英国大学スピンアウト、VC資金不足の中で政治的支持を得る
欧州でも有数のスタートアップ、イノベーションの国であるイギリスの政治が大学発ベンチャーに力を入れようとしている、という記事です。大学からのスピンアウトの数がイギリスの政治家、政党の論点になるというところが興味深いと思いました。
英国では総選挙が目前に迫っているが、主要政党はいずれも、英国を拠点とする大学のスピンアウト企業への支援を強化している。
英国王立工学アカデミーの調査によると、1月現在、英国には1,700以上のスピンアウト企業がある。これは同国の高成長企業エコシステムの約2.5%に相当する。
しかし、PitchBookのデータによると、大学のスピンアウトを含むVC案件は今年84件しか成立しておらず、その総額は8億1520万ドル(6億7140万ポンド)である。
英国におけるスピンアウトの数はここ数年で増加しているが、米国を含む他国と比較すると、ユニコーン・レベルまで規模を拡大できたものは比較的少ない。英国には現在、VCの支援を受けた10億ドル以上のスピンアウト企業はない。創業者や投資家は、成長が見られない理由として、英国の大学が過剰な出資を行っているなどの構造的な問題を指摘している。
英国の保守党政権は3月、大学の研究を商業的成功に導くためのベストプラクティスを特定するため、詳細なレビューを依頼した。一方、野党の労働党は、スピンアウトを新興企業政策の最前線に据えている。
労働党は先月の年次大会で、大学のスピンアウトの数を増やし、これらの新興企業にさらなる資金を提供する計画を打ち出した。この計画には、これらの企業に対する学術機関の提案をまとめた大学スピンアウト・ダッシュボードの提案や、大学がより少ない株式を取得する代わりに、創業者がより低いレベルの支援を選択できるようにするオプションなどが含まれる。
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