オレには関係ないから。|veganへの質問シリーズ12
veganについて様々な方とお話をするなかで、最近よく聞くのはこのフレーズです。
「オレには関係ないから。」
結論から言ってしまうと、すごく関係があるです。
どのような点が関係しているのか、たくさんありますが、今回は2つに絞って自分の考えを書いてみようと思います。
①無関心は差別の根元
社会的な問題とされ、様々な対策が講じられている「人種差別」「女性蔑視」「性差別」を代表する諸問題。今でこそ社会的にも問題視されるようになりましたが、当時は「差別をするのが当たり前」という世の中の雰囲気がありました。
私自身その当時を生きていたわけではないので、映画やドキュメンタリーで見るような激しい差別などを自分の目で見ることはできていません。しかし、今なお根強く残るこれら差別問題の名残に、当時の激しさを窺い知ることは容易にできます。
人種差別問題に生涯をかけて取り組んだマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師はこのような言葉を残しています。
"The ultimate tragedy is not the oppression and cruelty by the bad people
but the silence over that by the good people"
(最大の悲劇は、悪人の暴力ではなく、善人の沈黙である。)
無関心でいること、沈黙をすることは、今行われていることを容認することにつながります。無関心な人が増えれば増えるほど、差別の被害者は社会的マイノリティになり、ますます彼らの声は届きにくくなります。
畜産に関することで言うと、人間の味覚のためだけに、毎日、約30億ものどうぶつの命が奪われています。これは、これまで人類が行ってきた戦争で亡くなった死者数を、わずか3日で上回る数の命です。
「どうぶつが好き」と言いながらお肉を食べることは、左手で犬や猫を撫でながら、右手でどうぶつを殺していることと同じです。お金を払い、自分ではない誰かにやってもらっているだけ。
その事実がありながらも「オレには関係ない」と言うことは、自身が生きている社会の中で行われている差別に、積極的に加担していることと同義だと思うんです。
②未来の子どもたちへの負債
人類はこの100年で人口を急激に増やし、2020年には76億を数えました。このままのペースで増加が増えれば、2050年には100億を超えるとの予測が国連から出されています。
この膨大な人口の食欲を満たすため、家畜とされるどうぶつたちが大量に飼育されています。そして、世界で生産される農作物の約80%は、貧困に苦しむ地域の子どもではなく、裕福な国の人間が食べる家畜を育てるために使用されています。
以前の記事で書いた「COWSPIRACY」では、畜産業における地球温暖化問題を取り上げました。作中では、お肉を食べ続けることが地球温暖化をサポートしていることに繋がっている、その原因が専門家の意見も交えて分かりやすく説明されています。
既に気候変動は身近なもになっています。暴風や豪雨によって命を落とした方が国内でも大勢出てしまい、天災という言葉で済まされない事態になっています。「オレには関係ない」と無関心でいることによって、自分自身が被害を受けるかもしれない天災の発生を促進させ、さらには未来の子どもたちが生きる地球を、より一層住みにくいものにしていることになります。
最後に
無関心でいることはラクです。自分の世界だけを生き、自分の世界だけに集中していればいいので。
ただ、「相手の立場に立って考えられない」こと自体が、すでに差別の始まりだと思えて仕方ないんです。人種問題も、女性蔑視も、性差別問題も、「当事者じゃないから関係ない」で済ませることは大きな危険を孕み、差別に加担する雰囲気を社会に生み出すこと繋がると思うんです。
みなさんはどう思いますか?
vegielab🌱
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