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あんまんまん

あんまんまん。

あんまんまん(↗︎)まん(↘︎)。

この3月で一歳になった娘。娘の初めて喋った言葉はあんまんまんだった。急にあんまんまん、あんまんまんと言い出して驚いた。さらにはあんまんまん、とこちらが言うと、あんまんまんと返してくれるのだ。あんまんまんはなぜか時と場合によってまんの数が増える。あんまんまんまんだったり、あんまんまんまんまんまんだったりもする。今までも色々言葉を発してはいたが、言葉というよりは「音」。単純に、口を動かしたら変な音出たぞーってな具合で色んな音を出して遊んでいた。それが、こちらとおんなじような音を返せるようになったということで、意思を持って発している音だから「言葉」ということになる。

いや、アンパンマン見せてねぇけど!

おいおいあの丸いヒーロー、見せてもいない子供の口からも飛び出すほど洗脳効果あるんか!それいけアンパンマンちゃうわ、口から飛び出さなくてええわ!パパ、ママを差し置いてなーにがあんまんまんだ!ミッフィーやピングーの服は毎日のように着てても、アンパンマンの服ないやん!日頃全然触れてないやん!おもちゃもちゃれんじで来たやつばっかやん!まるまるはなのヤツよりしましまとらのヤツの方がよーく遊んどるやろうが!せめてそっちやん!なんであんまんまんなん!?あんまんまんまんなん!?ちゃうちゃうちゃうんちゃう?

おっと、気持ちが乱れてしまった。とにかく、Word上でさえ難なく書けそうなアイツにはじめての言葉を奪われるとは思わなかった。最初はそれに対して嫉妬の炎でコゲパンマンにしたろうかと思っていたのだが、ぼちぼち風向きが変わってきた。

急なお願いだが、ちょっとここで「んま」と言ってみてほしい。その次は「ぱ」と。お気づきだろうか。口の開き方が大体一緒なのである。この頃の娘は何故かあんまんまんがぱんぱんまんになってきたのだ。「ん」がなくなれば「ぱぱま」。「ぱぱ」への道が近づいてきたのだ。だが一方であんまんまんまんは「ぱんぱんまんまん」になってきた。つまりは「ぱぱまま」。「ぱぱ」の方が先んじてはいるが、「まま」への道も近い。何せすでに「まんまん」は言えているのだ。

この「ぱぱ」と「まま」のデッドヒートが熱い。この間は「ぱ、ぱ、ぱ、ぱ」と「ぱ」の発音にハマったようでずっと「ぱ」と言いながらハイハイしていた。最早「ぱぱ」と言えたも同然なのだが、俺を「ぱぱ」だと思っていない。一方で、「まんまん」と妻のことを呼び、妻がトイレに入って見えなくなると「まんまー!」と泣き叫ぶ。言えてるけど分かってない「ぱぱ」と言えてないけど分かっている「まま」。このどちらが先に娘の中で結びつくのか。結びついたら始まる新しいコミニュケーション。そんな新しい生活の始まる春だ。あんまんまんから始まる新しい生活にはバイキンマンが早くいなくなれば良いな。


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