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「コロナの影響で来店客が0人でも黒字運営を続ける飲食店の秘密〜第四章〜」

(本編シリーズ)
第1章 黒字運営のカラクリ
第2章 具体的な運用について
第3章 具体的な戦略について
第4章 今後の行方、収益構造の欠陥

※記事は第1章〜第5章に分けて投稿します。
その他の章は上記リンクをクリックして下さい。

(特に読んでほしい人)
🍍これからウーバーイーツを始めるお店
🍒来店客の売上が100%で構成されているお店
🍏1店舗1業態で運営されているお店


【1】はじめに

今回の章ではゴーストレストランの今後の行方、私が思う飲食店のビジネスモデルの欠陥について記事にさせて頂きます。

【2】急増する登録店舗数

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新型コロナウイルスの影響で来店売上が限りなく減った為、どの飲食店も今回を機にデリバリー、テイクアウトを始めたお店は多いのではないのでしょうか?

一部では、ウーバーイーツの登録が殺到しておりオープンまで3ヶ月待ちなど言われています。

ユーザーにとっては食の選択肢が増えるのでとても良いことですが、飲食店側からすると、多くの店舗が出店しまうことで間違いなく飽和状態に陥ります。

売上が伸びるお店と伸びないお店の極端な二極化が始まることが予想出来ます。

運用をサポートする外部コンサルも存在しますが、ウーバーイーツのような海外プラットフォームは管理画面内も簡素化されております。

国内グルメ検索サイト(オークション型マーケティング)と比較すると圧倒的に攻略するポイントが少ないです。

時間が経ちウーバーイーツの情報や運用方法が定着化すると外部コンサルの意味も薄れてくるように感じます。

【3】変化していくゴーストという形

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定着化してくるとその形もどんどん変化していくと思います。3-1.3-2は昨年から弊社が進行させている事例になります。

3-1.実店舗のFCをゴーストレストランで展開
実店舗のFC展開をゴーストレストランで広げていく形です。ポイントは下記になります。

・初期投資が圧倒的に低い
・テストマーケティング有効
・リアル店舗の何倍のスピード感で拡大可能


3-2.ゴーストレストランではなくゴーストスーパー
ゴーストレストランではなくゴーストスーパーでの展開。
弊社もBtoC向けの商品をスーパーではなく飲食店を利用して展開しております。スーパーより飲食店の方が圧倒的に多いですし、収益の柱を増やそうと動いている企業も多い為、導入ハードルも低いように思います。

3-3.呼び名もゴーストからバーチャルへ
実店舗プラスαでゴーストレストランを運営する形は、もともと持つ言葉の意味合いが薄まってきているので、
今後はオンラインレストラン、バーチャルレストランなど呼び名が変わっていくと思います。

【4】飲食店のビジネスモデルの欠陥

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さて、ここまで記事を読んで頂いて感の良い方は既に気づかれたと思いますが、

前述から申し上げているお話はあくまでもイニシャル売上を主としたビジネスモデルです。

ここで2種類の売上についてご説明させて頂きます。

【イニシャル売上=単発売上】
継続的な売上ではなく、その都度その都度入る単発売上。一般的に飲食店のイニシャル売上は、来店客、テイクアウト、デリバリーなどリアルでの接触においての売上なので、「時間、日、月、季節、天候、気温」によって売上が左右されます。
【ランニング売上=継続売上】
継続的に入ってくる売上。
イニシャル売上とは違い、天候や災害など外的要因に左右されにくい為、安定した売上を確保できます。

飲食店のビジネスモデルの欠陥は、多くがイニシャル売上で構成されている点と、相反する収益構造が確立出来ていないことが問題点と言えます。

コロナウイルス前は来店客のみの売上で構成されるお店が多かったですが、コロナウイルスがきっかけでテイクアウト、デリバリーをするお店が増えました。

従来よりは、デリバリーやテイクアウトによる店外での売上が加わるので経営は安定します。

今回のように外出を控える等の状況に陥いった場合には有効です。

しかし、日本では配達は人的作業で行われるので、悪条件の中で配達に出る人は当然減ります。

雨、雪、台風などの場合は販売エリアが制限されることで売上が立たなくなってしまいます。

よってそれだけでは不安定な経営バランスとも言えます。

【5】バランスの良い飲食店経営とは?

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ここで一旦考え方をまとめてみました。

5-1.業種の違いでバランスを取る
実店舗の運営も非常に重要ですが、世の中何が起こるか分かりません。また近隣店舗の状況、お客様の意識も日々変化してます。ゴーストレストランのように別の業態を持ち運営することでリスク分散にも繋がります。


5-2.収益の柱を複数もちバランスをとる
テイクアウト、デリバリーなど来店客の売上以外に複数の収益の柱を作ることでバランスをとります。


5-3.オフラインとオンラインでバランスをとる
オフラインだと来店客の売上、店頭販売、店内販売などで、オンラインだとECサイト、動画配信、技術販売サービスなどから収益をたてバランスをとります。

5-4.イニシャルとランニングの2種類でバランスをとる
飲食店の売上構造で多くの割合を占めるイニシャル売上に加えて、サブスクリプション、スペース貸しサービスなどランニング売上を作りバランスをとります。

上記のように相反する収益の柱を構築することで、あらゆる状況に対応出来るようになります。


いよいよ最終章では前編、後編に分けて記事にさせて頂きます。

(前編)
私が導き出したコロナへの答え

(後編)
弊社が始めるアフターコロナの飲食店ビジネスモデル

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【お問い合わせ】
株式会社ベジタリアンブッチャージャパン
代表取締役 村谷幸彦
〒171-0021 東京都豊島区西池袋3-29-9 C3ビルB1F
(TEL)03-6427-5089
(HP)https://www.thevegetarian-butcher-jap.com/
(Mail)info@thevegetarian-butcher-jap.com
(Twitter)@vbjceo (インスタ)vbj.kojirou

【プロフィール】
15歳の時に飲食業界へ。10代の内に3つの会社の飲食店の店長を経験。21歳の時に兄が設立した外食企業に入社。
同社で統括マネージャーを務める。

23歳で独立して飲食店のコンサルタントを始める。その後、25歳で渡米して海外のレストランの仕組みを学ぶ。

帰国後、株式会社ガネーシャの本田氏に誘われて、現在の池袋店の前身となる「BUTMAJIN富山店」の立ち上げに携わる。

28歳の時に株式会社ガネーシャから出資をうけ「BUTAMAJIN池袋店」をオープン。

29歳の時に2050年の食料危機や環境問題に目をつけてオランダ・イギリスに本拠地を構えるユニリーバが所有するPBMメーカー「The Vegetarian Butcher」と日本国内の専売契約を締結。

同年、オランダの日系企業と事業の円滑化を図るためにパートナー契約を締結。

2019年から同ブランドを使用した「The Vegetarian Butcher Delivery」を東京都内を中心に展開して現在に至る。

取材、本件に関するお問い合わせは、メール又はZOOMで対応しております。

【最後に】
食肉を減らしPBM(プラントベースドミート)を食べる機会を作ることで、SDGsが掲げる様々な社会問題に貢献出来ます。

今後、飲食業界は社会貢献を軸に事業展開を行なっていくことはマストだと思います。

この記事を通じて多くの飲食業界の方にPBMの存在を知って頂き、導入検討して頂けると幸いです。

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