0円ベクトル社会とフィンテックと、京都行ってきます

社会的な基盤の整備よりも先にスマートフォンが発達してしまったアフリカなどの社会では、闇市とフィンテックが合体した超面白い状態になっています。

21世紀に入ってからのインフォーマルセクター*の研究は、今まで自分たちがそう思っていた「信用のあり方」自体が実は特殊で、どうやら社会によって、もっと適当で雑な信用のあり方があっていいんだぞ、ということを指し示しています。
*インフォーマルセクター:行政の指導の下で行われておらず、国家の統計や記録に含まれていないような経済活動

もしかしたら、僕たちの考えている信用のレベルの高さ、ハイコンテキストっぷりは、民度の高い日本人という「食べやすい寓話」に基いているわけではなくって、排他的ムラ社会の風習が妙に洗練されちまっただけということだってあるわけです(いや、たぶんそうなんじゃないかな?)。

そして、そういう世界の雑な信用のあり方は、発展途上の異国でのロマンだったり、深夜特急的なノスタルジーでもなくって、何周かわかんないくらい回ってたぶん最先端に来てる感じです。

まあまあ社会基盤が整備されたあとにスマートフォンが普及してしまった日本では、ガンガン朽ちていく一方の社会基盤を補完するためのフィンテックが重要になってくるはずです。
「弱者(=オレら=99%(懐かしい))のフィンテック」というか、そういう感じです。

でも、やっぱり弱者のフィンテック戦略を実行するにも、生活の基本コストが低いってのは絶対条件なので、

フィンテック × お金があまりかからない生活

という両輪が大事だなってことになります。
完全0円というのは無理にしても、ベクトルとしては0円方向に向いた感じ。
人口と経済と社会保障が縮小していくなかでは、個人個人の経済生活をこうやって補完していく取り組みが必要。
しかも、それも超面白くてという形で。

何を書いているかっていうと、金曜の京大人類学研究会で、アフリカの現在進行系のインフォーマルセクター研究者小川さやかさんに会いに行けるのが嬉しくって仕方ないという話と、0円をキーワードにしたことで近々告知しますって話でした。

https://www.facebook.com/kyojinken/photos/a.322495761218029.1073741824.147829222018018/1234641593336770/?type=3&theater

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