wawabubu

私は男でも女でもない第三の性です。部屋から出られないのでずっとここにいます。本と科学だけが友達です。30年以上前に高分子化学を専攻しました。大阪生まれの京都住まいです。http://vcrmnfeconi-wawabubu.blog.jp/もどうぞ。

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    マガジン

    • 同じ穴のむじな

      大学に入学し、アパートに下宿したが、「おんな」に翻弄される毎日。

    • アンコ椿は恋の花

      戦後間もない伊豆大島での淡い初恋

    • 古傷

      私はひどい男です。懺悔のつもりで綴りました。

    • 土台人(トデイン)

      北朝鮮工作員と日本の土台人(とでいん)の暗躍に横山尚子が巻き込まれそうになるサスペンス

    最近の記事

    性別を考える

    『性と進化の秘密』(団まりな、角川ソフィア文庫)を読んで、いろいろ考えさせられた。 昨日からずっとそのことを考えていたといってもいいくらいだ。 朝起きた時に、何か夢を見ていたようなのだが、性別が「上位概念」として、その「下位概念」は何かを夢の中の私は追及していたようだ。 夢の残滓をつなぎ合わせると、以下のようになるだろうか? 35億年ほど昔の原始地球の渚(なぎさ)で生物らしきものが、無機物から生まれた…それは偶然の賜物だったのかもしれない。 原核生物とこんにち呼ばれる、

      • おもかる石

        新会社の取締役になって得意先のあいさつ回りの帰り、伏見区を散策してると、伏見稲荷大社にたどりついた。今後の商売繁盛をお願いすることにするか… ここの境内には「千本鳥居」と「おもかる石」なるものがある。 有名な千本鳥居を抜けていけば、「命婦谷(みょうぶだに)」というお社がある。 そこに二本の石灯籠が立ってて、子供のドタマぐらいの丸い石が各石灯籠の上に置いてある。 これが「おもかる石」や。 ※石灯籠の空輪(くうりん)という宝珠をかたどった石でどんな石灯籠にも乗っかってる。ただ乗

        • 『個人的な体験』を読んで思ったこと

          当事者には様々な思いや、耐性があるからね。 弱い人もいれば、強い人もいる。 強い人は弱い人を追い詰めてしまいがちだ。 今後の生活を考えたら、先が思いやられるのは当然で、障害を受け入れることがどんなにハードルの高いものかは当事者でないとわかりっこない。 内心でどんな悲観的な考えを抱いてもそれは思考実験のためには必要なことです。 それを当事者や、周囲も含めて出し合える場が欲しい。 命の選択だって、畜産では実施している(産業であるから仕方がない)。 ヒトがヒューマニズムによっての

          • 『個人的な体験』大江健三郎

            大江健三郎が若い頃、結婚して第一子をもうけたころに書いた申告の小説だそうだ。 大江氏の長男が脳に障害をもって生まれてきたことは広く知られている。 物語は「鳥(バード)」と周囲から呼ばれている大江氏とおぼしき人物を主人公として、三人称で語られ、バードの内心を読者が確認できるようになっている。 バードの妻が出産するというのに、彼はその現場から逃げるように街をほっつき歩いている。 子どもの父親になるという事実を受け入れられないでいるらしい。 もともと酒や女に逃げる質(たち)で、

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            異形のなおこ

            「親の因果が子に報い~」ってな呼びこみで始まる妖怪変化の見世物小屋。 なおこは「ろくろっ首」だった。 「ろくろっ首はな、どんどん首が伸びて、ついには胴体から抜けちまう。その間に胴を隠してしまうと、ろくろっ首は胴を探して狂い死にするんじゃ」 そして、 「そいつを、ほれ、抜け首と言うんじゃぁ!」 親代わりの仙助が口上を述べ、客を脅す。 その機を狙って、なおこは首を伸びるだけ伸ばして、客の頭の方に覆いかぶさる。 うひゃぁ きゃぁ 横山なおこは、東寺(とうじ、京都の真言宗の本山)

            あたしの食育

            あたしが赤ちゃんのころ、離乳食がチキンラーメンだった。 母親が食べていたそのスープに、ご飯を入れて、それをさじですくって食べさせられていたらしい。 だからか、チキンラーメンがソウルフードになってしまった。 母はあまり料理が得意ではなかったようだ。 あたしは、給食の方が母の手料理より「おいしい」と言う、親不孝者だった。 母は、笑っていたけれど。 給食で「クジラの竜田揚げ」だの、「クジラのうま煮」だのが出ると、家でもつくってくれとねだった。 それほどクジラ好き少女だった。今は

            貴子、狂い咲き

            白堊(はくあ)の校舎に子供たちの歌声が響く。 鴫原(しぎはら)南中学校は郊外の田園地区にあった。 「はい、今日はここまで。秋の合唱コンクールに出てもらうクラスは、二年生の皆さんの中から選抜します」 「えーっ」と、不満そうな声が起こる。 すると終了を知らせるチャイムがスピーカーから鳴った。 生徒たちは、てんでに立ち上がり、バタバタと音楽室から出ていく。 「小松先生!」 貴子は、呼ばれたので振り向いた。ボーイソプラノのその少年は貴子からいつも褒められていた。 「長瀬君、なぁに?」

            貴子伯母

            その年は台風も少なく、秋が深まりつつあった。 ぼくは、府立大学の三回生で農芸化学を専攻している。 授業を終えて校門を出ようとしたときスマホが震えた。母からのメールだった。 「帰りに貴子おばさんのところに寄ってあげて」とあった。 貴子(たかこ)伯母は、母の三つ違いの姉で独身だった。 中学校の音楽の先生をしているが、数年前に交通事故に遭い、左足が不自由で杖(つえ)が離せない。 だから、ぼくが今日のように買い物や、家の仕事を手伝ってあげているのだった。 伯母の家は、大学の近所にあ

            目標はベクトルの先に

            一年の計に目標を定めた人は多いだろうと思います。 目標は達成するために立てるのですが、どうもその目標に向かうことが無理そうに感じられることもあります。 はやばやと諦めるのも、体面が悪い。 自分にもウソをついているようで、お尻の座りも悪い。 ちょっと視点を変えてみましょう。 目標に向かって「→」で示すことが多いでしょう?イメージとしてもだいたいそうでしょう。 こういうのを数学では「有向線分」と言います。つまりベクトルですね。 「目標に向かう「ベクトル」だ」と、気の利いたコメ

            算数の教え方

            私は気晴らしも兼ねて、近所の「落ちこぼれさん塾」の手伝いをしています。もちろんボランティアです。 塾頭の先生夫妻と町内会の集まりで知り合いになり、算数と理科とキャッチボールと将棋を、行き場のない子供たちと楽しんでます。 フォークボールの投げ方を教えたりしてるんですが、あたしがあんまりわかってないので、どうも落ちません。小学校の時は落ちたんだけど…気のせいだったのかな? 二宮康明先生の競技用紙飛行機を組み立てて、田んぼで飛ばしっこしたのは、みんなも盛り上がったなぁ。アマゾ

            私、気づいたんです。

            先週から夫が尿路感染症で入院しています。 このコロナの時期に救急で入りました。発熱していたんですね。 放っておくと命にかかわるそうです。 抗生物質投与で様子を見るということで退院のめどがまだ立ちません。 夫が片麻痺になって、はや十一年が過ぎ、介護生活に、私も疲れて愚痴をこぼすことも増えました。 彼も、聡明な人間でしたが、このごろは簡単な言葉しか発せず会話らしい会話もできなくなっていました。 私の勤めていた会社もなくなって、収入の当てが無くなり、自分で稼ぐしかない今、ふと見

            『MORSE』ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト

            「モールス」と読みます。映画がありましたね。たしか。 ハヤカワから上下巻が出ています。 ミステリーですね。私はあまり「怖いもの」は読まない主義なんですが、題名「モールス」に惹かれて買いました。 ミステリーや推理作品をご紹介するのにネタバレはモラルに反しますので書きませんが、スプラッター風の描写もありで、なかなかえげつないです。 北欧(舞台がスウェーデンのストックホルム)だからでしょうか?寒々とした中での凄惨なシーンが印象深い。 スウェーデンって福祉が行き届いて、とっても暮ら

            『いのちの初夜』北條民雄

            川端康成が見出した、奇才の作家北條民雄は昭和十二年の師走に二十三歳の生涯を閉じた。 民雄は十代後半で「癩病(ハンセン病)」を発症し、二十歳(はたち)で「全生病院(癩患者収容施設)」に入院し、その短い三年間を執筆にいそしみ、最期は腸結核で衰弱死するのだった。 『いのちの初夜』(角川文庫)は、彼が全生病院に収容される初日の夜を詳細に記した体験記である。自分が「癩(らい)病」であるという絶望感が、ひしひしと伝わる意欲作であり、当時「不治の病」またそれ以上に差別される病として、患者

            接点 終章

            平成十七年が明け、長谷川直人から年賀状が届いた。 私は博士号取得後、大学を追われるように辞めた。 直人との婚約も私から辞退した。 理由ははっきりしている。 直人も、新しい女性と結婚し、二人の子どもの父となったらしいことが年賀はがきの家族写真でうかがえた。 早くも、彼は毛が薄くなり、二人の娘さんに挟まれて、はにかんだように笑っている。 奥様は、私のまったく知らない人で、眼鏡をかけた知的な感じの女性だった。 「もうあれから何年たつのやろ…」 私は、最初に就職した化学会社を十年勤

            接点(9)

            教授が「何度も」と宣言したように、私たちの枕元の屑籠には三つのコンドームが捨てられた。 「もう、堪忍してください」 「ぼくも、もう打ち止めだ。寝よう」 「はい」 三度目の絶頂を後に、私たちは睡魔に襲われ、前後不覚に眠りに落ちた。 翌朝、私は教授に起こされた。 なんと、私は教授に寝ながら犯されていたのである。 違和感を覚え、目を覚ますと、教授が私の上で腰を振っていたのである。 「やあ、起きたかい?」 「何やってんですかぁ」 「あまりに寝顔がかわいかったんでね」 「もう、やめて

            接点(8)

            源泉かけ流しの家族風呂など、私は初めてだった。 教授はさっさと裸になって、かけ湯をしている。 私は、その後におずおずと浴室におじゃまする。 「なおこ、いい湯だ。いっしょに入ろう」「はぁ。ちょっと待ってくださいよ」 私もかけ湯をし、大事なところを教授に背を向けて洗う。 「こうしてみると、なおこは若々しいね」 「太ってるでしょ?」 「そうかね。そんなふうには見えないな。豊かな感じがする」 「それが太ってるっていうことですってば」 先に湯船に浸かっている教授の前を、足先から入ってい