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『自信だけは持っていたい』

営業は、常に胸を張り続ける仕事だ。
商品をご説明する時も、お客様の問いに答える時も、歩き出そうと足を踏みだす時も、常に前を向いて、胸を張っていなければならない。

下を向くことは許されない。
私達の日常にどんな事情があるにせよ、一歩、お客様の前に立ったら、不安も、不満も、どこかに置いてこなければならない。
顔に出さず、表に出さず、悟られず。
威風堂々とそこに在ること。

それがプロだと私は思う。
いや、最近、ようやくそう思えるようになった。

私の立ち姿を、誇りに満ち溢れたものに変えてくれるのは、“自信“だ。
“自分を信じる“。
今ここに立っている自分を、自分の言葉を、自分の行動を、信じる。

疑うな、躊躇うな、“いつだってお前は最高だ“と、自分で自分を信じてやれ。
そう教えてくれたのは今の上長だった。

「お前に足りないものは自信だ」と。
初めて上長とちゃんと言葉を交わせた日、彼は私を真っ直ぐに見据えてそう言った。

知っていた。そんなことは。
入社以来、常に成績が飛び抜けていても、私はいつだって迷っていたし不安だった。
私はここにいていいのか。
仕事は出来ても、“仕事しか出来ない自分“が、周りの輪を乱しているのではないか。
人望がないんじゃないか。
上手く言葉を使えていないんじゃないか。
私の言葉など、誰も気に留めてくれないのではないか。

そうした迷いが、いつしか仕事にも影響していたんだろう。
上長が異動してきて数日目の夜。
黙って私達の仕事ぶりを見ていた彼から、仕事帰りに呼び止められた。

そのまま近所のスタバに連れて行かれて、ほろ苦いホットコーヒーを渡されて。
非難するでもなく、ただ事実を告げるように、静かにかけられたのが上記の言葉だった。

知っていた。わかっていた。
けれど、いざ、それを他人に指摘されると心が痛んだ。

“誰にも負けたくない“から、“完璧であろう“と必死に取り繕っていた私の裏側。
それが暴かれてしまったことが、途方もなく悔しかった。

「完璧であるのは当たり前だ」と彼は言う。
それがプロだから。
お客様から見て、自分達は常に完璧でなくてはならない。

でないとお客様が迷われる。
不安を与える。その不安は不信になる。
だから自分達は「完璧であるのが当たり前」で、その志は決して間違っていないのだと。

でもそれは、“誰かに負けたくない“から、という理由ではダメだ。
あくまでも“お客様のために“。
そして自分を鼓舞するために。
そう、目を向ける方向が逆なのだと彼は言った。

「自信を持て。お前はすでに誰も到達できない場所にいる。だからもう誰かを見るんじゃなく、自分を見ろ」

誰かと自分を比較することなく、誰かの顔色を窺うのではなく、自分だけを見て。
自分だけを信じてやればいいのだ、と。

無条件で自分を信じるということは、難しい。
過信かもしれない、驕るかもしれない、思い上がって、自惚れるかもしれない。

でも、上長の言うように、少なくとも結果がついてきている今があるなら。
その結果がこうして目に見えているうちは、「私のやり方に間違いはない」と、胸を張り続けようと思う。

noteも同じだ。
誰かを傷つけるかもしれない、誰かに不快な思いをさせるかもしれない、誰にも受け入れてもらえないかもしれない。

でも、少なくとも自分が「書きたい」「伝えたい」「さらけ出したい」と思って世に出した文章なのだから。
自分だけは、「今日もいいもの書くじゃん自分」と自信をもって笑ってやろうと思っている。

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今日は私史上最高傑作をアップします。
受賞は逃したけどな。

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