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  • 60〜70年代ドラム缶の家をめぐる青春群像

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「非モテ」からはじめる男性学 を読んで

これは西井開さんの『「非モテ」からはじめる男性学』を読んで、感じた個人的な記憶を含めた感想です。客観的な書評ではないことを、あらかじめお伝えしておきます。 「非モテ」からはじめる男性学(西井開/集英社新書) 1995~1996年の頃の自分と、とあるグループの関係 前置き通りですが、唐突な自分語りを始めます。私は1995年~19996年の頃、20代の半ばで、あるグループに所属して表現活動をしていました(あいまいな表現にすることをお許しください)。そのグループのリーダーは、「

    • 藪の中で「藪の中」を3回観た。2018橋の下世界音楽祭

      2018年6月1日~3日まで、三河国豊田市では橋の下世界音楽祭でした。 矢作川の川原に自生してた自然の竹数百本と木材、あと太陽光発電だけで、3日間だけの町が今年も幻出しました(只今絶賛撤収中)。 今年は土日の2日間足を運んだんですが、なんでこんなに観たんだろう?というのが、ハラプロジェクトによる演劇、『藪の中』(芥川龍之介作、原智彦構成・演出)でした。4回の公演のうち、3回観ました(タートルアイランドのライブより優先したくらい)。 会場の外れ、藪の中で「藪の中」。太陽の

      • 遭難者は、自分が道をロストしたと気づけるのか?『劣化する支援6@名古屋』

        2018年5月25日は、名古屋にて一般社団法人officeドーナツトークの田中俊英さん、日本福祉大学の野尻紀恵さん、半田市社会福祉協議会の前山憲一さんをパネラーに迎えて、『劣化する支援6@名古屋』が開催されました。 ざっと1時間のパネラー報告と、1時間のディスカッションを終えて、「あ、これごくごく普通に書いちゃった方がいいかも」と感じたので、ここに書いてみます。 これを書いている自分について自分自身の立ち位置は、障害福祉系の行政書士ということで、いわゆる「中間支援」の人で

        • 「NO LIMIT 東京自治区」 世界マヌケ社区サミット(2016/09/15)まとめの再掲

          Facebookの投稿だけにアップしていた文章だったので、こっちにも転載しておきます。2016/9/15に東アジア各地で社区(インフォーマルな自治区みたいなもの)をやっている若者(?)たちの、自分たちの発表会の模様をまとめたものです。 当日イベントのWEBページはこちらから、http://nolimit.tokyonantoka.xyz/syaku/ 全体はこちらからどうぞ。http://nolimit.tokyonantoka.xyz/ 今年もアジアの「どこか」でやるよ

        「非モテ」からはじめる男性学 を読んで

        • 藪の中で「藪の中」を3回観た。2018橋の下世界音楽祭

        • 遭難者は、自分が道をロストしたと気づけるのか?『劣化する支援6@名古屋』

        • 「NO LIMIT 東京自治区」 世界マヌケ社区サミット(2016/09/15)まとめの再掲

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        • 60〜70年代ドラム缶の家をめぐる青春群像
          3本

        記事

          軽やかに貰うことの素敵さ。第1回0円ショップ@パルル 主観レポ

          5/19(土)名古屋、新栄のパルルで0円ショップがありました。自分は打ち合わせにも参加させてもらい、当日出品者でもありました。 0円のお店の不思議さ0円ショップというのは、話も聞いていたし、『0円で生きる』(鶴見済著)も読んでいたのですが、実際にお店がはじまってみると、意外とどうして分からないことが多かった。 売れた(?)商品を入れる袋って出店者側が準備するの? 手渡したときは、やっぱ「ありがとうございました」って言うの? そんな、非0円ショップではあたり前とされる”

          軽やかに貰うことの素敵さ。第1回0円ショップ@パルル 主観レポ

          道具として使いやすく

          仕事柄としては、「人の道具」になることが重要なんですけど、自分が道具としてイマイチ使い勝手が良くないと思っています。 何だか主張が多いんですね。 そういうのはもう少しなんとかしたいなぁと思います。 以上、単なる気分の発言でした。

          道具として使いやすく

          70年代末ヨーヨーチャンピオンたちは、赤い服着た消費の宣教師だったのかな?

          昨夜、10歳上の姉、20歳上の叔母と飲んでいました。 姉いわく、 「昔は遊びにお金がかからなかった。私が少3(10歳)のときに、”仮面ライダースナック”(画像)が販売されるようになって、子どもたちがカードほしさに買って、お菓子は食べなくてもいいってなった。そこから子どもの世界に消費が入り込んだ」 とのこと。 自分は、姉が10歳のときに生まれているので、いわば消費社会の申し子(?)なのだそうです。 「え、でもさ、駄菓子屋のお菓子はお金で買ってたよね?」 と質問すると、 「

          70年代末ヨーヨーチャンピオンたちは、赤い服着た消費の宣教師だったのかな?

          0円ベクトル社会とフィンテックと、京都行ってきます

          社会的な基盤の整備よりも先にスマートフォンが発達してしまったアフリカなどの社会では、闇市とフィンテックが合体した超面白い状態になっています。 21世紀に入ってからのインフォーマルセクター*の研究は、今まで自分たちがそう思っていた「信用のあり方」自体が実は特殊で、どうやら社会によって、もっと適当で雑な信用のあり方があっていいんだぞ、ということを指し示しています。 *インフォーマルセクター:行政の指導の下で行われておらず、国家の統計や記録に含まれていないような経済活動 もしか

          0円ベクトル社会とフィンテックと、京都行ってきます

          #218表 岡田斗司夫ゼミ「シャーデンフロイデの謎」と「サイコパスのすすめ!」書き起こし①

          2018年2月18日のニコニコ生放送岡田斗司夫ゼミが、あまりに面白かったので、音声入力の実験も兼ねて、書き起こしをしました。GoogleドキュメントとSoundFlowerを使った音声入力です。 ただし、今回はあまり調整が良くなかったみたいで(声質の相性は重要!)、ほとんどが手入力になっています。では、ここから書き起こしです。本題に関係ない話題は削除、冗長になっている部分は、編集を入れています。また、見出しは当方で付け加えています。 ーーーーーー書き起こしここからーーーー

          #218表 岡田斗司夫ゼミ「シャーデンフロイデの謎」と「サイコパスのすすめ!」書き起こし①

          届いたがそれは1973年のやつだ!

          実家から箱が届いた。 川合健二マニュアル、うんこれが羅針盤になるはず。 さて、つぎは1966年のアサヒグラフを、とのオーダーだったけど……。 いつのかわからない。 どうもおかしい。本文に「ヒッピー」という言葉も出てくるし。 1966年であればまだヒッピーという言葉はたぶんアメリカでも一般的でないはず。だって、モントレー・ポップ・フェスティバルよりも前なんだもの。 発行年を見ると1973年になっている。 違うじゃん、1973年は、もう1966年の川合邸に影響受けた連中

          届いたがそれは1973年のやつだ!

          アサヒグラフも実家にあった

          実家に電話して、「川合健二マニュアル」を送ってもらうことに。ためしに、「1966年の川合さんちが載ったアサヒグラフある?」と聞いたら、あるとのこと。 やったね。これで「日本の古本屋」で漁る必要がなくなった。 到着までしばらく待とう。

          アサヒグラフも実家にあった

          ドラム缶の家をめぐる若者たち

          愛知県三河地方。 ここには60年代から70年代にかけて、そして今もひっそりと、ドラム缶つまりコルゲートパイプを外壁として、使った建築群が残っている。 この連載は、それら建築群を作った人たちがどんな人たちで、なぜ愛知県の三河、特に東三河地方であったのか。 そこにはどんな共通認識があり、青春群像があったのかを、時間をかけてでもいいから追ってみたいと、僕は考えた。 僕自身は、それらドラム缶の家群のひとつを手掛けた、群像の中のひとりの登場人物の息子であり、それ以上でもそれ以下でも

          ドラム缶の家をめぐる若者たち

          当事者不在かつ、いろいろ捻じ曲げてるかもしれない思考ですが書いちゃいまいした

          「新しい骨董」というアートというか、経済ぶっこわし運動(米騒動100週年ですね)なのか、新しい経済活動なのか、そういうものありまして。 セルフビルドの家の欠片、川で拾った錆びきった何だかわかんない工具(これは買って持ってる)、破れた納豆パックを金継ぎしたものやら、浜辺で拾ったカップラーメンの容器の欠片(これがまた陶片のように見えるんだ)を、ネットで売る。直売もする、という活動です。 そうそう、2018/01/07に、名古屋は新栄でやるイベントでも、新しい骨董の直売会とトー

          当事者不在かつ、いろいろ捻じ曲げてるかもしれない思考ですが書いちゃいまいした

          今さらだけど居場所について

          いわゆる「若者のための居場所」というものの運営を手伝っています。うーん、まー管理人みたいなもんですね。 「若者」も「居場所」も手垢が付きすぎてて、もう何だか口に出すのもめんどくさい言葉ではありますが、この言葉を使わないと通じない世界があるもんだから、仕方ない。 まぁ、かれこれ2年以上、そういうことに携わってます。 「居場所」って、自然にあればそれにこしたことはない。つまり、カードゲーム屋の対戦コーナーや、アングラ系古本屋、コスプレ系のギャラリー、ハンドメイド系の集まりな

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