き方

           この記事では、TOEICの問題を解きながら感じたこと、やり方を工夫したら飛躍的に正答数が上がった自分の経験などを基に考えを整理したいと思います。  まず、TOEICの正式名称をご存じでしょうか。Test of English for International Communication の省略になります。英検はというと、実用英語技能検定試験ですね。TOEICにはコミュニケーションという言葉が入っていますが、最近まではTOIECのどこがコミュニケーションなのかと思っていま

          学習指導要領の目標から考えるTOEICの解き方

          発達を導く「介入」に関する一考察    ダイナミック・アセスメント研究における議論を手掛かりに

          平田知美(2015). 「発達を導く「介入」に関する一考察 ダイナミック・アセスメント研究における議論を手掛かりに」『 和歌山大学教育学部紀要. 教育科学』61巻,59-67.  評価にはいろいろな考えがあるが、この論文ではダイナミック・アセスメントという評価方法を算数の授業に取り入れた実践について報告している。まず、ダイナミック・アセスメントとは何か触れておきます。ダイナミック・アセスメントは日本語にすると動的評価という訳語を付けられることが多いです。動的というので、評価

          発達を導く「介入」に関する一考察    ダイナミック・アセスメント研究における議論を手掛かりに

          発達の最近接領域

           大学の講義等で聞いた覚えはないでしょうか。ヴィゴッキーが提唱した考えです。インターネットで画像検索などをすれば、簡単に図などを見つけることができます。簡単に言いますと、①「一人で簡単にできるようなレベル」、②「一人ではできないが、誰かと協同でならうまくできるレベル」、③「どうやってもできないレベル」があり、発達の最近接領域は②にあたるものです。  これを教育に当てはめて考えてみると、授業で課題を提示する場面において、この②に該当するような課題を提示するといいのではというこ

          発達の最近接領域

          TOEICの参考書の良しあし

           3月のTOEICの抽選に当たり、準備をしてきたTOEICを受けられることになりました。テストを受けることに喜ぶというのも、何か不思議な感じがします。今回は自分の実力を試すという意味でも、非常に楽しみにしています。結果は後日あげさせていただきます。  TOEICについて色々考えていました。テストの目的や自分がこれまでどう勉強してきたかなど、話せばきりがありません。簡単に言えば、今までは単語を覚えて、ドリルを買って練習するスタイルでした。実力を試すというよりは、資格として取っ

          TOEICの参考書の良しあし

          初等教育資料2021-2月

           小学校の外国語と外国語活動のについての研修ガイドブックが公開されて数年がたちますが、小学校外国語科においては言語活動についてしっかりと考えが深まってきているように感じます。少なくとも、自分の周りではそのように感じます。研修ガイドブックには知識・技能の定着を目指した「練習」と思考力・判断力・表現力が活用されながら知識・技能が活用される「言語活動」とが明確に区別されています。2月号ではその確認について触れられています。  また、教育課程研究指定校の実践例が取り上げられています

          初等教育資料2021-2月

          何に着目すれば良いのだろうかー英語授業改善の具体的な視点を探る

          竹内理(2020). 「何に着目すれば良いのだろうかー英語授業改善の具体的な視点を探る」『英語授業学の最前線』, 73-91  来年度から中学校においても新学習指導要領が実施されるが、新学習指導要領実施に向けて、どのように英語の授業改善を進めていくかという示唆を与えてくれる。小学校で英語に関心を持っている人たちの中には、来年度の中学1年生は文字の学習の時間が減っているとか、教科書によっては1つ目の単元に入る前のLesson0のような単元が登場し、小学校の復習からスタートする

          何に着目すれば良いのだろうかー英語授業改善の具体的な視点を探る

          「二人称的アプローチ」による英語授業研究の試み

          吉田達弘(2020). 「『二人称的アプローチ』による英語授業研究の試み」『英語授業学の最前線』, 49-71.  この本に紹介されている「二人称的アプローチ」(吉田達弘先生)の考えは示唆に富んでいます。主観的でも客観的でもない2人称としての評価者について考えています。例を挙げながらまとめてみます。   皆さんも評価を行う際に色々な葛藤があると思います。英語で言いたいことをたくさん抱えている児童を目の前にして、指導者が考える正しい表現(一人称的)を教えるのか、教科書に書か

          「二人称的アプローチ」による英語授業研究の試み