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明治がガムから撤退?!

明治ホールディング参加の明治製菓が、タブレット菓子の「ヨーグレット」やグミを製造する子会社明治産業を丸紅に売却すると発表しました。また、TBSが、同社が今月でガム事業から撤退と報じています(現時点で会社は無反応)。キシリッシュもヨーグレットも相応のブランドだと思いますが、少子化による需要減や、ガムからグミへの需要シフトなど、改善しない収益性が背中を押したようです。
同社は、2014年頃から利益率の改善を目標に定め、チョコレートや牛乳など自社が競争力を発揮する商品に絞って値上げを繰り返してきました。食品業界内でも値上げをリードしてきた株式市場から見ると優秀な会社です。その甲斐あって営業利益は1000億円を越える水準まで成長しました。前期のROEは13%超で、決して悲観する必要はありません。
それでも今回収益性の低いガムやグミから撤退するのは、あくまで資本効率を追求する経営姿勢の表れと考えます。実は、食品業界は長らく需要減と低成長に苦しみ、2015年ころからROE改革に取り組む会社が増えています。優秀なのは味の素や一時期のカルビー、アサヒグループ(ビール)などです。他にも、グリコ、森永乳業、キリンなど道半ばとはいえ経営者が構造改革に前向きな姿勢を見せています。
明治も、ここ2期は原材料高が先行し減益となっており、株価もやや軟調が続いていますが、価格転嫁によりいずれ利益水準は回復するだろうと思わせる経営ではあります。

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日々のニュースの中から、世の中を見る目や株式投資のアイデアのネタとなる話題をまとめています。金融に限らず、営業マンのアイスブレイキングやち…

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