初めての特養でのお仕事6

お仕事お疲れ様です。
前回は、特養オープンまでについてのお話しでした。
さて、今回はオープンして1年位たった施設内の状況やスタッフに
ついてお話しになります。

特養オープンして1年経過しました。
ベットは順調に満床になりオープンから約半年位で満床になりました。
当初の計画通リには行きませんでした何とか満床になりました。
満床になり落ち着くと思っていましたが、トラブルは毎日何かしらありました。
スタッフ達に関しては、開設して半年した位から退職者が毎月2名から3名と
増えていました。退職理由は、夜勤体制の不安や人間関係がほとんどでした。
夜勤体制の不安解消の為、何か対策をと考えて行った対策が下記の2点です
①フリー夜勤者の配置(夜勤専従)
②夜間の守衛さんの採用(シルバー人材の方を採用)
フリー夜勤者は全ユニットの休憩や、コール対応のフォローなどをしてもらい、夜勤デビューするスタッフのフォローなどを主に対応してもらいました。フリー夜勤の効果は多くあり、不安解消の役割を果たしてくれました。
また、夜間の守衛の方も、急変時の救急対応や夜間の施設清掃などを行ってくれるので施設の美化は保たれていました。外観にも気を配ってくれ雑草取りなども行ってくれて大変助かっていました。上記2点の対策をしたことで、退職者の減少に繋がりました。

この事も含め、施設全体的な改善が必要と考えるようになりました。
特に改善が必要と感じた事は、リーダー職の育成やユニットごとの
特徴を図る事が施設運営ではポイントになるのではと考えました。
私が、全ユニットのラウンドをしていると表情が明るいスタッフもいれば
いつも、いっぱい、いっぱいになっているスタッフがいました。
各ユニットの課題は見えていましたが、リーダー職がどのように
一般スタッフ達にアプローチしているかまでは把握が出来ていませんでした。そこで、リーダー研修を実施してまず、リーダーがどのような事に
悩んでいるかリーダー間で共有する研修を行いました。

研修を通して見えてきたリーダー達の課題と心配事が下記になります。
①リーダーとして心構えと自覚
②スタッフ達との接し方、承認欲求のアプローチの仕方
③チームの作り方
他にも色々ありましたが、多くでた意見でした。
私は、まずリーダー達はリーダーとしてユニットをしっかりと
業務を回している事を伝え称賛しました。リーダー自身もこれで良いのか?
と疑心暗鬼になっていたようです。もちろん、リーダー研修も定期的に
行ってはいましたが、恐らくリーダー自身の理解が出来ていない
まま、リーダーになっているのだと改めて今回の研修を通して痛感しました。リーダー達には多大な負担をかけていたと私自身も深く反省しました。

リーダーを育成研修計画を作成する事にしました。
実施してみた事は、リーダー研修を毎月1回業務時間内に1日研修にして
現場から離れる事を目的にしました。研修時はリラックスしてもらう為
お菓子や飲み物を法人が準備して、飲み食いしながら午前中は座学をしたり
スタッフの面談の仕方など実際現場で起こる事例を持ち寄り
ロールプレイを実施しました。
昼食もリーダー達だけで食べてもらい、リーダー達でコミュニケーションを
取ってもらいました。時々、外部研修も行いその流れで外食する事もありました。
研修を重ねる中でリーダー達の表情やリーダーとしても自覚も芽生えてきた様子が目に見えて出てきました。
特に驚いた事は、リーダー研修のテーマや課題をリーダー達で決定して自ら
リーダー達で相談したりと自主性が出たことでした。
さらに驚いた事がリーダー研修の他にリーダー会議を毎月実施していたのですが、会議の中でも積極的に発言したり他のユニットの課題などについても
改善提案をしてくれたりととても活発に行われるようになりました。

リーダー研修を実施してからは、退職者が0名の月も出始めてきました。
施設全体の雰囲気も何となく活気があるように感じました。
この結果を見て、施設運営ではユニットリーダーが大切な存在なんだと
再認識しました。

今度は、施設全体の改革を進めるため、ユニットごとのユニット目標を
立てる事を実施してみました。
ユニット目標を立てる狙いとしては、各ユニットごとの特徴をより確立
する事、ユニットスタッフ全員で取り組む目標を立てる事でユニットの
スタッフ間での連携が強化できるのではと考えました。
もちろん、施設全体ですので、介護、看護、栄養、事業部と全部署の
目標を作成してもらい、施設全体研修で発表をしてもらいました。
目標を持つことで、現場で困った事や迷った時に目標があれば
共通認識も、持てるので行動しやすくなると思います。
もちろん法人理念や行動指針もあります。
施設全体での理念や行動指針のもと行動すれば良いと思います。
ユニット単位での事では各ユニットの目標にむけて行動すれば良いと
考えました。
上記の事をしてからは施設全体での連携や各部署の連携も円滑に行える
ようになりました。

一番の変化は各ユニットの特徴がでて、施設内に小さな町が出来たような
雰囲気になり入居者様笑顔が多くなり、入居者様とスタッフの笑い声が
あちこちから聞こえてくるようになりました。ご家族様の声BOXにも
お褒めの言葉を頂けるようになりました。


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