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『失敗は一発逆転のチャンス』

昨日の記事と関連して。
私はこのnoteを書き始めて、ちょっと不思議な体験を時々するようになった。

それは『記事に書いたことがまるで伏線のように動く』ことがある、ということだ。

これまでにもいくつかあった。

例えば数ヶ月前。
いつもお世話になっている、西尾さんにとある質問をさせていただいた。

この記事に呼応するかのように、私の意見が仕事で認められて、会議を開くことになったり。(結局その結果はまだnoteに書けていないが、そこそこ上手くいった)

私がnoteを始めた理由は、『今後、本社の登用試験でプレゼン資料をまとめることになるまでに、文章を書く力を取り戻しておきたい』だったのだが、
その後、それほど経たないうちに、昇進試験(正社員登用試験の前段階)で急にプレゼン資料を作ることになったり。

今回もそうだ。

私は仕事で悩んでいたことを、このnoteで吐き出させてもらった。

『失敗するメリット』がわからない私に、色々な人が答えを示してくれた。

記事中に出てくるB上長、旦那、西尾さんはもちろん、記事にコメントを寄せてくれたみなさん、わざわざ記事にしてお話を聞かせてくれた、山根あきらさんやががさん。

もう出来るなら全部プリントアウトして、常に仕事中ずっと持っておきたいくらいだった。

その中でも私の心にスッと響いたのは、さぼてん主婦さんーーさぼさんのコメントだった。

私ね、失敗した時とか恥ずかしい思いした時とか負けたと思い知らされた時にどんな態度取るかで、器が見えちゃうと思ってるの。
絶対恥ずかしいし、逃げたくなるし、どうにか繕いたくなるやん?
でもね、そんな時、絶対言い訳しない、真摯に謝る、すぐ次に切り替える・・・そんなふうに行動できる人って「やるな」って一目置いてしまうんよね。
だから失敗した時って一発逆転のチャンスでもあると思うわけ。
自分の懐深いぞ、って見せられるっていうか。
だから精一杯、虚勢でも見栄を張る人、すごいと思う。
で、見栄を張ってるうちに本物になると思うの。

さぼさんのコメントより。

この『失敗は一発逆転のチャンス』という言葉が、私の心にズキュンと刺さった。

そうか。失敗は悪いことでもないのだ。

大事なのは失敗した時の自分の身の振り方とリカバリの方法で、それさえ間違えなければいくらでも取り戻せるし、むしろ、そこから更にジャンプしてもっと上に行けるのかもしれない。

「見栄を張ってるうちに本物になる」もカッコイイ。

虚勢でも、強がりでも、前さえ向いてりゃそれが本当になる。
いつか強がりじゃない日が来る。

何そのカッコイイ人間。

私もそういう人になりたい!

そんな風にみなさんのコメントを読んで思って、山根さんの記事を改めてじっくり読み直した。

山根さんの記事には新人に対する応対であったり、その頃の気持ちであったり、私がこの4年(5年)で忘れてしまっていたことが書いてあって、なんだか読んでるうちに泣けてきた。

山根さんのコメント欄にも書かせてもらったけど、私は入社当時、私を採用してくれた(パニック障害になった話参照)直属の上司に言われた言葉があった。

「私達(上司達)には新人の気持ちがわからない。新人が何がわからないのかわからない。
だから、わからないことはなんでも、何度でもわかるまで訊いてほしい。わかるまで何度だって教えるから、わからないままにしなくていい」

なんで忘れてしまったんだろう。
いつから忘れてしまったんだろう。

ずっと大切にしていこうと思っていた言葉だったのに、どうして忘れてしまったんだろう。

いつのまにか仕事に慣れて、わからないことを訊く機会も少なくなって、かけてもらった優しい言葉も、日々の業務に埋もれていった。

大切なことを思い出した。

私は上司みたいな人になりたい、と思ったんだった。

失敗を恐れずに、また歩こうと決めた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

そんな日から数日後。
私はB上長と直属の上司に呼び出された。

「お疲れさまです」と入った休憩室で、2人はニコニコと笑っていた。

B上長が私に渡してきたのは、数枚の履歴書。

「( ゚д゚)なんですかコレ」

「ここから2人、ウチで採用することになった」

「( ゚д゚)はぁ。営業部にですか?」

「(上司)今回、何人か契約終了するから、ひとりは別のとこに回そうと思ってるんだけど、ひとりはね、ウチ(営業部)で採ろうと思ってるの」

それはそれは。
珍しい話だ、と思った。

ウチは正直な話、ほとんど人を取らない。
本社の採用基準もめちゃくちゃ厳しいし、そもそもウチの支社がホワイト過ぎて離職率が異常に低いのである。
つまり、新しく人を採りたくても『枠がない』のだ。

だから私が入った後、新人と呼べる新人は(少なくとも営業部には)契約も正社員も、ほぼほぼいなかった。
けれどこの1年で寿退社する人が何人かいて、他の支社に人を回してしまったりもして、あとは“やらかした人間“を淘汰することになって、流石にウチも人が足りなくなってきたから、今回、契約社員を2人採用しよう、ということになったらしい。

でもまあ、私にはあまり関係ない。

営業部に配属になったとしても、私はいちばん後輩だし、どうせ教育は他の先輩たちや上司がやるだろう。

そう思っていたんだけど。

「リト、お前にひとり採らせようと思ってる」

「( ゚д゚)は?私がですか?」

「俺は前にお前に言ったな。
“そろそろプレイヤーから降りろ“って。
その言葉通りだ。今から半年かけて、ひとり、育ててみろ」

「( ゚д゚)いやでも私…社歴で言えばいちばん下ですし…、社員でもないですし…。ていうか採用からやるんですか?私が?それは上長の仕事では」

「(上司)5年経てば中堅だからね。ウチは実力主義だから社歴は関係ないし、私が、そろそろいいんじゃない、って勧めたの。
面接時は上長も同席するし。大丈夫。
上、目指すんでしょ?」

ニヤリ、と悪戯に笑う上司を見て、
「ああ、最近noteで書いたアレは伏線だったのか」と不思議な気持ちになった。

履歴書に目を落としながら、考えた。

人を育てるということは、正直、怖い。

私は前職では部下を持ったこともあったが、決して良い上司とは言えなかった。

そんな私が、出来るのだろうか。
この履歴書の中からマトモな人を選んで、面接して、採用して。教えて、育てて、見守って。

そしたらもう、「失敗したくない」なんて言っていられない。

だって相手は新人だ。
失敗もするだろう、ミスも犯すだろう。
それを認めて、庇って、包み込んで。

自分の失敗として、頭を下げなくてはならない日が来る。

これまでこの上司が私にしてくれていたように。
同じことが自分に出来るのだろうか。

「( ゚д゚)やります」

でも、気がついたらそう答えていた。

もしもこの前、noteに書いたことが伏線だったのなら。

皆さんにいただいた言葉が、この時の為の教訓だったのなら。

その伏線の先にあったチャンスを、逃してはいけないと思った。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

私は失敗が嫌いだ。

でもこれからはもうそんなこと言っていられない。

自分でも失敗して、教育係として失敗を庇って、慣れないことにイライラしながら、不甲斐なさに泣きたくなりながら、きっとやっていかないといけないんだろう。

でも、実を言うとほんの少しだけ楽しみなんだ。

だって今の私には。
前の私にはなかった言葉があるから。

みんなに贈ってもらった言葉がある。

『失敗は一発逆転のチャンス』だと知ってる。

だから頑張れる。きっと。たぶん。

……でもさあ。
なにもこの繁忙期に言うことじゃないよね。

(ため息を吐きながら終わる)

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

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